教養としての〈まんが・アニメ〉 講談社現代新書 (講談社現代新書 1553)
- 講談社 (2001年5月1日発売)
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感想 : 26件
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- Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061495531
感想・レビュー・書評
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二人がそれぞれ漫画とアニメについて語っているんだけど、手塚という座標軸を元に語っていて、しかもその継承者ということで考えているから、なんか大塚英志のほうは話が狭い。夏目房之介のほうがスケールが広い。この本あんまりお徳感がない。あと、こういうオタクが開き直った本、つまりサブカル大事じゃんよ系の本の読まれ方って二種類あると思うんだけど、一つは同志がよく書いてくれた、ってやつで、もう一つは一般の人に向けて読んでくれ、ってやつ。で、後者の読まれ方を期待するなら、中にいる人が書いちゃダメな気がするんだよなあ。俺、自分は一応マンガやゲームとかに関してはぎりぎり非オタクサイドだと思っているんだけど、それは非オタクサイドが愛するマンガやゲームを中心に読んでいるという気がするからで、そういう読み手は潜在的にたくさんいるんだけど、その一人を代表して言わせてもらうと、この本はなんか臭うんだよなあ。「動物化するポスト・モダン」も臭気がある。それって主観的な問題かもしれないけど、でも夏目房之介はそういう感じしないから、その差があると思う。とりあえず、この本はペラペラ。新潮新書のリーズナブルなお徳感に慣れてくると(あれはダイジェストを作るのが巧い編集者の技量なんだろうと思うけど)、こういうテーマでお徳感がない本はキツイ。
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