平家物語(九) (講談社学術文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061583597

作品紹介・あらすじ

源頼潮による木曽追討の軍勢が派遣され、都を追われた義仲は寿永3年1月、琵琶湖畔で討死する。佐々木・梶原の宇治川先陣争い、義仲をかばって最後まで敢闘した今井四郎兼平の壮絶な自害が語られる。この間、九州を離れた平家は瀬戸内の合戦で勝利し、勢力を挽回して一の谷に城郭を構え、都の奪還を図ったが、範頼の大手の攻勢と、義経の奇襲で敗北を喫し、忠度、敦盛らが討たれ、重衡は捕虜となって、平家一門は屋島に退却した。

感想・レビュー・書評

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  • 木曾義仲と今井四郎の主従泣かせる。いや木曾殿は徹頭徹尾格好がつかないままだったけれど、女武者の巴など周りがかっこいいな。
    鵯越の坂落、ここかぁ。義経の軍才が光る。
    小宰相身投は切なかった‥‥叙情的です。

  • 生ずきの沙汰/宇治川先陣/河原合戦/木曽最期/樋口被討罰/六ヶ度軍/三草勢揃/三草合戦/老馬/一二之懸/二度之懸/坂落/越中前司最期/忠度最期/重衡生捕/敦盛最期/知章最期/落足/小宰相身投

  • 一巻からこれまでの中で、恐らくもっとも多くの登場人物たちの最期とそれに伴う悲嘆が、一人一人は短い分量ながら鬼気迫る響きを持つ音で語られてゆく巻。

    頼朝の追討軍に敗れた木曽義仲とその乳母子である今井四郎兼平の硬い主従関係が印象的な「木曽最期」、義経の奇策により勝利をおさめた「一の谷の合戦」など、平家物語の中でもとりわけ有名な場面が多数詰まった巻でもありました。

    義仲に武人として名誉の死を与えるため敢闘しながら叶わなかった今井四郎兼平の壮絶な自害シーン、一の谷における平家方の特に若い将たちの哀れな最期、先立たれて悲嘆にくれる親や妻、手柄をたてるためなら命も惜しまなぬ剛毅さだけど時にむちゃくちゃな源氏方の侍たちなど、本当に多くの人の人生がつまっています。

  • 理解できているような、できていないような。

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著者プロフィール

1927-2015。国文学者。法政大学大学院日本文学専攻(修士)卒業。法政大学名誉教授。著書に『軍記物語の世界』(名著刊行会)、共著に『平家物語』、『戦記文学:保元物語・平治物語・太平記』、編著に『平家物語と歴史』(共に有精堂出版)などがある。

「2017年 『新版 平家物語(四) 全訳注』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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