魔天楼 薬師寺涼子の怪奇事件簿 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061820494

作品紹介・あらすじ

警察のお偉方が大集合しているビルで、突然出入りが不能となる異常事態が発生した!?右往左往する上役を睥睨しつつ、従僕(?)を従えて、颯爽と登場する美女が一人。彼女こそ、警視庁きっての危険人物、薬師寺涼子警視その人だった。驚天動地の警察ホラー。特別書下ろし短編「さわらぬ女神にタタリなし」収録。

感想・レビュー・書評

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  • 『創竜伝』、『アルスラーン戦記』、『銀河英雄伝説』などに負けないくらい、田中イズムを感じるのが、この『薬師寺涼子の怪奇事件簿』シリーズであり、『魔天楼』は記念すべき、その一作目になる。
    1996年に発表された作品な訳だが、仮に今、この作品に近しい内容のモノが出たとしても、かなり、人気が出ると思う。いや、だって、ヒロインが、メッチャ美人の刑事で、性格は苛烈で我儘、自分がナンバー1じゃなきゃ気が済まない。身体能力もズバ抜けており、想像を絶する怪物が相手でも、まるで怯まず、肉体と頭脳と環境、そして、優れた部下かつ下僕の力を最大限に利用し、悪辣なやり方で倒しちゃう。また、時たま、子供っぽさや乙女らしい顔も覗かせる・・・これ、どう考えても、最高じゃない?
    こんな言い方は、凄い失礼だなァ、とは思うが、田中先生が亡くなる前に、アニメ化、もしくは、実写化、どちらかが決定してほしいものである。作品の系統的にアニメ化の方が可能性はありそう。と言うか、実写化となると、涼子役になった女優さんは、ハイヒールで全力疾走しなきゃいけない。容姿端麗で、身体能力がそこまでズバ抜けている女優さんがいるのか、正直、分からないので、一ファンとしちゃ、アニメで涼子が大暴れし、泉田さんが振り回される様を視たいのである。

    この台詞を引用に選んだのは、もう、これ以上ないくらいに、気持ちのいい爽快感に満ち溢れ、涼子らしさが、これでもかってくらい出ちゃっているので。
    良くも悪くも強くて美しく、自分としての芯がブレたりしない薬師寺涼子だからこそ、言うのを許された台詞だ。
    「思い知った?正義はかならず勝つ。いえ、正義とはあたしが勝つことよ!」(by薬師寺涼子)

  • 馬鹿馬鹿しいと思いながら、このシリーズをまた読んでしまった。あっという間に読めるし、後に何も残らないのがいいのかも。
    やりたい放題の薬師寺涼子警視。拳銃を撃つのは楽しんでいるし、気に入らない男の股間は蹴り上げるわ、平手打ちで3メートルはぶっ飛ばすわ、ハーレーダットソンでエスカレーターを走り下りるわ、ほんと痛快ですねえ。鼻持ちならない上司や知識人、官僚なんて糞みそに言われる。作者の田中氏はよっぽど官僚とか政治家とかが嫌いなんだろうな。
    今回の敵は、バレオロザギス(石棲妖蠍)で、確かに怪奇事件簿だね。星はいくつでも、まああんまり関係ないな。

  • 2015 10 5

  • ひさしぶりに読んだけどやっぱりおもしろいな。ここまでボウジャクブジンに振る舞えると、逆に清々しいwww

  • 警察のお偉方が大集合しているビルで、突然出入りが不能となる異常事態が発生した!?
    右往左往する上役を睥睨しつつ、従僕(?)を従えて、颯爽と登場する美女が一人。
    彼女こそ、警視庁きっての危険人物、薬師寺涼子警視その人だった。
    驚天動地の警察ホラー。

  • 新刊が出たのを機に何年かぶりの再読。
    相変わらず読後はスッキリ。
    せっかくだから他も読んでみるかな。

  • 頭脳明晰、容姿端麗、しかもお金持ちの主人公薬師寺涼子。
    部下の泉田準一郎の振り回されっぷりと、涼子様のハチャメチャ振りと名言に痛快さを感じる。

  • 文庫+短編

  • 警視庁きっての危険人物、ゴーガンフソンな涼子とおつきの泉田クン。
    キャラだけの作品。
    それなりに愉し。

    (2001年04月05日読了)

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著者プロフィール

1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年「緑の草原に……」で幻影城新人賞を受賞しデビュー。1988年『銀河英雄伝説』で第19回星雲賞(日本長編部門)を受賞。2006年『ラインの虜囚』で第22回うつのみやこども賞を受賞した。壮大なスケールと緻密な構成で、『薬師寺涼子の怪奇事件簿』『創竜伝』『アルスラーン戦記』など大人気シリーズを多数執筆している。本書ほか、『岳飛伝』『新・水滸後伝』『天竺熱風録』などの中国歴史小説も絶大な支持を得ている。

「2023年 『残照』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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