V.T.R. (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
3.28
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感想 : 311
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061827042

感想・レビュー・書評

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  • ついに始まりました「辻村深月さんコンプリート大作戦!」

    先日読んだ『Another side of 辻村深月』に触発されて辻村深月さん既刊読破を目指します!
    期間は新作の発売日6月30日まで!
    たぶんあと8本かな?

    そしてまずは『VTR』です!

    あの『スロウハイツの神様』に登場するチヨダコーキの作品とういう作りになっております
    チヨダコーキっぽい仕上がりにするために普段の辻村深月さんとはかなり遠い文体
    かなり遠い文体というのが誰にでもすぐ分かるような文体
    苦労してるな〜

    そしてやはりまず思ったのが
    これってさ〜
    なかなか面白くはあるんだけどさ〜
    ひとりの女の子が人生変えちゃうほどのめり込むほどの作品?(『スロウハイツの神様』の中の話ね)

    作中作って大変だね

    でもワタクシは、この大変なことにチャレンジした辻村深月さんを讃えます
    ファンだからw

    • 1Q84O1さん
      4冊も読んだのだいぶ昔ですよ…(^_^;)
      4冊も読んだのだいぶ昔ですよ…(^_^;)
      2023/05/03
    • マリモさん
      ひまわりめろんさん
      こんにちは!作中作って難しいですよね。笑
      私がこれ読んだのはだいぶ前ですが、これで熱心なファンを掴めるのかなと同じ感想を...
      ひまわりめろんさん
      こんにちは!作中作って難しいですよね。笑
      私がこれ読んだのはだいぶ前ですが、これで熱心なファンを掴めるのかなと同じ感想を持ったようです。辻村深月さんは、最近もテーマを固めずに色々と挑戦されていますね。でもやっぱり、女性同士の微妙な心理や母娘関係の葛藤や地域社会の息苦しさあたりを書くのが一番うまいなと思います。
      2023/05/06
    • ひまわりめろんさん
      マリモさん
      こんにちは!

      そうですね
      難しいですよね作中作
      特に本作はチヨダコーキの高校生の時のデビュー作ということで、稚拙さみたいなんを...
      マリモさん
      こんにちは!

      そうですね
      難しいですよね作中作
      特に本作はチヨダコーキの高校生の時のデビュー作ということで、稚拙さみたいなんを演出されているとの指摘をされてる方もたくさんいらしたんですが
      自分はむしろ"あの"チヨダコーキはデビューから突き抜けてないとダメでしよって思ったくちで
      そのへんの読み手が持つ勝手なイメージ全てに応えるのはそもそも無理で
      だけどそのそもそも無理なことにあえてチャレンジする今も続く姿勢が圧倒的な納得感のある心理描写に繋がってるのかなって思ってたりします
      これからも楽しみな作家さんで追い続けたい作家さんです
      2023/05/06
  • 「スロウハイツの神様」の作中に登場した、小説家のチヨダコーキのデビュー作がこの作品とのこと。同じく作中の脚本家でスローハイツのオーナーでもある赤羽環が愛してやまない作品でもあり、これが実際に読めるなんて嬉しいなと思い手にとりました。
    内容は、主人公のティーとその彼女であったアールのお話、ともにマーダーの認定を受けているが恋人関係は3年前に破綻していた…久しぶりのアールからの連絡を受けて、別れていた間に何があったのか…ティーは知人、友人にアールのことをたずねてあるく…。
    スローリー的には引き込まれることもなかったかな…ラストはちょっと意外な展開になってはいたけれど、もう一度読みたいかといえば微妙な感じ…。この作品、解説とか装丁とか文庫本なら別の楽しみもあったようですね…図書館で借りたので、ノベルになってしまいちょっと残念に感じました。

  • 179ページ
    780円
    8月6日〜8月7日

    怠惰な生活を送るティーのもとに、三年前に別れた恋人アールからかかってきた一本の電話。『アタシの酷い噂話や嘘をたくさん聞くことになると思う。ティーにだけは知っておいてほしいと思って。アタシは変わっていない』街に出たティーが友人たちから聞くアールの姿は、まるで別人のように痛々しく、荒んだものだった。彼女が自らを貶め、危険を恐れずに求めたものとは...

    『スロウハイツの神様』という小説に出てくる作家チヨダ・コーキのデビュー作という設定。どこか宮部みゆきのドリーム・バスターを思わせる世界観だった。アールが狙っていたトランス・ハイが、ティーのことだと最後にわかるが、それを知った上で最初から読み返したくなる。

  • 読みやすくてあっという間に読み終わってしまいました。
    どんな結末だろうかと、終わりに近づくにつれて思いながら読み進めていましたが、最後はびっくり!
    スロウハイツの神様を読んだ後だったので、チヨダ・コーキのデビュー作を読めた嬉しさも。

  • 合法的に人を殺せるダークヒーロー「マーダー」が暗躍する世界を舞台とした物語。
    ある日、腑抜けのマーダー・ティーのところに、三年前に別れた恋人で凄腕マーダーのアールから、電話が来る。
    「アタシの酷い噂話や嘘をたくさん聞くことになると思う。ティーにだけは知っておいて欲しいと思って。アタシは変わっていない」
    やがてティーはアールの言葉通り、彼女の酷い噂話を耳にする。
    アールの目的は一体何なのか、ティーはアールの足跡を追い始める。

    『スロウハイツの神様』の登場人物である人気作家、チヨダ・コーキのデビュー作という設定。
    本の装丁も、カバーがリバーシブルになっていたり、奥付が二重になっていたりと、嬉しくなってしまうような仕様になっている。
    でも『スロウハイツ』を読んだことがなくても、楽しめると思います。

    地の文が主人公の一人称で、ライトな感じ。
    言葉のセンスとか言い回しが、コウちゃんらしいなぁと何だか納得してしまいました。
    アールがどうしてああいう行動を取ったのか、それについて明記されていないので、そこで賛否が分かれているように見受けられますが。
    個人的には、はっきりと書かれていなくて良かったかなと思う。
    言葉で説明されたら陳腐に感じてしまったような気がするし、著者である辻村さん(コウちゃん)の「ここは読者の解釈に任せる」という意図を感じるような気がするから。
    想像するしかないので正解かどうかはわからないけれど、私は何となく、アールの気持ちがわかるような気がします。
    ちょっとやるせなくて、でも少しだけ希望が見えるような終わり方なのが堪らなく好きです。

    辻村作品の登場人物を思い起こさせるような設定のキャラが出て来るのがまた嬉しい。
    「料理の上手い画家」「孤児院で、洗濯機に突っ込まれたり乾燥機で回されたり」「大事にしていたウサギを殺された」などなど…あの作品の登場人物を下敷きにしているのかな?と考えながら読むのが楽しいです。
    ティーは、『子どもたち』の恭司かなぁ。
    アールは、気性が激しくてでもそれに自覚があるというところからして、これまた『子どもたち』の月ちゃんかなぁと。
    環の要素もありそうだけど。

    それから個人的に感じたのは、作中作を講談社ノベルスでやろうとしたのは、辻村さんが好きな綾辻さんの館シリーズに対する、オマージュなのかな?ということ。
    奥付が二重になっているのは『迷路館の殺人』を思い起こさせるような。
    とある一行で話のからくりがわかる、という仕掛けは『十角館の殺人』ぽいかなぁと…これは類推しすぎかな。

  • 辻村深月のスローハイツの神様が大好きで手にしました。

    チヨダコーキの作品という設定のためか、辻村深月の作風にはない世界観。

    描かれていない色々が、いつもなら、映像として浮かび上がるのに、なかなか世界観に入り込めず、衝撃のラスト。
    伏線も回収しきれず、疑問符がたくさん残ったまま。ラストが分かった上で再読したら、また違うものが見えるのだろうか。

    期待値が大きすぎたかも知れないですが、普通に面白かったです。

  • 辻村深月『V.T.R.』を読了。

    辻村深月が、『スロウハイツの神様』に登場している作家チヨダ・コーキのデビュー作を発売したもの。

    さて、色々レビューを見てみると、「物足りない」といったものや「ライトノベルみたい」といった意見が目立つ。

    しかし考えてみて欲しい。これはチヨダ・コーキのデビュー作である。その時コーキは高校2年生。ライトノベルのようでも当たり前だ。

    さらに物足りないといった点は、あの世界で続編が出る可能性もあったと考えられる。あるいは意図的に、これからというところで終わらせたのかもしれない。

    それに辻村深月はあれほどの作品を書ける力を持っている。作中作も、チヨダ・コーキのデビュー作ということでなければもっとすごいものが書けていただろう。

    つまり本作は「プロになる以前の高校2年生のコーキが書いたもの」として読んだ方が楽しめる作品なのである。

  • チヨダ・コーキのデビュー作。TとRの物語。
    テンポいいし、さくさく読める。テッドだの、A、S、Yだのお友達の説明が続くのはあいかわらずだが。
    Rが何をしたかったのかがよくわからん。Tはトランス・ハイだったのね。
    V.T.Rは、Rが可愛がっていたロボットの記憶装置。
    繰り返すが、Rが何をしたかったのか全然わからない。Tはカッコ良すぎるわ。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「Rが何をしたかったのか全然わからない。」
      ふ~ん
      文庫になるので、読んでみようと思ってます。。。
      「Rが何をしたかったのか全然わからない。」
      ふ~ん
      文庫になるので、読んでみようと思ってます。。。
      2013/01/15
  • チヨダ・コーキのデビュー作。スロウハイツの住人達はこれを読んだのね~と思いながら、正直期待していなかったのですが、どうして、どうして面白かったです。設定が面白く、次どうなるのかなぁと結局一気に読まされてしまいました。そして、やられ方は やっぱり辻村さんという気がしました。 そして、この腑に落ちない感じを残したのは、作者がチヨダ・コーキだからなのでしょうか。

  • また、気付かなかった…
    一番の伏線は、Tが多くを知りすぎてるってことなのかな?

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著者プロフィール

1980年山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。『ふちなしのかがみ』『きのうの影ふみ』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『本日は大安なり』『オーダーメイド殺人クラブ』『噛みあわない会話と、ある過去について』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『レジェンドアニメ!』など著書多数。

「2023年 『この夏の星を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

辻村深月の作品

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