ビビンパ (講談社文庫 し 31-7)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 133
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061854123

作品紹介・あらすじ

凄みを増した清水ワールドの作品群。家族四人で焼き肉屋へ出かけて食事する光景を描いただけで、ジワジワとおかしさが襲ってくる表題作「ビビンパ」はじめ、賀状だけで綴る人生、碁の迷勝負や、作家のところへ押しかけて自分の波瀾の人生を小説にしてくれという男の話など過激に知的な大爆笑パスティーシュ。

感想・レビュー・書評

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  • どこにでもある何の変哲もないビビンバ。ストーリーはまことに平坦。焼き肉店での家族団欒。焼き肉店での登場人物はいたって普通。どこの家族にも見られる光景をそのまま描出しているだけ。なぜかこれが無性におかしい。いたって普通に振る舞っている登場人物。これらが清水義範の手にかかると一大スペクタルへと変貌を遂げる。日常に客観というフィルター通して眺めることにより生ずる諧謔。目の醒めるような驚きと興奮に心踊った。

  • 平成はじめにチャットを使って小説を書いたり、古典のパスティーシュをしてみたり。いろいろやる人だなあ。

  • アイディア一発でオチがないのです。
    ちょっと物足りなかったのです。
    随分前の本なのですが、発表された当時に読んでいれば、感想はまた違ったのかも知れませんです。

    巻末の解説がとっても変なのです。
    ビビンパ以外の作品ばかり解説しているのです。
    全然ビビンパの解説になっていないのです。
    どういうことなんでしょう。
    そういうことなんでしょう。

  • (メモ:高等部1年のときに読了。)

  • 誰もが何気なく生きているようで、やっぱりそれはひとつのドラマ。
    その一部分を切り取っただけのドラマ性のないドラマ。 

      

  • 清水義範の中ではどちらかと言うと駄作に入るだろう短編集。

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著者プロフィール

1947年愛知県生まれ。愛知教育大学教育学部国語学科卒業。1981年『昭和御前試合』でデビュー。1986年『蕎麦ときしめん』が話題となり、独自のパスティーシュ文学を確立する。1988年『国語入試問題必勝法』で第9回吉川英治文学新人賞を受賞。2009年、名古屋文化の神髄紹介とユーモアあふれる作風により第62回中日文化賞受賞。『永遠のジャック&ベティ』『金鯱の夢』『虚構市立不条理中学校』『朦朧戦記』等著書多数。また西原理恵子との共著として『おもしろくても理科』『どうころんでも社会科』『いやでも楽しめる算数』『はじめてわかる国語』などがある。

「2021年 『MONEY 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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