ちいさなちいさな王様

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (111ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062083737

感想・レビュー・書評

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  • この本を知ったきっかけは数年前に聴いたラジオドラマでした。王様と僕のやりとりが印象的で書店でこの本を見かけた時にすぐに思い出し、思わず手に取っていました。読んでいるあいだ王様の言葉が本田博太郎さんの声で再生されていました。

  • よくわからないけれど、なんだかよくわかるような不思議なお話。

    感想をかいてみました。
    ↓ ↓
    https://ameblo.jp/maynohondana/entry-12711654236.html

  • 十二月王二世という人差し指ほどの大きさの王様が平凡なサラリーマンの僕の家にやってくるようになった。
    王樣はひどく太っていて、白いテンの皮で縁取りされた、分厚い真紅のビロードのマントを着ていた。
    熊のかたちをしたグミのキャンディ、グミベアーを主食としてる王様は、僕と暫く話をしたあと、本棚と部屋の壁のあいだにできた細い隙間からいなくなってしまうのだった。
    ちいさな王様の世界では、生まれたときが一番大きくて、次第に小さくなってゆき、最後に見えなくなって消えてしまうだという。
    ある日、僕は本箱の隙間から王様の家に行ってみる。
    王様なのだからさぞや大きな豪奢な家に住んでるものだと思っていたが、予想ははずれて、小さな部屋がひとつっきりの家だった。ただ、壁の棚には色とりどりの小さな箱がたくさんしまわれている。
    その箱には、夢がしまわれていて、寝る前に蓋をあけてベッドの横に置いておくとその箱にしまわれている夢を見ることができるのだそうだ。その箱は祖父や父からも受け継いでいるので夢の箱はこんなにたくさんになってしまったと王樣はいう。
    僕は王様にせがまれて、小さな王様を胸のポケットのなかに入れて散歩にでかけた。
    散歩といっても王様に通勤路を行くようにと言われたので、折角とれた平日の休みだったが、僕は毎日会社まで通う道を歩いていった。
    なぜか王様は出会う人のプライベートなことをよく知っているのだった。
    僕のおへそのあたりにのった王様と一緒に空を見上げて想像ごっこをする。
    「自分に永久に死がおとずれなかったらと想像したことはある?」
    部屋にあるモデルカーに乗って、グミベアーを手に入れるために絵を描き絵持ちのところへ絵を持っていく。
    またひとり、自分の家に小さな人間が住んでいることに僕は驚く。
    著者のアクセル・ハッケは、南ドイツ新聞に勤務しつつ作品を発表してる政治部の記者で、『キリンと暮らすクジラと眠る』や『クマの名前は日曜日』などを著している。
    『キリンと暮らすクジラと眠る』も『クマの名前は日曜日』も『ちいさなちいさな王様』と構成や中身が違いますが良本です。
    画家のミヒャエル・ゾーヴァの挿画がより作品を色づける。ほっと一息つきたいときの大人の童話。

  • アメリの絵の人

  • ミヒャエル·ゾーヴァの絵、大好き。十二月王2世とグミベアー。哲学的なお話だ。

  • ストーリーも想像をかき立てられて大好きだが挿絵がとても好き

  • 中学 課題図書
    大人になると言う事は、大きくなると言うことなのか、それとも小さくなると言う事なのか?
    考えさせられる。

  • 胸ポケットに収まるサイズの巨漢な王様。仲良く遊んだり星空を見たり。王様の問いかけは深遠で、彼の存在自体を考えさせられた。また語り手の“僕”がサラリーマンらしき男性なあたり、大人向け絵本のように思う。星を見ていると、自分がごく小さな存在に感じられる一方で、私はそのことにホッとする。宇宙規模で考えれば、日々の悩みは案外大したことないと吹っ切れるのだが、そこら辺は少し“僕”の感じ方と違うかもしれない。

  • ずっと前にビブリオバトルで紹介され、気になっていた本。不思議なショートショートだが、「視点を変えることの大切さ」を教えてくれる本だと思った。

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著者プロフィール

1956年、ブラウンシュヴァイクに生まれる。南ドイツ新聞の記者を経て、2000年よりフリーの作家として独立。南ドイツ新聞の週刊マガジンのコラムニストも務める。著書に『ちいさなちいさな王様』『キリンと暮らす クジラと眠る』『冷蔵庫との対話 アクセル・ハッケ傑作集』『クマの名前は日曜日』『プラリネク』など。


「2019年 『僕が神さまと過ごした日々』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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