三月は深き紅の淵を (MephistoClub)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 915
感想 : 129
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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062087490

感想・レビュー・書評

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  • 『三月は深き紅の淵に』という稀覯本を題材にした4作品が収録されています。

    第一章『待っている人々』会社員の主人公が、会長に自身の館に招待され、そこで上記作品を探し出してくれないかとの依頼を受ける…。
    第二章『出雲夜想曲』編集者の堂垣隆子と江藤朱音が、上記作品の作者を訪ねて出雲まで寝台列車の旅をする…。
    第三章『虹と雲と鳥と』転落死した女子高生、元カレと家庭教師が二人の死の真相に迫る…上記作品の前日弾的な内容。
    第四章『回転木馬』上記作品を執筆するにあたっての回想と理瀬のストーリー。

    この作品を読む前に『麦の海に沈む果実』を読んでいて、あまりにも壮大な世界観に引き込まれ、本作も読んでみたいと思い手にしました。
    本作で好きなのは、第二章と第三章、切なく悲しいストーリーの鍵となるのは『三月は深き紅の淵に』であるという共通点…深いなぁ~と思いました。
    第四章に『麦の海に沈む果実』の主人公理瀬が登場しますが、理瀬のことが好きになって読んだ分、ちょっとだけ得したような感じで読めました(^^)

  • 4章目で謎が解けると思って、読んだのに。。。
    恩田世界理解出来ず。

  • 「三月は深き紅の淵を」
    果たしてそれはどのような本なのか。誰が書いたのか。そもそも存在するのだろうか。
    「三月」をめぐる4つの話。

  • 先に読んだ「麦の海に沈む果実」のベース(?)のようです。

    全4話、全てに「三月は~」という謎の小説が出てきますが
    その内容も書いた人もその背景も全て違います。
    長編でも連作短編でもスピンオフでもなく、
    「三月は~」というタイトルだけが共通した別の話ですね。
    後に発表される「麦の海に~」はこの4話目のスピンオフですね。

    話を入れ子式に、という解説(?)を見ましたが
    入れ子の感じはしませんでした。
    もっとこう…それぞれの話が意外な部分で少しずつ繋がって
    全部読み終わると最終的に大きく「一つの話」になる、
    とかそういうことを想像してたんですが。
    私には単に独立小編4作をまとめただけにしか…。

    1話目が好みでしたが読み進めるうちに違和感だらけになりまして。
    やりたいこととやってることがどうにもちぐはぐな感じがして
    「麦の海」のほうが好きでした。

  • 出雲の話が好きでした。
    寝台車乗ってみたいな。

  • 最初は展開が気になって仕方ないカンジだったのに、4章で「あれ?」となってしまいました。
    分かる人には分かるのかしらん??
    それまでが良かっただけにちょっと残念。。。
    もっと他の作品も読んでみます。

  • ん~~、うなった。
    最後の章が不可解だわ。
    でも、気になる作家さんです

  • この一冊自体が凝った構造になってるのは面白いし、短編それぞれも面白い。3章までは。
    構造上、あの形で4章目が必要なのはわかるけど、3章で終っといた方が良かったんじゃね?っていう。
    どうにもこの方の「結」の部分は私にあわない。
    2008/3/18

  • 3.0

  • 感想
    一冊の本を巡り絡み合う物語。薔薇の名前のように本が人々を翻弄する。合わせ鏡の中を彷徨うような浮遊感。それでいて切ない匂いがする。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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