- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062125345
作品紹介・あらすじ
ある日、ビルの屋上で出会った望月景と中川清香。ある晩、廃工場で出会った椎名純紀と久我誠司。大人たちから逃れるには「死」しかないと追いつめられ、さまよっていた若い男女に訪れた偶然。ふたつの出会いがひとつにつながった時、「奇跡」が起きた-。日本ホラー小説大賞短編賞受賞作家が放つ渾身の書下ろし小説。
感想・レビュー・書評
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いつぶりか分からないくらい久しぶりの沙藤一樹。「不思議じゃない国のアリス」がけっこう好きだったので。
「ミルク」「工場」「新宿」の三章からなる物語。が、各章のボリュームに偏りあり。まぁそれぞれ独立しているので短編連作と考えてもいいかも。
全体的に山なし谷なしで平坦。語り口も淡々としているし、そもそもそんなシチュエーションにはならんだろ、とか思ったり。同じようなところを行ったり来たりで疲れる。あからさまな対比や結末にも興ざめ。なかなかページが進みませんでした。
とはいえやっぱり雰囲気は好きなので他のものに期待。中学生くらいで出会っていればどっぷりはまったかも。笑詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ミルクのようにドロドロに、工場のように機械的、新宿のように×××。沙藤一樹小説コンプリート!88888888
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淡々とシュールで都会的、現実的ながらもどこか不思議な物語。ミステリでもなくホラーでもなさそうだけれど、その両方のエッセンスが随所に見え隠れしている雰囲気。うーん、強いて言うなら「生と死の物語」かな。
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ちょっとダーク。でも、こういうの好き。
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ホラーなのでしょうか?違う印象ではありながら内容的に繋がりのある2話ですが……これといった山なり谷なりが感じられないオチのない話でした。
ただ、題名がいいですよね。 -
「ミルク」「工場」「新宿」という3つのストーリーがリンクされている。「ミルク」の主人公の依存する姿に引いてしまって共感できなかった。「工場」は痛々しいがこちらの方が面白かったかな。(2004.12.18)