人間は考えるFになる

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062125802

感想・レビュー・書評

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  • 文系の奇人×理系の変人の夢の競演!?対談

    読了日:2006.06.15
    分 類:対談集
    ページ:230P
    値 段:1400円
    発行日:2004年9月発行
    出版社:講談社
    評 定:★★★+


    ●作品データ●
    ----------------------------
    テーマ:大学とか、人間関係とか
    語り口:対談
    ジャンル:対談集
    対 象:一般向け
    雰囲気:ほがらかにマニアック
    イラストレーション:コジマケン
    ブックデザイン:坂野 公一(welle disign)
    ----------------------------

    ---【100字紹介】-------------------
    文系の奇人・エッセイストの土屋賢二哲学科教授と、
    理系の変人・小説家の森博嗣建築学科助教授の対談集。
    巻末書き下ろし、土屋賢二の小説処女作+森博嗣の異色短編つき。
    文系も理系も、大学の先生ってやっぱり変!?
    --------------------------------------

    土屋賢二×森博嗣の6回の対談と、それぞれの書き下ろし短編からなる対談集。イラストレーションは森博嗣の読者なら「浮遊研究室」や「奥様はネットワーカ」などですっかりお馴染みのコジマケン氏。土屋氏+森氏に関しては上の100字紹介参照。

    対談の中身は、大学のことを中心に、人間関係や趣味、それに(売れる)ミステリが書き方など。そしてこの「(売れる)ミステリ」のあとに、実際に土屋氏がミステリ初挑戦!というわけで、競演の締めくくりは、短編競演。

    帯のあおり文句(?)は
    「哲学・超文系 建築・超理系 絶妙「文理」対談」」
    などとなっていますがさて、どうなんでしょう。まあ、哲学は文系だし、建築は理系ですが。超って…。しかし少なくとも読み進めればきっと分かるのは、文系だろうと理系だろうと、とにかく大学の先生はみんな変だ!…ってことでしょう。理屈をつけてもやっぱり妙。内容は比較的真面目だったりすることが多いのですが、何故かどこかずれていたり、変だったり。しかし、代表として取った点が悪すぎる気もしますけど!わざわざ奇人変人をサンプリングしてますからねー(こらこら)。特に後半になるほどにそのイメージは膨らんでいくことでしょう。

    面白いのは短編。2つの書き下ろし短編です。土屋氏の方は、処女作ということですが、きっと普段からこんな人なんだろう!と思わせる筆致で。文章自体は書き慣れていらっしゃるので、読みやすさはまあOKです。でもこんな先生、いたら嫌だなー。

    森氏の方は、これは本当に「異色短編」の名にふさわしい…!久々に大ヒットですよ。菜の花、騙されました。綺麗に。途中で、変だな変だな、とは思っていましたけど。またその騙し方、というか明かし方のさらり、とした感じが「うわあ、やられたー!」感を増幅させるのでありました。思わず最初から読み返しちゃいました、ええ。

    この対談集の一番の見所は、この森氏の異色短編と、あとはコジマ氏のイラストかもしれません。


    ●菜の花の独断と偏見による評定●
    ---------------------------------
    文章・描写 :★★★
    展開・結末 :★★★
    キャラクタ :★★★
    独 自 性 :★★★
    読 後 感 :★★★+
    ---------------------------------

  • 楽しかった。コジマケンのイラストがナイス!そして、対談もいいけど、土屋賢二と森博嗣の書き下ろし短編小説!絶品です。森博嗣読みたくなりました。

  • 土屋さんと森さんのペアというところが。
    良い。

  • 対談本。この本がきっかけで土屋教授のエッセイに嵌った。
    08/07/02−再読−

  • 2004年10月20日読了

  • 土屋氏と森氏との対談で小説の書き方などの会話が書かれた本。
    小説を書くとき、最初にストーリー構成を考えてから書くのではなく、行き当たりばったりでストーリーを書いてるという森氏。矛盾点が発生したら前に戻ってちょっと修正して作るらしい。それで小説が書けるとは…。それを生かして書いたのか、土屋氏の「消えたボールペン」というストーリーも含まれてます。

  • p105
    森「ミステリィマニアというのはミステリィの九割が嫌いな人たちのことです。」

  • 私にとって面白い本を提供してくれる2人の対談集。
    楽に読めて楽しめる。
    読んでいる間ずっとニヤニヤしてた。
    ただ、2人のユーモアを解することができないと面白くないだろうね。
    読者を選ぶ本ではある。

  • 哲学・超文系教授と建築・超理系助教授の異色コラボレーションが実現。絶妙「文理」対談に、ここでしか読めない土屋賢二初の小説、森博嗣の書き下ろし異色短編小説を収録。

  • ちょっと森氏怖いなって思ってしまいました。なんか見てる世界が違う…
    面白かったです

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著者プロフィール

1944年岡山県玉野市生まれ。玉野市立宇野幼稚園、宇野小学校、宇野中学校と、とんとん拍子に宇野地区きっての名門校を進み、中学2年生のとき岡山市立丸の内中学校に転校。岡山操山高校を経て、官僚を目指して東京大学文科一類に入学。2年後、方針転換して文学部哲学科に進学して大学院博士課程中退。東大助手を務めた後、お茶の水女子大学に着任。35年にわたって哲学を教え、現在、お茶の水女子大学名誉教授。 哲学のかたわら、五十歳のときユーモアエッセイ集『われ笑う、ゆえにわれあり』(文春文庫)を出版したのを皮切りに、『妻と罰』『ツチヤの貧格』(文春文庫)、『ツチヤ学部長の弁明』(講談社文庫)など多数のユーモアエッセイ集と、『ツチヤ教授の哲学講義』『ツチヤ教授の哲学入門――なぜ人間は八本足か』(文春文庫)など少数の哲学書を発表、いずれも好評のうちに絶賛在庫中。他に『幸・不幸の分かれ道――考え違いとユーモア』(東京書籍)、『われ悩む、ゆえにわれあり―― ツチヤ教授の人生相談』(PHP)などを矢継ぎ早に発表し、在庫に花を添えている。週刊文春とPHPに連載中。

「2013年 『哲学者にならない方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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