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  • Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062147651

感想・レビュー・書評

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  • この間すっごく怖い夢を見た。その日は起き抜けから鬱々としていたので、気分転換に図書館に行って、入ってすぐに見つけたのがこの本だった。

    子どもの頃の夢に焦点を当ててるのも興味深いし、夢って突拍子もない内容が多いはずなのに、読み始めたらめちゃくちゃ面白かった。

    挿絵もどれもステキで、人が見た夢にこんなにのめり込むとは思わなかったなあ。何度も読み返したくなる不思議な本。

    市川拓司さんと西加奈子さんが面白かったけど、より夢っぽさが強いのは辻村深月さん。あとちょっとってところで終わるんだよね、夢って。

  • ※作品のレビューでも何でもありません。私自身がよく見る夢をツラツラ書いてるだけです。

    何かが「欠けている」夢をよく見ます。

    欠けているものの内容はその時々で変わるんですが、大抵は体の一部だったり(片腕・歯・毛穴)、社会的な機能だったり(法律・信号機・政治体制)、家族の中の誰かだったりします。

    夢の中の私は、最初のうちこそ「あれ、何でこんなことになってるの?」と混乱するんですが、そこは夢の世界なので一瞬で順応します。「うーん、どうも〇〇が無くたって世界はうまくいくみたいだな」さすが夢です。あるものが欠けていることで私だけでなく夢の中の登場人物たちも間違いなく不便を感じているのに、甘んじてそれを受け入れているんですね。改善しようと努力している様子は見られない。

    昔は何とも思わなかったけど、最近は時々、私自身の付和雷同な部分をアラートしてるのかしら、と(笑)。うーん、自虐的かな(笑)。

  • こどものころにみた夢」がテーマの連作集。といっても、それぞれの話がつながっているわけではありません。
    テーマにしたがって、小説が書かれて、それぞれに画家をかえて挿絵が入れられています。
    まず、企画がおもしろいと思いました。それぞれの話が短いのが惜しいですが、今まで読んだことのない作者の作品も読めたので面白かったです。
    とくに、石田衣良の作品がよかった。ほかの作品にも手を出してみたいと思います。

  • いろんな味わいの夢があって読みがいがあった。
    外れなく、どれも結構好きだった。
    テーマが夢というのが私に合っているのかも。

  • 角田光代、石田衣良、島本理生、阿川弘之、辻村深月、西加奈子、市川拓司、堀江敏幸、柴崎友香、長野まゆみ、穂村弘、高橋源一郎

  • 12人の作家さん達による「夢」をテーマにした本。
    小説もあればエッセイもある、バラエティに富んだ一冊です。

    それぞれの作家さんの良い部分が表れていて、色々な作家さんの話を読みたい方にオススメ。

  • いろいろな人が書いた雰囲気の違うお話が収録されていて、挿絵もいろんな人が描いていて、全体的に楽しめました。現実から離れたいときに、不思議な世界へ連れて行ってくれます。

  • 夢をキーとした短編集。
    辻村深月目当てに読んだけれど、それ以外の作家の方が面白かったという結果。

    当たり前だけど面白い短編は面白い。

  • たくさんの人が、小さく書いているので
    がっちり読みたい、というのにはお薦めできません。
    辻村さんが書かれているので、どんなものだろう? と。

    辻村さんだけで言わせてもらえば、続きは? と
    言いたくなるような内容でした。
    他の方で言えば、そこでちゃんと終わってるような
    小さく続きが気になるようなものでした。
    でもやはり、一番辻村さんが気になります。
    走り出したところで、ですので。

    大人の絵本、という所でしょうか?
    文章も短いですし、絵もついてます。

  • 「夢」ってこんな感じだよね…と改めて思った。
    自分が見る夢は、結構奇想天外支離滅裂だったりするけど、たまに妙にリアルで、じっとりとした汗をかくような夢を見ることがある。この本は、その「妙にリアル」な部分をうまく掬い取って、適度にファンタジーっぽく、時にはコミカルに「夢」を表現している。その表現が、それぞれの作家らしく個性豊かで面白かった。
    イラストもとても素敵で、様々な夢を彩ってくれた。作家とイラストレーターのコラボ、なかなか贅沢だったが、小説は勿論イラストも手がけた西加奈子さん、よかったわ〜。
    ストーリーで一番印象に残ったのは辻村深月さん。ぞわぞわと怖かった。
    長野まゆみさんも、私が知ってる彼女の作品とは違う雰囲気で、構成もうまく面白かった。
    普段自分の見ている夢の輪郭がくっきりするような、ちょっと不思議で素敵なアンソロジーである。

著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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