天山の巫女ソニン(4) 夢の白鷺

著者 :
  • 講談社
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感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062150811

作品紹介・あらすじ

3つの国の将来を担う若い世代の友情! 大嵐に襲われた江南の打撃を目撃するソニン。やがて江南を取り込もうとやってきた巨山のイエラ王女と、イウォル王子やクワン王子との駆け引きが繰り広げられる。

感想・レビュー・書評

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  • やめられない、とまらない……!

    大陸から南へ突き出した半島に3つの国がありました。
    北から巨山<コザン>、沙維<サイ>、江南<カンナン>といいます。
    沙維の国の北部には天山と呼ばれる山があり、そこには<夢見>という不思議な力を用い、沙維の人々へ預言をして生計を立てる巫女たち12人が住んでいました。
    この物語の主人公ソニンは、母の胎内にいるときにすでにその力を見出され、出生と同時に天山へ昇り、そこで巫女としての修行をしながら暮らしました。
    巫女となれば、死ぬまでそこで暮らすのが常ですが、ソニンは見込み違いだったとして、12歳で家族の元へ返されることになります。
    人々の住む世界で、様々な人と出会い成長していくソニンの物語は、すでに4巻へ突入です。

    今回、沙維からの支援が、然るべきところへ使われているのかを確かめるため、イウォルとソニンは江南へ向かいますが、その滞在中に大きな嵐に見舞われ、復興半ばの江南は、更なる打撃を受けることとなりました。
    これまでも復興支援をしていた沙維の国庫にはこれ以上の余剰はなく、江南の人々は途方に暮れます。そんな折、1年前には攻め込んできた巨山が、食料と薬などの支援を申し出てくるのでした。それは人道的な支援を隠れ蓑にし、江南に対する辛辣な陰謀を心に秘めた、イェラ王女の策略でした。

    江南の、そしてひいては沙維の危機は回避できるのでしょうか。
    夢見の力を徐々に失っていくソニンが見つける自分らしさとはどういったものなのでしょうか。

    第5巻へと続きます。

  • 「3つの国の将来を担う若い世代の友情! 大嵐に襲われた江南の打撃を目撃するソニン。やがて江南を取り込もうとやってきた巨山のイエラ王女と、イウォル王子やクワン王子との駆け引きが繰り広げられる。」

  • イェラの政治センスがすごい。ノルモルは誰か厳しい指導者に預けたい。

  • シリーズ4作目。
    毎度ながら、児童書としては奥の深いストーリーだけど児童書だからの柔らかさで書かれていてグングン引き込まれるしグングン読み進められます♪
    次巻がラストとのことですが、三国の次代を担う王子王女が出そろってから、更におもしろさが増してきてます。
    この巻でのクワン王子目線、この巻でのイェラ王女目線で進むストーリーを読んでみたい♪
    3国の王子王女はどのように進むのか、ソニンはどう絡んでくるのか。本当に楽しみです♪

  • 5:沙維、江南、巨山、三国の紹介と主要人物が出揃ったところで、おそらくこの4巻からが作者さんの書きたかったことなのだろうなあとしみじみ感じ入りました。イウォル王子が川に落ちるシーンや、次代を担う彼らの想いは同じ方向を向いているのに、現在の王や国民感情、まさに三竦みともいえる国同士の摩擦がそれを阻んでいる。それらに甘んじることなくより良い方法を探そうとしている姿勢こそ、見習わなければいけないなあと思いました。

    この本の対象年齢層の方がどう感じるのかは想像するしかありませんが、本棚に置いておきたいシリーズです。

  • 政治的な駆け引きの中、三国の王子王女にソニンがどっぷり絡まってきて、次から次へと変わっていく展開がめっちゃ面白いです。5巻で終わりなんて、もったいないなー。

  • 三国王子&王女のソニン取り合いええぞええぞ~~~~~~~~~~。
    クワン王子が想像以上にソニンに矢印伸ばしてることが判明して正直気が気じゃない。
    イェラ王女もね!クーデレだな・・・。
    イウォル王子は素直クールだから・・・。

  • 2017/12/9

  • 江南を襲った大嵐により、三国の王、王妃が江南で、国の行く末を決定づける外交が行われる。好意の裏の本質に、自国を統べるということの大変さがわかる。ソニンの巫女としての力が失くなったことに、悲しいけど新たにこうなりたいという欲望を持てるように、と前向きなソニンのその後が気になる。

  • 三国の王子と王女が集まった!
    駆け引きが児童書とは思えない。
    それぞれのキャラが素敵で、各々自分の国の幸せを願っているのに、なかなか上手くいかない。
    ラスト一巻。三国が幸せになるといいな。
    ソニンの力は本当になくなってしまったのだろうか。

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著者プロフィール

1969年、福島県南相馬市生まれ。2002年、「橋の上の少年」で第36回北日本文学賞受賞。2005年、「ソニンと燕になった王子」で第46回講談社児童文学新人賞を受賞し、改題・加筆した『天山の巫女ソニン1 黄金の燕』でデビュー。同作品で第40回日本児童文学者協会新人賞を受賞した。「天山の巫女ソニン」シリーズ以外の著書に、『チポロ』3部作(講談社)、『羽州ものがたり』(角川書店)、『女王さまがおまちかね』(ポプラ社)、『アトリと五人の王』(中央公論新社)、『星天の兄弟』(東京創元社)がある。ペンネームは、子どものころ好きだった、雪を呼ぶといわれる初冬に飛ぶ虫の名からつけた。


「2023年 『YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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