- Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062153928
感想・レビュー・書評
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【内容】
俗に、天才と呼ばれる人々は本人の力だけで、大成功を得られたわけではない。
周りの環境に左右される。
知性(IQ)も一定以上であれば、それ以上は環境に左右される比率が高くなる。
才能は必要だけど、才能だけでは成功しない。
例えば、カナダのアイスホッケー選手が成功するには、生まれ月が早いほうが才能を伸ばしやすい。
カナダでは少年のチーム編成を1月1日で年齢を区切る、1月1日生まれと12月31日生まれには1年の差異があり、少年時代の1年の差は体格に大きく影響する。体格の大きい少年がより早く機会を得ることで才能を開花させていく。
逆に、IQ195と高い知性を持ち合わせていても、環境に恵まれないと、大学に入っても成功できないことがある。
【得たもの?やってみること】
子供には機会が必要。
何をどうすればいいかわからないけど、自分の子供に機会を与えたい。
【感想】
言われてみれば、だけど、考えたことがなかった事実。
才能がある程度でも、機会があれば成功できると思うか、才能があっても機会がなくちゃ成功できないと見るか。
自身に当てはめると、才能だけではだめということはわかるが、機会って自分ではどうにかできないのでは?
機会(環境)に恵まれないと、頑張っても成功できない?
事実だろうが耳が痛いな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
○出会い
滝本哲史さんの「僕は君たちに武器を配りたい」の文中で紹介。
5年ほど前に勝間さんのオススメ本として読んだ「第1感」と同じ著者のものだったようで。
こちらの本の訳は勝間さんがやっているようです。
内容としては、
生まれつきの「天才」はいない。
いるのは「好機」に恵まれた者。
生まれた時代、人種、民族、性別、家庭
など、自分では選択のできないもので、
成功するかどうかが決まってくる。
最初の章でホッケー選手の生まれ月の話がでてくるが、
学年区切りの早めの月に生まれた選手が圧倒的に多い話は印象的だった。
この本を読むと、
女として一般的な家庭に生まれ、ゆとり世代直前のはざま世代に育ち、リーマンショック後の不況時に就職した自分が成功できる可能性なんてないんじゃないか。
またさらに、自分以上に恵まれない環境で生まれ育つ人も大勢いるわけで、生まれた時からある程度人生が決まると思うとやるせない思いにもなる。
自己啓発本でも「こんな私でも成功した」という売り文句が多く、励ましを受けることが多い。そして、感銘を受けて、自分も変われるのでは?と可能性を感じるものがほとんどというなかで、ここまでズバッと統計的なデータで「生まれつき決まっている」と突き出されると、なかなか目をそらしたい気持ちになる。
ただひとつ、救いとしては、
成功者には「好機」が巡ってきたのは確かだが、
その「好機」に飛びつける準備=努力を必ずしているということだと思う。
やっぱり成功者はどの道努力をしている。
やっぱり努力が大事ということです。
そしてあとがきで勝間さんも似たようなことを言っていますが、
これらのデータは一つの傾向であって、100%ではないので、これらの情報を「考え方のうちのひとつ」程度に留めると、今後の気づきの引き出しとして活用できるのではないかと思う。 -
成功するには環境要因が必要。努力すれば成功できるわけではない。個人の時代背景、教育環境、どのような経験を積める環境があったかなどの要因が整ってこそ成功できる。好機がなければ成功できない。
では時代背景や産まれた月日にの境が良くなく、運が悪かったと諦めるしかないないのか?
自分の中ではそうではないと思いたい。経験を積む環境のある場所に身をおき、一万時間の訓練をし、自分の行動・態度を省みること、リスクをとる覚悟があればどんな凡人でも成功できる、近づけるのではと思った。少なくとも学べる環境、普通に生活できている好機は持っている。好機をつかむ環境を見つける、利用する、活用するためのアンテナは張り続けよう‼︎
(一万時間の訓練時間、毎日8時間ずつの訓練で1250日の訓練を積めば天才になれる。) -
「〈誰でも、持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる〉」
天才に共通するのは何かに焦点を当てた本。スポーツマンとして成功するためには、年度の早めに生まれる必要がある。小さいことは、1年で肉体的も知的にも大きく成長する。だから、日本で言えば、4月生まれが有利で、3月生まれは圧倒的に不利だ。そして、体格がより成長しているものは特別レッスンを受けられ、その中で才能があるものはより伸びる。3月生まれでは才能があってもそれを開花させてもらえない。
環境が大事なのはとてもわかった。そして、環境が整えられている前提で、人より努力する必要がある。それが1万時間の法則だろう。 -
成功するフレームワークを紹介
天才なんていないというグラッドウェル
成功 ≠ 天才・才能
を多くの例えや調査を繰り返し証明している
中でも「1万時間」のフレームワークは面白かった -
バイオリニストの調査において、世界レベルの実力を持つ学生達の練習時間が1万時間に達したということである。一方で、アマチュアのグループではその半分以下の練習時間だったそうだ。ピアニストにも同じ傾向が見られるらしい。その中には、他の人より少ない練習時間でトップレベルの実力を出した者もいなければ、練習時間が多いにも関わらず成果が出なかった者もいなかったそうだ。特に頂点に立つ人間は、他の人よりも圧倒的な努力を重ねていたらしい。要は熱心に努力するかどうかが大切だということである。
それから、1万時間という数値は他の分野にも適用されるらしい。何の分野であれトップレベルの実力をつけるには1万時間が必要なのだそうだ。ビル・ゲイツも中学・高校の頃から相当な時間をプログラミングとコンピュータに費やしていた。イーロン・マスクも同様のことを言っていた。1万時間の間何かに熱中し続けることは容易ではない。これを才能と呼ぶなら、確かに才能なのかもしれない。 -
はっときたり、考えさせられたり…気づきが多い1冊。反対に言えば、気づきが多すぎて読み終わる頃には「何に気づいたんだっけ?」というアホな事態に。
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どんな才能や技量も、一万時間練習を続ければ“本物”になる。天才の中で、「成功」している人はどんな人なのかを解説する。
プロローグ ロゼトの謎
第一部 好機
第一章 マタイ効果
第二章 一万時間の法則
第三章 天才の問題点 その一
第四章 天才の問題点 その二
第五章 ジョー・フロムの三つの教訓
第二部 「文化」という名の遺産
第六章 ケンタッキー州ハーラン
第七章 航空機事故の“民族的法則”
第八章 「水田」と「数学テスト」の関係
第九章 マリータの取引
エピローグ ジャマイカの物語 -
天才は才能ではなく偶然と環境が作り出す。非常に面白い考察だし、それがデータからも現われている。中でも1万時間の法則は非常に納得。ただ2部はちょっといまいちだったかな。それでも本全体の評価としては面白かったです。
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時代の環境や文化の視点から天才と呼ばれる人たちについて述べられた本。その人自身の能力、努力だけではなく、その時代や文化が後押ししていることが分かった。そういう点で考えると、その好機に巡り会えるのも奇跡であり天才と呼ばれる人たちはなるべくしてなったんだと思う。
一方で天才であっても好機に巡り合うことができないケースはとても悲しいことだと感じた。