レモンタルト

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1004
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062158299

感想・レビュー・書評

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  • 2023.09.14

  • レモンの酸味や苦い香りから、少し距離をとった感情や思い出、後悔などが想起される。
    2人の間を繋ぐ人がいなくなった時、残された2人の関係はなんと呼べばいいのだろうかと思った。
    主人公の自己ネグレクトというか、自分に無頓着、人の機微に疎く、ただ言葉や動作の裏の意味を知っている後ろ暗さ等のよく言えばミステリアスな部分がこの小説の空気を作っている。

  • 名前が中々出てこなかったり、イニシャル表記だったのがミステリアスさを引き立てていた。

  • 読み進めていくうちにいろいろ明らかになっていく感じ。姉との思い出を辿っていたと思ったら、片思いの話だった。
    起きることが全て実は裏で何かあるような。登場人物みんな何か隠しているというかミステリアスというか。
    読んでも読んでも真相に辿り着けないようなちょっと難しい話だったなー。

  • 何も知らずに読んでいたら突然のBLで驚いた。

  • さらっと読めそうでいて、けっこうあり得ないBLファンタジー感があり、前半読み辛いなと感じた。主人公が意外にも周囲から好意を持たれて、流されがちな点と、数少ない女性キャラである朝比奈夫人の粋な人柄が個人的に好きです。続きがあるなら読みたいなと思いました。

  • 1巻を抜かして読んでいるような変な感覚。
    違和感がこの世の当たり前かのようにどんどん進んでいく物語。
    少し難しかった。

  • 許されない、悟られてはいけない恋慕をレモンサワーの如く綴った物語。

    主人公から同僚や上司ら男性陣への呼び方はアルファベット表記なのに、女性陣へは朝比奈夫人みたいに名前表記。
    唯一、姉や義兄や家族に対しては関係性表記。

    呼び方は主人公から捉えた関係性そのもの。
    これは主人公が考える性差を暗示してるのかな?恋愛対象?よく分からない。ただ一つ分かることは、姉や義兄がそんなものを通り越して大切な存在だったってことですかね。

  • 厄介事に巻き込まれる系だと、左近の桜の方が好きかな。
    ちょっとミステリアスで不思議な世界をサラリーマンが体験するっていうのが、想像出来ないのかも。

  • 図書館の本棚の前をプラプラしていたら、ふとかわいらしい「レモンタルト」の背表紙が目に入った。
    これも何かの縁だろうと思って借りてみた。

    読み終わって、なんだか恋愛って甘酸っぱくて素敵だなぁとおもった。思い返せば、私自身の叶わなかった片想いも今となっては青春の思い出の1ページだし。

    微笑ましく、優しい気持ちになった本だった。

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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