- Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062160605
作品紹介・あらすじ
「あなたは美しさの使いみちを間違えていないか?」なんとなく、腑に落ちないことが多い、なんとなく、生きている実感がもてない、そんなあなたを元気にする1冊。愛と美と使命感。大人の女に必要な絶妙バランスを齋藤薫が説きます。「人を幸せにする人が、いちばん幸せ」。
感想・レビュー・書評
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うまく言葉にできないような女性の魅力を、素敵な文章で紐解いている。
周りの人たちのためにも、女性とはかくも美しくあるべき。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
齋藤薫さんの文章はいつも至極まっとう。
かなり分析的で言葉がカタイので男性っぽい。
数少ないお写真の印象ではすごく女っぽいのに。
たぶん、あの写真で美人と思うので、展開する
美容論に説得力があるのだなぁ。 -
題名に惹かれて読んだ作品。色々な人の分析は面白かったが、対象となる人がバラエティに富んでいて全員が参考になるわけでもなかった。ただ、気になって風と共に去りぬも見て納得してしまったし、黒木瞳や小林麻央への見る目も変わった。夏目雅子さんにとても魅力を感じ、今も生きていれば…私がその時代に生きていれば…と思い、映画などを見てみようと思った。そういう変化を与えてくれたという意味では、とてもいい本だと思う。
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齋藤さんの「美」に関する文章は大好き!
これまでも、本や雑誌の連載を読んできましたが、
「美」を精神的な深さと自分と人生への対峙も踏まえて語られているので、
読むたびにじんわりと考えさせられます。
この本は、実際の「美人」を例に語りながらも、
「夫婦の愛」に関する言葉や
「美しさだけではなく志の高さを」などやる気・元気をもらう言葉がたくさんです。
どの年代の女性でも、何かしら大切な気づきがあり、背中を押してくれるような本です。
また、年を重ねて、読んでみたいな。 -
・利益を追求しないワガママさがあってこそ、人の愛を集めるもの。
ドアを開けて入ってきた瞬間、その場に大輪の花を咲かせてしまうほど華のある人は、その場に「さぁ、みんなで楽しくなりましょうよ!」という無邪気で純粋な熱い気持ちを持ち込む人。
「楽しくさせたい」「楽しくなりたい」その一心。
・シンプルでありのまま。ありのままにして、立ち尽くすほどの存在感。
・声は生涯その人のイメージを作り続ける、YOUや松任谷由実のように。
だから今日この日に出す声に、いちいち、もっとも「いい自分」を乗せることが大切。
・電話の第一声に、歓喜を含んだ華やかな声で「あ、○○ちゃんだ!」と相手の名前を言う。まったく普段着の、相手の緊張を瞬時に溶かす、あたたかい声。
・進化する動物であることを証明する。それが周囲を魅了する。
どんどん進化していく女は、必ず愛される。自らも周囲も、幸せに導いていける。それが女の進化の目的。
・男と女は、最終的に会話がすべて。日々の何気ない対話が人生の質を決めてしまうのだ。
・美しさを売りものにはしないが、自分の言葉をより多くの人に伝えるために、自分が少しでも心地よい存在であろうとする気持ちから、美しさや女らしさを使う。
・ブランドものというのは、チャリティに取り組めるくらい身も心も豊かになった人にこそ映えるもの。
・「あの人、誰に対しても変わらないわね」と人に言われる人は、目上にも目下に、男にも女にも、好きな人にも嫌いな人にも、同じ顔で接することができる公明正大な優しさを持つ。
・大きな幸せに包まれている時、自分が幸せだから人にやさしくできる。
人を幸せにできて初めて、心が深く満たされる。人を幸せにする人が、いちばん幸せ。 -
この本は「風と共に去りぬ」のスカーレットとメラニーの生き方から始る。スカーレットの打ちのめされても打ちのめされても、思い切り泣いた後、必ず自分を立ち直らせる「誇り高き生命力」。メラニーのたとえ裏切られても愛する人を最後まで信じ、守り抜く、「深い愛」両者共、女性は惹かれて止まない、同時に生まれもって備わったものかもしれない。
しかし、この本で著者の一番伝えたいのは最終の章の「究極のテーマーマリア性」ではないかと思う。
「人を幸せにする人が、一番幸せ」
著者はそれに気がついたとき、人は初めて楽になる、とも言う。
最終的に自分の欲をすべてかなえたとして、幸せなのか?
結局、自分が一番になっても、満たされないのではないか。
一番になるよりも、それを譲り、それを喜びにできる心の余裕と豊かさ。その心の平安さ。豊かさ。
親になることが、人を人間として美しく、大きくするとすれば、それはそこに通じると思う。
人の幸せを願う気持ち、そして、人の幸せを願わずにはいられない存在となることの幸せ、切なさ。
たとえ、切なさや苦しさも混じる喜びや幸福だとしても、自分よりも他者の幸せを心から、真から願える人のほうが真に幸せな気がするのは気のせいだろうか。