ジョン・マン 波濤編

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062167697

感想・レビュー・書評

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  • 井伏鱒二さんの「ジョン万次郎漂流記」が読みたい!と思っていたところ、見つけてしまいました、「ジョン・マン」。私は大河ドラマ「篤姫」でその存在を知りました。何故に知名度が低いのか、知れば知るほど魅力的、龍馬ばっかりクローズアップされすぎな感が否めない。
    アメリカと日本を舞台に物語が進みます。あとちょっとで万次郎がホイットフィールド船長と出会える!というところで終わってしまいました。1800年代、江戸後期の日本とアメリカの暮らしぶりが興味深い。19世紀のアメリカの衣食住にはワクワクしてしまうんです。日本とアメリカの捕鯨のありかたの対比もおもしろかったな。
    ★3.5だけど続編が楽しみなので★4

  • この先がとても気になる。
    非常に読み易く、米国、日本両サイドから書かれている設定も面白い。
    クジラに関しては、日本の「血の一滴も」大事に扱う方が、「油を取ったら海に捨てる」よりもはるかに命をいただくという意味で有難い。乱獲は、石炭や石油が見つかる前の燃料としてだったのか。。。と学ぶ。

  • 軽く楽しく読める。続きが楽しみ。

  • シリーズになるんだね、きっと。鯨油が使われた時代。アメリカはめっちゃ鯨を乱獲してたってことだ。

  • 米国のホイット・フィールド船長と万次郎、二つの視点で物語が進む。この巻ではもう少しで二人が出会うところまで、早く次巻が読みたい。

  • 1839(天保十)年から1841(天保十二)年までジョン万次郎の成長と初船出.アメリカの捕鯨船ジョン・ハウランドの処女航海の様子が交互に語られる.船や漁法、またアメリカと日本の生活風俗も細かく描かれ真実みがある.

  • カバー絵の表に灰色の雲を背景にしたジョン・ハウランド号 
    カバー裏には,青い空と海、白い布切れを手に島の突端で佇む万次郎の姿
    味わい深いものを感じる! 
    物語は米国と日本を交互に描いていく構成になっている。
    大砲を三門搭載の艤装を請け負うヒルマン兄弟造船所,
    ハウランド号への投資家,大量にロウソクを納入する業者
    彼らたちとの意見の相違による論争やら出航準備に追われる船長。
    才覚を高く買う捕鯨商人もいる「ただの船長にしておくのは惜しい」と。
    1839年(天保十年)10月30日ホイットフィールド船長率いる総勢46名
    を乗せた三本マストの捕鯨船ジョン・ハウランド号はオアフ島ホノルル港,
    鎖国日本の沿海を目指し米国・ニューベッドフォードの港から出航する
    一方,漁師小屋の炊事役の12歳の万次郎は,真鍮色の瞳をもち
    遠目が利くことで鯨を獲る鯨組から,彼もまた才覚を高く買われ,
    それ故に漁師仲間から妬まれ嫌われていた。喧嘩がもとで生まれ育った故郷
    中ノ浜を出て行く羽目になり商人船で宇佐浦へ向かう。
    乗り合わせた人物が縁となり4人の漁師と共に,14歳となった万次郎は
    1841年(天保十二年)1月29日,新造船・徳右衛門丸で出漁,
    暴風雨に遭い命からがら無人島(鳥島)に漂着する。
     
    ちなみに読んだ作品は『大川わたり』『いっぽん桜』くらいだが,
    親子や家族の血の絆という部分で,本作品にも相通ずる箇所があった。
    母・志をの稼ぎで大人数の子どもを養い,稼ぎもたかがしれてる。
    そんななか万次郎を送り出さなければならなかった複雑な思い,情愛が深く心に沁みる。
    少年時代に郷里・高知から上京し波乱の人生を歩んで来られたという作者。
    『大川わたり』の小説世界での主人公は,思いが重ね合わせられているようだ。
    本書は男気というか,ロマンを感じるドラマティックな物語だ。
    同郷だからこそ熱き思いが伝わってくるのだろうか?続編に期待したい。

  • 土佐の足摺岬にほど近い漁村で生まれた万次郎。乗り組んでいた漁船が遭難して仲間全員5人と共に沖ノ鳥島に漂着する。一方、米国東海岸ニューヘブンからは、ホイットニー船長率いる捕鯨船が、南米ホーン岬を大きく廻りハワイを経てジャパングラウンドと呼ばれる日本の太平洋岸から600キロの漁場を目指していた。ものがたりは、漂着した万次郎達が捕鯨船を見つけたところで終わる。早く続きを読みたい。

著者プロフィール

1948年高知市生まれ。都立世田谷工業高校卒。旅行代理店、広告制作会社、コピーライター、航空関連の商社勤務等を経て、97年「蒼龍」でオール讀物新人賞を受賞。2002年『あかね空』で直木賞を受賞。江戸の下町人情を得意とし、時代小説界を牽引する人気作家の一人。著書多数。

「2023年 『草笛の音次郎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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