七緒のために

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 686
感想 : 131
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062179829

感想・レビュー・書評

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  • 「七緒のために」はよくわからなくなった。

    「水の花火」のほうは、なんか好きだった。

    いつも家族関係に引っかかっているイメージを抱いてしまった。

  • 中学/高校生の不安定な友情、承認欲求が描かれた作品。狭いコミュニティでほとんどの時間を過ごすから一つの問題が感情を全て支配する感じ

  • 突然終わった。
    もっと続いて欲しいと言うか物足りないと言うか…

  • 今の私が14歳に戻ったとして、彼女に、そして自分自身にうまく向き合えるだろうか…。そんなことを考えてしまった一冊。

    あとがきにあった
    「求めるばかりで、自分の傷には敏感なのに、他者のことは無自覚に傷つけ、いつもなにかに飢えていた」
    というのは、まさに私にとってもそうで、その時代の少女たちの物語を読むたびに今でも突き刺さってくる。
    でも、読んでしまうんだよなぁ…。

  • 分かりやすい終わり方を当然だと思って、それを求める人も多いけど、
    明確なラインなんてなくて、
    いつのまにか終わってたり、
    いつのまにか寝て始まっていたり、
    基本、曖昧なものなんだろう。


    「なにも知らないくせに。なにも知らないくせに当たり前みたいな顔で意見して、勝手な正義感を押しつけて。」

  • あまり集中できない話だった。
    表題作じゃないほうの短編のほうが好き。

  • 面倒くさいけど、読後感は爽快だった。まるで謎かけのよう。二人とも面倒くさい(笑)。でも、思春期の女の子ってそういうものなのかもしれない。
    決して好きなお話ではないんだけど、嫌いでもない話。
    似ているけど、まだ水の花火だっけ?二作目の方が七緒が出てない分(笑)読みやすい。

  • ●七緒のために

    嘘をつきつづける女の子と壁のある女の子、思春期の女の子ふたりきりの世界がリアルに描かれています。
    思春期独特の世界の狭さ、一度対応を間違うとドミノのように全てが崩れてしまう感じ、腫れ物にさわるような周囲の対応。
    どれをとってもリアルで、いい意味で居心地の悪さを感じました。

    ●水の花火

    最も仲良くしていた女の子が暴行被害に合って転校してしまった後の、親友の話。
    背景は重いけれど、水や花火、猫などのモチーフのおかげかどこかさっぱりした読み心地でした。

  • (たぶん)初めて島本さんの小説を読みました。

    ○七緒のために(☆5)
    印象的だったのは主に2点。
    まず、七緒の家を訪ねたシーン。七緒の作話に気づくところでは、こちらも背筋が凍ると言っては大袈裟だが、ぞっとするような感じがした。その後は、七緒がしゃべる度に、悲しかった。彼女の意図や気持ちを汲みかねることが続いたので。

    それから、最終盤。七緒の話で進んでいったストーリー、翻弄された私(そして読者)。それが私に還ってくる。この気づき、すぐにはわからなかったが見事。

    ○水の花火(☆4)
    表題作に比べ苦味が少なくストレートで読みやすかった。
    「そんなのは誰と一緒にいたって同じことだよ」
    「今から友達になるには近すぎる」
    優しい人なのだろう、草木君も川本さんも。

  • 痛々しい。七緒も、雪子も。
    どろどろした感情が渦巻いて始終気分が悪かった。
    確かにあの頃のわたしたちには"七緒"や"雪子"が居たんだろうな。
    時が経つとこんなにも遠いもののように感じてしまうけど。
    共依存。どんな形でも傍に居てほしいと願う痛々しさに苦しくなった。
    そしてそれは絶対に壊れるとわかっていながら。

    "女の人は、けっして女の人を心から好きにはなれないんだよ"

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著者プロフィール

1983年東京都生まれ。2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作を受賞。03年『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞を受賞。15年『Red』で第21回島清恋愛文学賞を受賞。18年『ファーストラヴ』で第159回直木賞を受賞。その他の著書に『ナラタージュ』『アンダスタンド・メイビー』『七緒のために』『よだかの片想い』『2020年の恋人たち』『星のように離れて雨のように散った』など多数。

「2022年 『夜はおしまい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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