星籠の海 下

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 517
感想 : 86
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  • Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062187008

感想・レビュー・書評

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  • 上巻から引き続き、いろんな事柄が起こり、そしてそのひとつひとつが繋がっていくのが、読んでいてすごく興味深かった。前には意味が全くわからなかったことが、後になってそこまで深い意味があったのか、と感心させられることが何回もあった。終わりまでとても長かったけど、飽きることなく読み続けられた。初めて島田荘司の本を読み切った。また他の作品もぜひ読んでみたいと思う。

  • 初読。図書館。上巻のワクワク感が、書き込みすぎた誘拐事件で少し損なわれたかな。そのせいか結末への収束が唐突に感じられた。素材としては面白いものを存分に詰め込んでいるんだけど、その各エピソードの比重が好みではなかった。

  • 「読み終わったー!」という達成感でいっぱいになった。
    忽那水軍の「星籠」…。
    海の中を静かに航行し、智弘くんに海の綺麗な姿を見せてくれる、その反面兵器としての姿。
    上巻でも書いたが小坂井の件はやっぱりあの長さはいらなかったと思う。
    小坂井が登場する場面になると読むスピードが遅くなって大変だった(爆)
    そして辰見洋子、滝沢助教授の女性陣が好きになれなかった。2人に共通したのは「自分は何様のつもりなんだろう?」だったので。
    しかしそう思った滝沢に共感を覚えた石岡くん。
    なぜ、どうして?笑)
    余計な場面が多く切っても良いだろうと思う所が多々あったり風呂敷を広げて頑張って大急ぎで回収しました。という感じが強かった。

  • ☆☆☆ 映画見る前に読んでおこうと取り急ぎ。分厚かったがサクサク読めた。面白いけど所々浅いな、と。小坂井のこれまでのことや洋子に巻き込まれた事件の夜と、村上水軍の話はとても細かいのに、決着の付け方が大雑把な印象。星の籠はきれいだった。ヒロ君の不幸っぷりがやるせない。原発を持ち出すのは安易。あのラストに持っていくには忽那さんの背景描写が足りない。小坂井の駄目っぷりアピールよりも、忽那さんが要だと思うんだが。あと詳細欲しいのはダブルに泊まらされた二人の夜(笑)。

  • この時作者が興味があったアレコレをむりやりツギハギしたかのような作品でした。度肝をぬかれるという感じではないけどさりとてラストで収束してきれいにまとまるでもなく...。やたら観光案内的なのも多いし映像化ありきだったんでしょうか。洋子の偽装のくだりは、国内最後の事件だから占星術殺人事件とわざと似せたんだろう...と思わないと読んでてしんどかったです。

  • 漫画の原作という感じ。
    引き込まれる要素もあるが、終わってみたら、結局なんだったんだという感じ。
    読んでいて、自然と話が結びついていくというよりは、あっちこっちからかき集めて、つじつま合わせしている感じ。
    そのつじつま合わせのような話を、推理力で解いていく主人公も、ちょっと現実感がとぼしい。
    まあ、とにかく、民間人にこき使われる警察が悲しすぎる。
    このシリーズが好きな方なら、という感じ。

  • 後半は解決へ向けてのストーリーということもあって勢いがつき一気読み。
    星籠のこと、小坂井のこと、パクのことが徐々に明らかになっていく。
    取り逃がすことがなくてホッとした。
    何気なく図書館から借りてきたけれど、これ今年映画が公開されるのね。
    これを映像化するって大変そう。壮大だよ。

  • 歴史の謎と現代の国際犯罪を結びつけてしまうあたり、島田さんらしい想像のつかなさではある。文章も読みやすいから、長さはそんなに気にならない。ただ他に名作がたくさんあるというのに、わざわざこの作品を映画化に選んだのは激しく疑問だ。

  • 上下巻読了。
    瀬戸内海のある島に身元不明の死体が流れ着く事件から始まり、どんどんスケールが大きくなっていきます。途中挿入される登場人物達の話も謎だらけで、上巻読了時では何が何だかさっぱり解りません。
    下巻に入ると散りばめられた伏線がテンポ良く回収されていくのですが、ミステリーとしての「捻り」や「仕掛け」は無く、無難に纏まっている印象。お話自体はとても面白いのですが、魅力的な謎を力技で豪快に捩じ伏せる「御手洗潔シリーズ」らしさが無く、やや物足りないです。

  • 上巻からの続き。歴史の謎が解明されていくのはワクワクするが、現代での出来事がわりと辛く…彼女も好きでやったんじゃないが…辛い。教授もアレだし…。パクの悪さがあまり描写で出てない感じがした。忽那さんとヒロ君の話しが美しくも悲しい。日本編はこれで最後なんですか…わりと最後はあっさり。タイトル素敵ですね。

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著者プロフィール

1948年広島県福山市生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃のデビューを果たして以来、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』など50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズや、『奇想、天を動かす』などの刑事・吉敷竹史シリーズで圧倒的な人気を博す。2008年、日本ミステリー文学大賞を受賞。また「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」、台湾にて中国語による「金車・島田荘司推理小説賞」の選考委員を務めるなど、国境を越えた新しい才能の発掘と育成に尽力。日本の本格ミステリーの海外への翻訳や紹介にも積極的に取り組んでいる。

「2023年 『ローズマリーのあまき香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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