- Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062187084
作品紹介・あらすじ
「生きているだけで恥ずかしい――。」自意識過剰な青年の、馬鹿馬鹿しくも切ない魂のドラマ!
29歳の葉太はある目的のためにニューヨークを訪れる。初めての一人旅、初めての海外に、ガイドブックを暗記して臨んだ葉太だったが、滞在初日で盗難に遭い、無一文になってしまう。虚栄心と羞恥心に縛られた葉太は、助けを求めることすらできないまま、マンハッタンを彷徨う羽目に……。決死の街歩きを経て、葉太が目にした衝撃的な光景とは――?
思い切り笑い、最後にはきっと泣いてしまう。圧倒的な面白さで読ませる、西加奈子の新境地長編小説!
感想・レビュー・書評
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29歳、父が著名な作家で反発を覚えている世間知らずなボンボンな息子葉太は、父の遺産で、初めてニューヨークを訪れる。
何もなしえていない、批判ばかり考えていて、妙に人目を気にしている鼻持ちならない若者。
まあ、よくいるタイプ。苦悩に陥る、現代版の人間失格と言ったところ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「生きてるだけで恥ずかしい」…なんだかんだと自意識過剰な29歳の青年。初めてのニューヨーク一人旅で強盗に遭い無一文に。自意識過剰ゆえの虚栄心と羞恥心で右往左往する心の葛藤。「わかるわかる」と思える部分もあるのだけれど、「そこまで??」と思う場面が多かった。
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うーん、西加奈子は通天閣が好きだったから買ったけど、微妙やったなぁ
まず登場人物が主人公だけでほぼ一人称視点で物語が進むから退屈 主人公含め魅力的な登場人物はほとんど登場しない
物語の幕切れも急で腑に落ちない感じだった
カタルシスが得られた訳でも巧妙な伏線が回収される訳でもなく、とりあえずなんかあんまりだった
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自意識も過剰過ぎると身を滅ぼす。
自分のことばかりで周りが見えなくなっていて正直気味が悪い。こういう小説があることで、我に返ろうと思えるかもしれない‥
こういう人は生きにくいだろうな -
場所はニューヨーク、本の題名は「舞台」ということで、勝手にブロードウェイの舞台に賭ける若者が主人公だと予想して読み出したら見事に違いました
(笑)
癖のある主人公。でも心の中で誰しもがチラッと思ったことがあるかもしれない自意識。
物語が終盤にかけてだらけてしまった感があった。
劇的な展開を期待してしまった。
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2014年初版。著者の作品は初めて読みました。今ひとつ私には合わないなあと言う感じです。あくまでも私感です。主人公は29歳の社会に適応することが苦手な男、父に対する憎しみに近い反感・母に対する歪んだ愛情。太宰治の「人間失格」に自分を見つける。私にもありましたが、青年期に全く裏表なく生きている人はいないような気がします。演じている人が、ほとんどのような気がします。ただ、主人公は、病の度合いが強いような。しかし、最後は灯りが見えたようで救われた気分もあります。
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自意識のかたまり。突き抜けている。面白かった!
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#らしすぎる恥じる演じる生きている誰に見せたいヘヴンはあるか
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