イーヨくんの結婚生活

著者 :
  • 講談社
3.87
  • (38)
  • (55)
  • (39)
  • (7)
  • (1)
本棚登録 : 320
感想 : 61
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062188340

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • この本は凄い!
    感動するかしないかは読み手それぞれだと思うけど、後半の、話の収束に向かっていく流れが見事。変な例えかもしれないけど、絡まった糸が少しずつほぐれていって、最後にさあ~っとほどけた時のような感覚を覚えました。
    大山さんは物語を組み立てる能力が素晴らしいと思います。

  • あずかりやさんシリーズが好きだったので、図書館で借りてみた。
    これも好き。
    いいよが口癖のイーヨくん。
    頭は良いけど、少々難あり。
    お兄ちゃんの婚約者と結婚⁉️という強引な成り行きもうなずけるような流れ。
    読んでいくとじんわり皆の優しさや切なさが込められていて、なんかいい。
    登場人物に悪人がいないところとか、小路幸也さんの本と近いかも。

  • イーヨくん、余りにも人が好すぎて本当にそれで良いのかと心配になる。
    でも最後まで読むと、それで良かったんだなーと、しみじみ。
    猫弁の完結以来久しぶりに読んだけど、やっぱり良いねぇ。
    甘すぎるとか出来すぎてるとか言われるかもしれないけど、そこが良いのですよ。

  • きっととても良い本に違いない、と思いながら読みはじめ、期待をすこしも裏切るところなく本当に読んでよかったと胸を熱くしながら読み終える。
    これって最高の読書だと思う。
    イーヨくんの人物像が見えるにつれ、この表紙とても良いなあと感じた。
    きっとこんな笑顔なんだろうな。
    どうなっちゃうんだろう、、、ってはじめは心配になるけど、きっと良い結末になるって信じられる。これは素敵なことだ。
    四男は笑った。
    喫茶店のくだりとかね。

  • よくある小説?と思いきや、ラスト数ページでのゾクゾク具合がすごい。うまく構成されていて、これは完全にプロだと思いました。 さくっと読めるので、手に取りやすいです。

  • 小春の言葉にあったようにイーヨくんは発達障害なのかなって最初は思った。でも本当はとてもとても繊細な人。
    「あの女」がヒドイ、何て女だと思いながらいろんなことがひも解かれてゆくのにどんどん引き込まれていく。
    最後の五行で誰もが「伊予太ァァ~~~( ;;)」ってなること間違いなし。
    「太宰さん」と呼んでいた妻を「薫さん」と呼んだところから、もしかしたらもっと前からイーヨくんの心は変わってたのかもね。

  •  とんでもない人がたくさん出てきます。イーヨ君は
    人としてどうなんでしょう? この婚約者って酷すぎない?話の方向性が見えずに、それでもなんか惹きつけられます。イーヨ君がどんどん変わって見えてきます。
     東京バンドワゴンを彷彿とさせますが、そこは大山さん、仕掛けがいっぱいです。またそれがうまい。
     やりきれなさと切なさと愛がいっぱいです。

  • イーヨ君への周囲の思いが興味深い。かわった家族の話といえたんたんと進むと思いきやまさかのラスト。読後感がとてもよかった。

  • 面白かった。登場人物たちがいい人でもなく、悪い人でもなく、普通の人たちで、でもなんとなく優しい雰囲気が漂っている。終わり方も素敵だった。

  • 2014.11.18 読了

    男ばっかり5人兄弟、母親、父親の家族。
    母親が 不慮の事故で亡くなり、
    父親は 育児放棄して
    近くに住む伯父夫婦に育てられる。

    長男もが 亡くなるところから始まる。

    会ったこともない 長男のフィアンセ
    (しかも、妊婦で!)が 葬儀に現れ、
    家族は それが初対面!

    はてさて。。。


    それからは それぞれの視点で
    ある出来事を語る部分もあり、
    同じ出来事でも この人はこう感じてたんだ、
    とかが 明らかになってきます。

    そして だんだん 真相に近づいてくる。

    肝心の フィアンセの心情が
    なかなか語られなく、
    何を考えてるのか なかなかわからず、
    最後まで読むと、なるほどなぁ!
    うまいなぁ!!と しみじみ感じました。


    最後の最後で 読後感スッキリ!!


    これは 面白かった!!

著者プロフィール

東京都出身。2006年、『三日月夜話』で城戸賞入選。2008年、『通夜女』で函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞グランプリ。2011年、『猫弁~死体の身代金~』にて第三回TBS・講談社ドラマ原作大賞を受賞しデビュー、TBSでドラマ化もされた。著書に『赤い靴』、『通夜女』などがあり、「猫弁」「あずかりやさん」など発行部数が数十万部を超える人気シリーズを持つ。

「2022年 『犬小屋アットホーム!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大山淳子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×