どろにやいと

著者 :
  • 講談社
3.33
  • (1)
  • (17)
  • (16)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 125
感想 : 21
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062191050

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「時は時間を刻むものではなく(…)地下水のように、
    流れて次へ次へと向かっていくのです。」
    というのが印象的。
    (ト)

  • お伽みたいに読めた。

  • すっかり芥川賞候補常連。
    やっぱり妙ちきりんだ芥川賞。

  • 嘘をつき騙し女淫に耽ってきた。己を顧み省察することもない誤魔化しだけの人生。父の死を機に一念発起、行商の旅に出る。家々を回りながら父が残した顧客と向き合い対話の中で相手を鏡とし自らを映し見出す。罪滅ぼしの行脚を続けるもどこか偽善的で「泥にやいと」。寂しい空虚が胸に響く。あくなき生への執着の果てに見る青空はどんな風に映ったのか。

  • んんんん。不思議なかんじ

  • 「やいと」とは灸、お灸のこと。とある理由でプロボクサーを引退することになった主人公は、川崎のソープランド街でふらふらと自堕落な生活を送っていたが、父の突然の死をきっかけに父の仕事を引き継ぐ、というところから物語は始まる。

    父の仕事はお灸の行商。主人公は父が死ぬまぎわまで肌身から離さなかった全国の顧客名簿を携えてお灸の行商に出る。

  • 人生の節目には、きっかけのような、機会を生み出すような儀式が必要なときがある。
    この本の物語は蘖(ひこばえ)のような、死と再生の物語なのだと思う。
    自分では切り落とせないものを、儀式によって取り払う。儀式とはいかないまでも、これからこうしていくというけじめをつける。それは、自らできる人もいるけれど、土砂崩れのようにはからずもまわりに流されてそうなる人もいる。

    私は今、この本の始まりに立っている。自ら動かなければならないとわかっていても、なかなか踏みだせないでいる。

  • すみません、好みの問題もあるでしょうが内容が私には理解不能…。

    まんが日本むかし話や世にも奇妙な物語の様な雰囲気を感じ、悪くはない気もするけど、うーん。

    やっぱり好きじゃない(ー ー;)

  • BGM the end of asia / ryuichi sakamoto
    やいとのおかげで快調です。

  • 成井昭仁のゆるいロード小説が好き。これも表面上ゆるい感じで推移していくものの、いつからかある村から出られなくなり、そしてやがて…という展開がすてき。

全21件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1971年東京都生まれ。劇作家・小説家。97年「鉄割アルバトロスケット」を旗揚げ。2009年小説『まずいスープ』で第141回芥川龍之介賞候補、14年『すっぽん心中』で第40回川端康成文学賞受賞、16年『のろい男 俳優・亀岡拓次』で第38回野間文芸新人賞受賞。

「2022年 『沓が行く。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

戌井昭人の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
小川 洋子
池井戸 潤
朝井リョウ
宮下奈都
三浦 しをん
三浦 しをん
塩田 武士
西 加奈子
吉田 修一
いとう せいこう
村田 沙耶香
戌井 昭人
西 加奈子
湊 かなえ
中村 文則
西川 美和
64
横山 秀夫
又吉 直樹
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×