- Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062191050
感想・レビュー・書評
-
「時は時間を刻むものではなく(…)地下水のように、
流れて次へ次へと向かっていくのです。」
というのが印象的。
(ト)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
お伽みたいに読めた。
-
すっかり芥川賞候補常連。
やっぱり妙ちきりんだ芥川賞。 -
嘘をつき騙し女淫に耽ってきた。己を顧み省察することもない誤魔化しだけの人生。父の死を機に一念発起、行商の旅に出る。家々を回りながら父が残した顧客と向き合い対話の中で相手を鏡とし自らを映し見出す。罪滅ぼしの行脚を続けるもどこか偽善的で「泥にやいと」。寂しい空虚が胸に響く。あくなき生への執着の果てに見る青空はどんな風に映ったのか。
-
んんんん。不思議なかんじ
-
「やいと」とは灸、お灸のこと。とある理由でプロボクサーを引退することになった主人公は、川崎のソープランド街でふらふらと自堕落な生活を送っていたが、父の突然の死をきっかけに父の仕事を引き継ぐ、というところから物語は始まる。
父の仕事はお灸の行商。主人公は父が死ぬまぎわまで肌身から離さなかった全国の顧客名簿を携えてお灸の行商に出る。 -
人生の節目には、きっかけのような、機会を生み出すような儀式が必要なときがある。
この本の物語は蘖(ひこばえ)のような、死と再生の物語なのだと思う。
自分では切り落とせないものを、儀式によって取り払う。儀式とはいかないまでも、これからこうしていくというけじめをつける。それは、自らできる人もいるけれど、土砂崩れのようにはからずもまわりに流されてそうなる人もいる。
私は今、この本の始まりに立っている。自ら動かなければならないとわかっていても、なかなか踏みだせないでいる。 -
すみません、好みの問題もあるでしょうが内容が私には理解不能…。
まんが日本むかし話や世にも奇妙な物語の様な雰囲気を感じ、悪くはない気もするけど、うーん。
やっぱり好きじゃない(ー ー;) -
BGM the end of asia / ryuichi sakamoto
やいとのおかげで快調です。 -
成井昭仁のゆるいロード小説が好き。これも表面上ゆるい感じで推移していくものの、いつからかある村から出られなくなり、そしてやがて…という展開がすてき。