2020年 世界経済の勝者と敗者

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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062196543

感想・レビュー・書評

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  • 2016/06/09:読了
     勉強になった。
     また2020年に、また、二人の対談を読んでみたい。

  • 著名な経済学者のお二人が、対談した内容を章立てで起こした本。内容が少しゆるい表現となっているところに対談が元の影響だろう。

    もともとアベノミクスの方なのとアメリカサイドからの視点といったところで、中国やヨーロッパの見方、確かにそうなんだろうけれど、ここのところアメリカが一人浮いた状態、それに日本がぶら下がってる感じのまずさを感じるが、その部分は一切感じていないお二人のご様子。

    物足りなさを感じた。

    2020年 世界経済の勝者と敗者 目次

    まえがきー経済学の巨星たちの英知を結集して

    第一章 アメリカの出口戦略
    リーマン・ショックを乗り越えたアメリカの智恵
    アメリカの雇用統計から分かること
    賃金の上昇と失業率から見たアメリカ
    クリントンのスピーチが示す真実
    高等教育で賃金は増えない
    アメリカの人口動態の有利性とは
    アメリヵの利上げはどうする
    官が利上げを主張するわけ
    TPPは日本の問題かアメリカの問題か
    TPPに半信半疑なアメリカ人
    TPPの実態たる二つの協定とは
    金融はTPPで弱体化するのか
    クリントンのアドバイザーの仰天コメント
    TPPのプラス点とマイナス点
    経済学者も説明できないのがTPP
    石油価格とシェールガスの関係
    格差拡大の原因はテクノロジーか
    FRB議長と対極にいる元財務長官
    FRBのタカ派とハト派とは誰か
    FRBの「イェール・アプローチ」とは
    人類の幸福を目指す経済学
    オバマの移民政策に拍手を
    移民の子は明日の納税者である
    「未来」が最初に起こるカナダ
    いまこそ投資をすべきとき
    真に責任ある財政政策を知らしめる好機
    コラム①アベノミクスの成功を願うアメリカの学者たち

    第二章 日本のアベノミクス
    パナソニックやソニーが赤字になった原因
    マイルドなインフレで経済はどうなる
    日銀の「インフレ目途」という名の逃げ道
    インフレ・ターゲットの本来の意味
    ハイパーインフレの不安はない
    日本企業の可能性
    外国人が日銀総裁になったら
    日本の労働人口問題の解消には
    女性活用で伸びる潜在成長率
    「ゲスト・ワーカー型プログラム」とは何か
    日仏の一人当たりGDPは同じでも
    アベノミクスを歴史的に見ると
    消費税一〇%は絶対不可
    日本のバブル以上に大きな中国バブル
    中国との戦争はゼロではない
    中国は「次のロシア」か
    アベノミクスが世界の模範に
    「天動説」を変えない学者たち
    アベノミクスの成功確率は
    ワインと国債の格下げの関係
    日本国債を格付けするならAAA
    日本政府が持つ莫大な金融資産
    日本の対外純資産は世界一
    ギリシャと日本の最大の違いとは
    フランスよりもずっと低い国債の利払い
    海外で撒き散らされる嘘の正体
    日銀総裁が持つ財務省主税局のDNA
    外国人投資家は日本の実力を評価するが
    経済学の基本も知らない財務省
    中小企業にもプラスとなるTPP
    TPPと「新三本の矢」は起爆剤
    インフレ・ターゲットは四%で
    円安の効果には時間がかかる
    日本は世界のロール・モデルに
    いま日本で財政支出を重視すべきなのか
    日本経済は正しい方向に向かっている
    アベノミクスという政策実験
    コラム②日銀旧主流派が呼ぶ「黒い日銀」「白い日銀」とは


    第三章 ヨーロッパの解体
    フィンランドもデンマークもオランダも最悪
    ユーロを支持した人たちの正体
    ユーロの「逃れるのが難しい罠」
    ユーロから離脱して起こること酪
    欧州が行った二番目に最悪のこととは
    紙幣を印刷する民間企業の実体
    スイスのマイナス金利から分かること
    ギリシャに独自通貨があれば
    アメリカもギリシャ化するという人の素顔
    ギリシャの債務は過剰ではなかった
    ギリシャのGDPはなぜ減ったのか
    アメリカがギリシャ化する政策とは
    イギリスが嫌う欧州の金融緩和
    欧州経済は停滞とデフレに
    ユーロ圏周辺部の経済問題
    ロシアは経済大国ではない
    デンマークの事情をアメリカの保守派が聞くと
    デンマークとアメリカの労働生産性を比較して
    アメリカがデンマークから学ぶべきは
    コラム③「日銀流理論」の背景にある欧州保守勢力
    第四章 中国バブルの深度
    中国経済の決定的な欠陥
    経済成長の「芸術的な値」とは
    中国は実際にはマイナス成長か
    バブル崩壊の真っ只中にある中国
    待っているのはバブルの完全崩壊
    日本と中国、そのバブル崩壊の違い
    中国の実態は発展途上国
    中国はいまだ「かなり貧しい国」
    AIIBで中国のもろい経済を組み込むな
    日本はアジア経済圏に入るか先進民主国クラブか
    ADBよりも高くなるAIIBの金利
    中国バブル崩壊の日本への影響は
    中国はアメリカとどこまで戦うのか
    「鬼城」と呼ばれるゴーストタウンの実状
    北京の高級ホテルで電話が通じない理由
    習近平のアドバイザーは経済音痴
    コラム④「ゲーム理論」から考える中国との向き合い方
    あとがきー日本とアメリカの正しい方向性加

  • 著名な経済学者2名が、

    お互いの立場から意見を言い合っています。

    この本の中でも勉強になったのは、

    様々な経済学者の考え方を、

    両名が例えとして喋りながら話が進むため、

    近代経済学全体を理解ができる点にあります。

    勉強になる1冊だと思いますね。

  • いやはや、あまりの内容にビックリしてしまった。
    何が正しいのか今の時点では答えは分からないけど、
    ひび接している情報、特に私で言えば日経新聞の
    言っていることが正しいのか疑問を持つ必要もあるなあと。

    アメリカ、日本、ヨーロッパ、中国について書いてあることはことごとくつじつまが合っているように感じた。

    自分が2020年に向けて勝者となるために必要な一冊であると感じた。

  • アベノミクスを支える経済学者人の考え方。
    浜田さんはアベノミクスそのものという感じ。
    若干ニュアンスの違うクルーグマンのポイント備忘録。
    TPPに対してクルーグマンは否定的。貿易面で大した効果はない。紛争解決などの考え方などに問題あり。
    アベノミクスの成功確率は50%。
    とにかくなりふり構わぬ景気刺激策を。
    インフレターゲットは倍の4%でいい。
    公共投資出動を。
    当面の財政赤字は問題なし。消費税凍結あるいは5%へ減税。
    アベノミクス成功の鍵は国民マインドがインフレ期待になるかどうか?
    人口増加策は必要だが、当面は女性の高度職制進出と高齢者の活躍でつなぐ政策が重要。
    通貨統合し財政統合のできていないEUは無理な形。
    いずれ危機は起こる。
    中国バブルはいずれ崩壊する。

    しかし、ここにある考え方自体バブルを生み出す政策のような気はする。
    現状のアメリカについても金利引き上げはダメだという言い方だが、バブル崩壊をコントロールしながら最善の道を選ぶにはどうしたらいいかという答えはなかった。

  •  この手の本は早く読むに限る。

  • 2016年3月26日読了『2020年 世界経済の勝者と敗者』ポール・クルーグマン (著), 浜田 宏一 (著) 評価B
    ノーベル経済学賞受賞者のクルーグマン教授と安部政権の経済ブレーン浜田宏一氏がアメリカ、日本、ヨーロッパ、中国の4か国の経済について語り合った本。借りるのは良いけど、買って読む程の価値はないと思う。昨今、インターネットで批判が多い、米国の経済学者に国内問題の消費税率の上げを判断、アドバイスさせるのか?という観点もあるが、基本的に財政均衡を目指しても、景気の回復は望めない。歴史的に成功した事例もなく、事態を悪化させるだけであることは、近々の結果を見ても間違いない。財政、金融政策を総動員して、景気浮揚を実現スべきであるとの論調は一貫している。
    確かに、ここまでアベノミクスで勝負をかけたのなら、とことん試すしかないのかもしれない。進むも引くも地獄ということか?!
    EUの同盟もかなり危険な状態に陥っており、経済状況が違う広い地域を一つにまとめようとしたEUの政策には、根本的に経済的な矛盾をはらんでおり、存続が危ぶまれているとの説にも可能性がかなりあるとみられる。

  • 図書館で借りた本。内容はどこかで見たり聞いたりした話ばかり。ユーロや中国経済やアメリカ、アベノミクスの事の話で、目新しさが無かった。

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著者プロフィール

NY市立大学教授。2008年、ノーベル経済学賞受賞。
イェール大学で学士号を、MITで博士号を取得。イェール大学、スタンフォード大学、MITで教鞭をとったのち、プリンストン大学経済学部教授。1982~83年には1年間大統領経済諮問委員会(CEA)のスタッフも務めた。主な研究分野は国際貿易。収穫逓増と不完全競争に焦点を置いた「新しい貿易理論」の創始者の1人である。国際金融、特に通貨危機の問題にも取り組む。1991年、アメリカ経済学会のジョンベイツクラーク賞受賞。日本語への翻訳書多数。

「2019年 『未完の資本主義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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