- Amazon.co.jp ・本 (170ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062199001
感想・レビュー・書評
-
すごくメルヘンで女性的
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
結婚生活が…結婚?とも言えない関係もありましたが、だんだん違うものになっていくのはゾッとしました。異質なものになる、結婚生活が、幻、異質なものとの結婚。
表題作の旦那さんは鬱病かとも思いましたが、人間やめたかったのか。。
〈犬たち〉が好き。〈犬〉が何故、あの町では駄目なのか明らかにされなかったけれど、主人公や友人が知らなかっただけで、恐れられ排除しなきゃいけないものだつわたんだろな。でも白い犬、綺麗。
他2篇も異様で良かったです。破壊衝動みたいな…? -
人でないものと人の交わり。
その奇妙な生活がごく普通に描かれていると思えば、私たちが普通だと思っていることが奇妙なものにすら思えてくる不思議さ。
人間としての自分の輪郭はきっと揺れ続けていて、変化し続けているのだろうけど、その輪郭は失ってはいけないと思った。 -
すごく不思議で奇妙な作品でした。人間がモノに見えてくる。本質的な所に疑いが生まれ、日常に潜む恐怖にゾッとさせられる作品でした。
理解できない部分もあり、そういう点でも不思議で読み返したくなります。 -
第154回 芥川賞受賞作であるらしい。夫婦についてその人外関係について描かれている。著者はどうも相手に自分の本性を飲み込まれていく感覚があるらしい。「でももう少し別々の人間でいたいっていうか。別の人間、ね。、、、
だって結婚て、相手の良いところも悪いところも飲み込んでいくでしょう」そして、「これまで私は誰かと親しい関係になれたり、自分が少しずつ帰られていくような気分も味わってきた」そして、その違和感を破るようにそのかんけいを「無理矢理引き抜いてきた」のである。
人間関係はその距離感が大事なんだろう。そんなに親しくない人とはそはなりの距離を保つし、こっちが一方的に親友と思って心の中に入っていこうとすると、冷たくされる場合があるけど、あれなんかはその距離感を相手が距離を、おろうとしているのだ。夫婦もそれしかり。夫婦にも距離感が大事なんだって、つくづく思う。夫婦でも、親子関係でも土足で相手の懐に入ってはいけないということかな。 -
世にも奇妙な物語。フランシス・ベーコンの溶けた顔を連想し、最後には可憐な画に収まる様は、なんだか微笑ましくなった。幻想の中に生きたい、幻想の中に逃げたい、人間がやっぱり幻想なんだと思うと、あらあら不思議、矛盾の始まり。
-
短編集なので淡々と読めた。
はじめての本谷有希子。
不気味だけど、日常の核心をつくようなファンタジー?
一度読んだだけでは味わいきれていない感じがするので、数日後にまた読み返したい。
他の作品も読んでみよう。 -
今までに読んだことのない、ファンタジーというのだろうか…。不思議な読後感。
ちょっと怖いような…小川洋子さん作品のふんわりとした中にほんのり恐怖があるような感じに似てる気がする。2019.5.2