監督の問題

著者 :
  • 講談社
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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062206648

作品紹介・あらすじ

吉川英治新人文学賞受賞後第一作。プロ野球を引退したばかりの元スラッガー、宇恵康彦。彼が就任したのは連続最下位の新興チーム「新潟アイビス」の監督だった。上を見れば、短気ですぐに監督をクビにする若きオーナー。下を見れば、キャンプ中に若手を引き連れ朝帰りするベテラン投手。仲間であるはずのコーチたちにも諍いが……問題だらけの球団にルーキー監督が挑む!

感想・レビュー・書評

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  • さすがに本城雅人はうまいなぁ。人が成長していく姿が、しっかりと描かれていて、しかもライトな描きっぷりなのが素晴らしい。フラダンスの妻も素敵。
    新潟アイビス応援するよ。続編あってもいいのにね。4.0

  • 書きすぎるとネタバレになるから。
    架空のプロ野球球団の新米監督の話かな。
    普通にスーッと読めた感じです。
    可もなく不可もなくって感じでした。

  • 僕自身もやっていた野球の話なので、特に引っかかる事もなくサラッと読めたわけだけど、う〜ん、弱いチームを立て直すというありがちな話で、いまひとつ盛り上がらなかったかな。
    結果的に最後は負けたわけだけど、勝って終わったら終わったで、うまく出来過ぎって事になるし、終わり方は難しい。元スポーツ紙記者という事もあって、普段あまり目にする事のない監督の裏側を描いてるのは良いと思った。
    ただ、広報の恋のくだりは、無くてもよかったような。無理くりに恋愛要素を入れ込んだ感があって、全体を通してみるとしっくり来なかったように思う。
    ま、とは言え面白くなかったわけではないので、星3つです。

  • この作者にしては(野球物でも)暴力的なシーンがなくて良かった。でも美人広報とかテンプレ感は相変わらず。

  • サッカーW杯が終わり、急遽、日本代表を任された西野監督についての「手のひら返し」がメディアやSNSで起こっています。主にハリルホジッチの戦術によるリーダーシップと西野のチームマネージメントによるリーダーシップとの対比で語られていますが、サッカーと野球の違いはあれ、主人公の宇恵監督は西野監督派かな。「部下が一生懸命訴えてきた時は、部下と同じ立場に立って喋ること。否定する場合は絶対に笑みは漏らさないこと。」なんか、サラリーマンでもそうかもしれない、としみじみ思います。「トリセツ」からの本城雅人ですが、本当、巧みな書き手ですね。

  • 引退して1年。他球団ではあるが監督のオファーを受けた宇恵。新設球団で、前任の監督2人はわずか1年でクビになっている前途多難なチームだ。ベテラン選手は自己中、その他の選手もまるでヤル気なし。宇恵自身もコーチ経験すらないため、何から手を付けてよいやら分からない。コーチ間の軋轢もあり、翻弄される。そんなチームが何がキッカケがよく分からないけど、徐々に上向いていく。きっと、ゆるっふわっとした宇恵の何気ない一言が皆の意識を少しずつ変えたから?球団関係者、コーチ、選手、宇恵の奥さん、誰もが印象に残る人物。面白かった。

  • プロ野球を引退したばかりの宇恵康彦。彼が就任したのは連続最下位の新興チーム「新潟アイビス」の監督だった。

    ユーモアがあって気楽に読めた。
    勝たねばならず、選手やコーチの士気を低下させてはならず、組織をまとめていくのは難しい。
    (図書館)

  •  本城さんは、こういうユーモアエンタテイメントも書くのかとちょっとうれしかった。
     小説内の情報は、実話に裏付けられていて、しっかりしています。
     

  • 元スラッガーの宇恵康彦は、引退してすぐに連続最下位の弱小球団の監督に就任。結果が出ないとすぐにクビを切るオーナー、チーム方針に従わないベテラン、年上の実績のある投手コーチ。様々なトラブルを抱えながらも、シーズンを戦い続ける。
    ユーモラスに描かれており、中にはあの人?と推測できる人も登場する。プロ野球が舞台ではあるが、野球に詳しくない人でも人情モノとしても楽しめる作品。

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著者プロフィール

1965年、神奈川県生まれ。明治学院大学卒業。産経新聞社入社後、スポーツ紙記者として活躍。2009年『ノーバディノウズ』が松本清張賞候補となりデビュー。2017年『ミッドナイト・ジャーナル』で吉川英治文学新人賞を受賞。2018年『傍流の記者』で直木三十五賞候補。著書に『四十過ぎたら出世が仕事』(祥伝社刊)『友を待つ』(祥伝社文庫)など多数。

「2023年 『あかり野牧場』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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