人間の未来 AIの未来

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062209724

感想・レビュー・書評

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  • 日本が誇る知的メガネ対談。異なる分野のトップ2人が、将棋やAIやiPS細胞をとおして未来の世界を語る。

    羽生さんの言葉「四十代になると、今までの経験に基づいて、知らず知らずのうちにブレーキを踏んでいることが多くなります。だから意図的にアクセルを強めに踏むくらいでちょうどいいのかな、と思っています。」が印象に残った。

  • 棋士羽生善治と山中伸弥教授の対談本。表紙とタイトルが読者煽りすぎててあまり好きではないけど、第5賞「人間にできるけどAIにできないことは何ですか?」の選択肢を絞る大局観、経験を基にした直感力で勝つ確率を上げるの凄いわかる気がする…。経験に支配されず固定概念を作らないようにするのが大事!山中教授も元々整形外科医で、研究に没頭し始めたりと、無知だからこそ怖いもの知らずで飛び込めるのは成功者あるあるだなあ。慣れ親しんだ行動様式を変えると全身から不快感を感じるけど、飛び込んで概念壊してく教授好きー(しんいち)。ウルドさんの本でもあったけど、ポスドクの研究テーマ見つけるの大変だなあ。無意味に意味がある、は勇気づけられる。

  • お2人とも大変な叡智。
    山中教授はノーベル賞受賞者だし、ある程度その知見は想像できたけれど、羽生善治氏の将棋以外の領域における知見の幅広さ、奥深さに脱帽し、一気に読み進めてしまった。続編に期待したい。
    将棋のことに詳しくない人でも楽しく読めると思います。

  • とても読みやすい。わかりやすい。異職業であるがゆえにわかりやすく言い合っているから。対談の良さが出てる本。2人の頭の良さを感じる。自分も会話に入ったような気分になれます。
    人間は変化を恐れ、安定を求める傾向があるけれど、変化を恐れないで新しい知識を得、行動していくことが大事。そんなメッセージを感じました。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/705032

  •  「対談」という形の本の楽しさも味わってほしいです。一流の人が対話をしているその場にいさせてもらえた気持ちになれます。
     羽生さんが読者の皆さんに言っています。 「この対談が世界に起こりつつある変化を知るきっかけとなり、日々をのびやかに生きる糧となれば幸いです。」
    ーN.H.先生

  • 尊敬する二人の対談本を見つけ、拝読。二人の変わらぬ真摯さ・地に足のついた議論に納得。次の二つの点で、世の中で流布しているイメージとの違いを確認して納得した。一つは、AIはすごいが、やれることは数学に置き換えられるもののみで、大局観など、人間の脳の仕組みが不明なので、まだAIにも届かないこと。もう一つは、生命科学においてゲノム編集など、ほとんど生命を操れるようになったかと思いきや、まだまだ不明なことが山ほどあること。単に悲観的にならず、落ち着いた前向きな積み重ねの大事さを再認識し読了。

  • 2021.02.21

  • 【メモランダム】
    著者:山中伸弥[やまなか・しんや]
    著者:羽生善治[はぶ・よしはる]
    取材・構成:片岡義博
    編集協力・撮影(全点):岡村啓嗣(メディアプレス)
    装丁:竹内雄二


    【目次】
    まえがきにかえて 羽生善治から山中伸弥さんへ [002-003]
    目次 [006-010]

    第1章 iPS細胞の最前線で何が起こっていますか? 012
    まだまだ「入り口」の段階/ブタの体内でヒトの膵臓を作る/遺伝病の原因を解明する/ブレイクスルーは五十年前にあった/ショウジョウバエの触角に目ができる/切断された足が再生する?/砂浜で一粒の砂金を見つけ出す/この発見は「間違いなく間違いだ」/紙と鉛筆だけでもノーベル賞は取れる/ノーベル賞授賞式のウラ話

    第2章 なぜ棋士は人工知能に負けたのでしょうか? 042
    「負けるはずがない」と思っていた/将棋ソフトのガラパゴス的進化/コンピュータだけを相手に練習する世代/なぜ研究者は「隠したがる」のか/すべてが「リアルタイム」の時代/私たちが「特許の値下げ」を主張した理由/人間は「付度」するから間
    違える

    第3章 人間は将来、AIに支配されるでしょうか? 064
    人間の美意識が選択の幅を狭める/AIは「怖いもの知らず」/A1に「ふなっしー」は作れない/AIに言い訳はできるか/「いい感じのロボット」が登場する/AIに「接待将棋」ができるか/人間が働かなくていい社会/棋士という職業はなくなるか/AIは人間の脳を超えられるか/スマホは「外付けの知能」/暴走するAI/AIは抜群に優秀な部下の一人

    第4章 先端医療がすべての病気に勝つ日は来ますか? 098
    ヒトゲノム・プロジェクト/ガラクタに大事なメッセージが潜む/遺伝子をシュレッダーにかける?/「デザイナー・ベイビー」は許されるか/iPS細胞の「イージーオーダー」/細胞バンクは公的機関が担うべき/まだ一割しかわかっていない

    第5章 人間にできるけどAIにできないことは何ですか? 122
    藤井聡太四段は何が違うのか/クリエイティビティは衰える/直感、読み、大局観/戦い方は年齢によって変わる/「いかに得るか」よりも「いかに捨てるか」/百年前の棋士と現代の棋士が戦ったら/問題を解くだけでは限界がある/大発見を導いた「勘」/「空白の時間」がひらめきを生む/AIにバッハの曲は作れても春樹の小説は書けない/見えないからこそ挑戦できる/理由はわからないけど、こっちがいい!

    第6章 新しいアイデアはどこから生まれるのでしょうか? 152
    独創を生む三つのパターン/誰もやらないけれど「やってみるか」/「無知」の強み  成功体験が足かせになる/「居心地がいい」環境が危ない/教科書を否定する/量を質に転換する/失敗しても「ナイストライ」/本物のユニーク、ニセモノのユニーク/「阿倍野の犬実験」という落とし穴

    第7章 どうすれば日本は人材大国になれるでしょうか? 180
    フルマラソンで研究資金を集める/「寄付先進国」アメリカに学べ/欧米は科学の背後に宗教がある/「医学部至上主義」の弊害/研究に立ちはだかる「死の谷」/いかに「回旋型」の人材を育てるか/子供をノーベル賞学者に育てるには?/意味がなさそうなことに意味がある

    第8章 十年後、百年後、この世界はどうなっていると思いますか? 202
    人間は不老不死になれるのか/「こんな遺伝子を残したくない」/「バーチャルおじいちゃん」に人生相談/飲むと悪夢を見る薬/記憶は子孫に継承されるか/人類の選択が試されている

    あとがきにかえて 山中伸弥から羽生善治さんへ [220-221]

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著者プロフィール

山中伸弥 1962年、大阪市生まれ。神戸大学医学部卒業、大阪市立大学大学院医学研究科修了(博士)。米国グラッドストーン研究所博士研究員、京都大学再生医科学研究所教授などを経て、2010年4月から京都大学iPS細胞研究所所長。2012年、ノーベル生理学・医学賞を受賞。2020年4月から公益財団法人京都大学iPS細胞研究財団の理事長を兼務。

「2021年 『山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山中伸弥の作品

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