風の海 迷宮の岸(下) 十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)
- 講談社 (1993年4月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062551205
感想・レビュー・書評
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講談社X文庫―ホワイトハート
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卑屈な程の受け身である泰麒。
何か理由をつけなければ、動けない。動かない、常に他者に意味を求めている、そんな幼い麒麟の葛藤が自分と重なる。
何かを選択しなければならない時に、他者のせいにしていないか?と問われるような内容でした。 -
それで『魔性の子』に繋がるんかー!!なるほど!!
天啓とは一目惚れである、と・・・。
驍宗といい李斎といい、ほんとキャラクターがよくできてやがるよな・・・、延国主従はいわずもがな。ほんと延国編読むの楽しみ・・・。
いやどの主従もすきだが。 -
幼い泰麒が大任を果たしてめでたしめでたし。最初に読んだときにそう思ったのは、「魔性の子」を読んでいなかったから。もう一波乱ありそうなことは、「月の影 影の海」でも暗示されていたけれど。
(2020/03/09追記)
最初に読んだときと2回目以降とで一番印象が変わったのは、この作品かもしれない。物語とは関係ないが、「あとがき」の「NIFのSFフォーラム」という記述に時の流れを感じる。 -
十二国記熱が止まりません。もう何度も何度も読んでいるのに、最近この本を読むこの時間が楽しくて仕方ありません。電車の中で読んでいても、意識が完全に本の世界に持っていかれているのがわかります。京極さんの本に比べると断然薄いのに、満足感は同じです。あっという間に読み終えてしまいますが、余韻がすごく残りますし、満足します。もの足りないなんて思いません。
なぜ、十二国記に登場するキャラクターはこんなにも魅力的なのでしょうか。
戴。本当に良い国になって欲しい。早く、平和な、それに泰王と泰麒の2人そろっている姿が見たい。泰王の無事を祈るばかりです。
<以下引用>
「・・・火って、暖かくて明るいものですけど、あんまり強いと怖いでしょう?」(p.68)
泰麒のまだ幼い、戸惑う思い、そんなものがすごく伝わってきました。早く、戴国の物語の続きが読みたいです。
あと、小野さん、漢文みたいなものを書いていてすごいなと思いました。中国語とはまた違いますよね。どうしたらこんな書けるのだろうな。小野さん素敵です。 -
再読。
するする読めました(・ω・)
泰麒が1人悩み、
辛そうな様子を読むのは辛い(>_<) -
何度目かの通読して、やっぱりホッとする。
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間違ってなくて良かった
何も知らないところに連れてこられて何も教えて貰えず
分かるはずって云われるのって普通に考えたらとても恐いこと
よくやったねタイキ -
結婚、就職など現実の世界でも、自分の身を捧げる先の決定は難しい。
それを今回は見事に「物語」ってくれた巻だった。
タイキの10歳という設定。ケイキという口下手だが、先輩の存在。
誰かに肯定してもらって、やっと自分の選択が正しかったかどうか分かるようになる。それが困難な選択であればあるほど。
また、この人生、自らに困難な方向を選び取ることに生きる本領があるのではないか。