- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062569491
感想・レビュー・書評
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1985年の日航機事故で身元確認作業に当たった著者が事故から15年後に書いた遺族・関係者のその後。 事故当時の出来事を身元作業を中心に描いた前著「墜落遺体」に引き続き、本書も心に突き刺さるものがある。 遺族のその後を描いただけではなく、この事故に携わった、生存者、医者、自衛隊員、そして葬式業者までの声を取材し纏めた本。 前著と一緒に読むと事故そのものだけでなく、その事故で翻弄された人々の人間模様が明確に浮き上がる。
・遺族である老夫婦が、息子夫婦をなくした後、すれ違いに成ってしまい、結局離婚してしまった。
・生存者である吉崎さんと、落合さんは同じ病院の集中治療室に居たが、落合さんが日航関係者と聞いて、お互いの関係がまずくなり部屋を分けた。
・遺体の身元確認を行っていた体育館側のラーメン屋さんが、心無いライターに「3億円を日航に請求」というデマを記事にされ、客が来なくなった。
・棺桶、霊柩車は隠密に東京の業者に頼まれてた(当時はテリトリーがあり、区域外の業者が侵害することは出来なかったらしい)
前著はあくまでも事故とその後の遺体確認の凄惨さにフォーカスされて書かれていたため、本書で空白となっていたパズルのピースが埋まった感じがする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
たくさんの人の人生を一瞬で変えてしまった事故でした。
亡くなった人たちも、遺された人たちも、日航の社員も、警察官、医者、看護士たちも。
だから今生きている人たちは、簡単に死にたいなんて言っちゃ駄目です。
気軽に読める内容の本ではないけど、みんなに読んで欲しい。 -
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