ウイスキーの科学―知るほどに飲みたくなる「熟成」の神秘 (ブルーバックス)
- 講談社 (2009年11月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062576581
感想・レビュー・書評
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前半はウイスキーの概要。歴史、作り方など。
ウイスキーの現状についての記述は、ところどころ今(2020年)は違うところもあるので、注意が必要。
後半は、ブルーバックスらしい、化学的な示唆に富んだ内容。ただでさえ反応が複雑な酒造りにあって、ウイスキーはさらに蒸留器や樽も絡めた複雑な反応系が加わることで、より奥深さが加わっている。
ウイスキーの美味しさの虜になった人が、その奥にある化学の深遠さに思いを寄せるもよし。化学のバックグラウンドがある人が、身近な複雑系としてウイスキーに興味を深めるのにもオススメの一冊。
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可愛いオンナノコとBARにいきたい。真理。
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最近ウイスキーにはまっているので買ってみた 帰りの電車とかで読むとその足で買いにいったりしちゃうのでトイレで読むことにした笑 読むたびうんちくが増えていく感覚が非常に楽しいです
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ウィスキー、奥が深い!
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発酵の科学式がこむづかしいですが、読むと飲みたくなります。
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化学式などの専門的なことは理解できなかったが、ウイスキーに対する理解が深まった。製造工程のうち99%が熟成であり、樽の中で小宇宙のドラマが繰り広げられているのかと思うと感慨深い。これからはウイスキーを楽しめるといいな。
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ウイスキー製造企業の研究者であった筆者が、始めにウイスキーの歴史から製造法・工程などを分かりやすく示し、最重要行程の「熟成」に関しては(判明している段階までではあるが)化学的な考察を加えながら説明している本。
筆者の意図を理解しながら最後まで読むには、高校卒業レベルの化学的知識を有していないと難しいかも。
熟成によって得られる「香り」に関しては、化学的な成分をある程度具体的に上げている。また、「味」に関する「甘み」・「刺激」の表現の豊かさ、すなわち「味」の多様性は、水和シェルの厚さや安定性に由来しているからではないかと筆者は考察している。 -
[ 内容 ]
ウイスキーはじつに不思議な酒だ。
全工程のうち、人が関われる時間はわずか1%ほど。
残りの99%は、「熟成」がもたらす劇的な変化をただひたすら「待つ」時間なのだ。
その間に樽の中では何が起きているのか?
科学がいまだ解き明かせない謎に、「新説」をまじえて迫る。
[ 目次 ]
第1部 ウイスキーのプロフィール(それは偶然から始まった―錬金術と密造が拓いた歴史;世界のウイスキー群像―歴史が育んだ「5つの個性」;ウイスキーができるまで―若武者が大人の美徳をそなえるまで)
第2部 ウイスキーの少年時代(麦芽の科学―栄養と機能を横取りする人間の知恵;仕込みと発酵の科学―微生物たちの饗宴;蒸留の科学―躍り出る酒精たち;樽の科学―品質を左右する神秘の器;貯蔵の科学―ウイスキーは環境と会話する)
第3部 熟成の科学(「香り」の構造―ニューポット由来成分がつくる熟成香;樽は溶けている―樽由来成分とエタノール濃度の驚異;「味」に関する考察―「甘さ」「辛さ」を分けるもの;「多様さ」の謎を追う―水とエタノールの愛憎劇;「まろやか」になる理由―再び現れる意外な「役者」;ウイスキーは考えている―わすれたくない3つのキーワード)
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