ジムに通う人の栄養学 (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062578073

感想・レビュー・書評

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  • ◆2 食事で運動の効果は変わるのか
    ・運動後の栄養補給のタイミング
    「ご飯を減らして運動することはトレーニング効果を高めない」

    ・グリコーゲン回復のための炭水化物
    ・筋肉合成のためのタンパク質は運動後、早めに摂取したほうが効果的

    ◆5 体組成と体重管理
    「筋肉を落とさずに脂肪を落とすには食べる量を減らさないことが重要」

    ◆6 ジム運動の前中後の栄養と摂取法
    <運動前>
    1 水分
    運動前の目安は250-500ml

    2 炭水化物
    ・果物を食べると血糖値は上昇し脂肪分解も抑制される。
    ・血糖値を上昇させたくなかったり、脂肪分解を低下させたくない場合には、炭水化物として果糖だけを含んだスポーツドリンクを利用することになる

    <運動中>
    1 水分
    運動中は一時間あたり500-1000mlが目安

    2 食塩
    ・発汗で水分とともにナトリウムも失われる。
    ・スポーツドリンクでも発汗量の65%しか水分補給していない

    3 炭水化物
    ・スポーツドリンクには砂糖やブドウ糖などの炭水化物が含まれる
    ・運動中の目安は1時間あたり500-1000mlである。炭水化物は一時間あたり30-60G補給すると血糖値の低下を防げる。
    ・果汁ジュースはスポーツドリンクの2倍の10%程度の炭水化物を含んでいる。

    <運動後>
    1 水分
    補給が不十分な場合は尿は濃いが、充分なら薄い

    2 食塩
    運動後の食べ物は食塩が摂れるものがよい。汗をかいたら塩味がおいしいのは、身体が欲しているから。

    3 炭水化物
    ・運動後に炭水化物を充分摂る必要がある。
    ・炭水化物はご飯・パン・麺類・果物・菓子・ソフトドリンクから摂れる

    4 タンパク質
    運動後はタンパク質だけでなくエネルギーも不足してはならない

    5 その他の栄養成分
    特定の栄養素を摂るより多くの栄養素を含んだ食事を摂るのは合理的

    6 運動後の食事
    勧められるのは鍋料理

    7 ジムで運動する人の日常の栄養摂取と食事法
    ・筋肉タンパク質の合成は一回(1食)あたりタンパク質摂取量が20グラムで最大。

  • 購入。

    タイトル通りジムに通う人に向けて、運動前・中・後に何を食べるとよいか、栄養素やエネルギーの基礎知識が解説されている。

    タンパク質を1日に体重1kgにつき2g摂ると1g摂るよりも筋肉などの合成が減るという実験結果が載っている。何g摂るかではなく運動直後に栄養補給することの重要性を述べていた印象がある。

    インターネットで調べても色々な説があり何が正しいか分からないが、この本では参考文献で元のデータに当たれる点が安心できる。

  •  筋肉グリコーゲンは日常のトレーニングでかなり減少する。トレーニング後に、高炭水化物食で炭水化物を十分に摂ると翌日のトレーニングまでに回復した。(p.34)

     運動直後から栄養補給を開始するとバランスは正になり、筋肉たんぱく質が合成状態に転じている。これに対して、運動後120分から栄養補給を始めた場合は120分までは分解状態が続き、120分後以降に合成に転じている。(p.38)

     摂取したたんぱく質が体たんぱく質の合成に利用されるためには、エネルギーが充足している必要がある。エネルギー摂取量が不足していると、摂取したたんぱく質はエネルギー源として消費されてしまい体づくりに利用されない。したがって、運動後にはたんぱく質だけでなくエネルギーも不足しないようにしなければならない。(p.120)

    ・行動体力:体を動かすための体力。筋肉機能と持久的な運動能力として心肺機能に関わる。
    ・防衛体力:病気への抵抗力など。(p.147)

    嘉納治五郎「国の盛衰は、国民の精神が充実しているか否かによる。国民の精神の充実度は国民の体力に大きく関係する。そして、国民の体力は国民一人ひとりおよび関係する機関・団体等が体育(スポーツ)に関して、その重要度をどのように認識しているかによる」(p.196)

  • 断片的に知っていた栄養学の話がこの本を読んでだいたい整理することができた。スポーツをする人間にとっては特に炭水化物が重要で、炭水化物が不足してしまうと筋肉は衰えるし、タンパク質ばかりとり過ぎても脂質として蓄えられるため、偏った栄養のとり方というのがトレーニングをする人にとってよくないことであるということが理解できた。バランスよく栄養を取るために朝食にバナナを取るのが良さそうなので、実践してみたいと思った。

  • 食事を減らして体重を減らそうとしても
    それは筋肉が減ってやしないかい?

    食事を極端に減らさず、
    脂肪を減らすには運動を増やそうぜ。

  • 一番知りたいことは、書かれていなかった。

  • せっかく筋トレをするならば適切な栄養管理も同時にしたいと思い購入。レビューで朝昼晩にプロテインを飲むのはあんまり意味ない、みたいな意見もあって、そこらへんどうなのかと思った。
    読んでみると、蛋白を日常的に多くとっていると筋合成能も上昇するが分解される量も多くなるとあって、かつ筋の総量は体重当たりのタンパク質を増やしても変わらないとあった。
    ちまたのこのプロテインがいいとか、プロテインは朝昼夕に飲もう、筋肉がつかないのはタンパク質が足りないせいだ、みたいな話はプロテインのメーカーと組んでいるからなのか?などと思った。
    しかしながらダルビッシュは日本人のガタイが小さいのはタンパク質をとらないといけないところ、日本では誤った栄養知識を指導者が教えているからだ、みたいな話をしていた気もする。そしてダル、その弟子大谷は実際ムキムキだ。
    まあその辺アスリートと一般人の日常運動を一緒にするべきではないのかもしれない。

    一方知らなかったこととして、朝のパンにも意外とタンパク質は含まれていて、案外とれるということ。
    しかしながら「悪くない朝食」として紹介されていた朝ごはんは6枚切りトースト3枚、バナナ、ゆでたまご、牛乳、グレープフルーツジュースとかで、朝からそんなに食べれるひといるの?と思った。

  • アスリートではない普通の人たちが運動をする際に知っておきたい栄養と食事の知識。健康のためジムに通う人に向けた、スポーツ栄養学の入門書。

  • 体力をつけたい、筋力アップしたい、体脂肪を減らしたい、などの目的でジムに通う人も多いと思います。
    私もその目的で、週に一度ジムで筋トレをしています。トレーニングのメニューはトレーナーに作ってもらってますが、なにをいつどれだけ栄養を摂ればいいのか、今ひとつ把握していませんでした。
    この新書は、栄養の意味、運動との関係、生理学的合理的な栄養の摂り方を一般の読者に分かりやすく伝えてくれます。
    タンパク質は筋トレしてもさほど摂る必要はなく、むしろ炭水化物をきちんと摂る方が筋肉を増やす上では重要で、なおかつ運動直後に摂取したほうが良いということが分かり、目から鱗でした。

  • S780.19-ブル-B1807 300282274

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著者プロフィール

大塚製薬株式会社佐賀研究所主任研究員などを経て、現在、大阪体育大学大学院スポーツ科学研究科・同大学体育学部教授。博士(学術)。スポーツ栄養学、運動栄養学専門。大阪府食育ヤングリーダー支援助成事業、和歌山県ゴールデンキッズ発掘プロジェクトなどに関わる。主著に『ジムに通う人の栄養学』など

「2023年 『親子で学ぶスポーツ栄養(第3版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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