PTSDとトラウマのすべてがわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)
- 講談社 (2007年11月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (102ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062594202
作品紹介・あらすじ
本書では、PTSDとトラウマの基礎知識を、イラストや図を用いて、わかりやすく解説しています。随所に誤解しやすいポイントを併記してありますので、自分の理解が正しいかどうか、確認しながら読み進めることができます。
感想・レビュー・書評
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辛かったことを忘れられなくても、少しでも薄める何かヒントがあればと思って図書館で手に取ってみました。
が、これはトラウマがある人が読むものじゃないですね。めちゃくちゃしんどかったです。
苦しんでる人が近くにいて、何か手助けができたら…って考えてる人が読むにはかなり入門編的にとっつきやすいかと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
このあいだ部屋を片付けながらYouTubeでテレフォン人生相談を聞いていたら、自分の過去の体験を思い出し、悲しかった気持ちがよみがえり、涙がでてしまいました。
この本で紹介されているトラウマとかに比べれば、全然大したことのない内容なんですが、それでも自分は苦しい。
「忘れよう」
そう思ってゴミ箱に捨てて、時と共に忘れていくんだけど
何かをきっかけにゴミ箱から一斉に飛び出してくるの。
だからPTSDとトラウマに苦しめられているかた、どんなにお辛いだろうと察しています。
人間の脳って、ほんとうにやっかいなものですね。
私たちがしてあげられること。
言うべき言葉は、誰にでもあてはまる適切なものはなく、伝えるより聞くことが大切。
「話したくなったら、いつでも言って」というような、相手の気持ちを尊重する言葉が良いでしょう。
言うべきではない言葉。これもそれぞれ状況は異なりますが、次のようなものは×と思われます。
「絶対治るから、もっとがんばって!」
「このくらいの事故で、そんなに落ちこまないで」
「嫌なことは早く忘れて、先のことを考えて」
「いつまでも泣いていたらダメだ!」
「あなたは助かったんだから、いいじゃないか」
「今後は用心深くなるんじゃないか。いい経験をしたよ」
「君がそんなことでは、亡くなったご家族がうかばれないよ」 -
PTSDとトラウマに関する超入門書です。
イラストなど多く字も大きいです。
著者は信頼できる専門家なので、内容は簡単ですが、初めの一冊として読まれるのもいいかもしれません。 -
PTSDについての基本が書いてある。
PTSDという言葉の存在すら知らない人にはオススメ -
イラストとわかりやすい文章で端的に説明されている。
資料つくりに役立った。 -
定番だけど是非読んでおきたい良書。
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トラウマ体験以前に、正常な家庭で「自己」を確立できていた人のための本だ。
参考になることも多いけど、私のために書かれた本じゃない。
出来事以後に得たものは、全て否定することが前提として書かれていて、そこに違和感を感じた。
人にとって、他者とのつながりを持つのが、一番ぜいたくなことだ。
医療機関や支援団体をどうやって探したらいいか分からない時は、全国団体に問い合わせて、情報提供を求める。ググればすぐ見つかる。本当に良い時代だ。
二次受傷って、共依存なのかな?
適切な距離不足?
再体験は、今はほとんど無い。再体験を引き起こす記憶に慣れたからだと思う。一番ひどかった頃に、フラッシュバックを起こすたびに引き裂かれる思いのする記憶を文章にしたのが良かったんだと思う。今思うと、実際に起きた出来事より、自分に起きたことを把握できていないことを、最も恐れていた。
回避・まひ、過覚醒はまだある。
トラウマ体験となった人たちと、一緒に暮らしているのだから、仕方ない。だからカウンセラーも、一人暮らしを勧めているのだろうな。
リラックスするのが難しい。目を閉じて腹式呼吸していると、いつの間にか手を強く握りしめていたり、歯を強くかみしめていたりする。
今は、トラウマの専門家はどれくらいいるんだろう。
震災以後は、ますます必要とされているのだろうな。 -
狭いページ内に情報を盛り込んであるので、見づらい感じはあるけれど、十分な情報量だった。知りたいこと、伝えたいことの多くが書かれていたので、トラウマに悩む人が周囲に渡す一冊にはとてもいいと感じた。
盛り込まれるほどに単純にいかない問題なのだなぁ、というのが素直な感想。PTSDは認知度は高いけれど、それが災いして誤解されている部分が多い。特に本人と支援者のギャップ...時間を追うごとにずれていく。短距離ではなくマラソンの支援に、サポートする人にトラウマが伝染していったりと一筋縄にはいかないけれど、人間としての基本姿勢を試されるような疾患がPTSDだとしみじみと感じた。
精神疾患は数あれど、伝染する(正確には痛みが伝わりすぎて代理受傷することで支援者にトラウマ反応が起こる)精神疾患は少ないと想われる。
そんなことを感じられた一冊だった。 -
入門書として手にしやすくわかりやすかった