閉ざされた夏 (講談社文庫 わ 18-1)

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  • 講談社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (391ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062638388

感想・レビュー・書評

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  • ひどい被害者だったな。
    そんなことしたら殺されるかもしれないってわからなかったかなー。

  • 加速度がついて面白くなる作品。序盤の人間模様の謎が後半に入り次々に明らかにされる流れには爽快感すらあるが、結末は少し辛い。

  • あんまり、文章が上手くない。
    登場人物の呼び方にミスがあったりするし。
    なにげに、大筋が読めた。
    本当の真相の部分だけ、すごく深い気がした。
    あとのはそれほどでも。

  • 「絶対に、か。才蔵は苦く思った。それがどんなに意味のない言葉であるか、今日俺たちは知り尽くしてしまったじゃないか」という文章が本書の内容を端的に表している。序盤のほのぼのした雰囲気が、人間関係が、事件をきっかけにすこしずつ軋んでいく。そのさまがまるで真綿で首を絞められるようで、読んでいて息苦しくなった。心にこびりつく作品。

  • 序盤は穏やかな雰囲気だけれど、事件が起こってから後半にかけてがやっぱりどろどろ。まあ若竹さんの作品はそういう部分をうまく書いてくれるのがいいところなんだけれどな、と思っていたら。
    「嫌いだろうがなんだろうが、ややこしいこともどろどろしたことも、他人の感情に巻き込まれないですむような、そんな場所も、どこ探したってないんだよ」
    ってな言葉が出てきて。これにはやられましたね。これはそれこそ、現実についても言えることでしょう。深いなあ。

  • 2005年11月9日読了

  • 2007

  • ・「この夏、僕等はかけがえのない何かを失う」。学芸員の主人公と作家の妹、兄妹が遭遇する殺人事件。地元の作家と絡んだ事件の真相が明らかになっていく様はなかなか見事でした。

  • 夭折した天才作家の文学記念館で次々と起こる放火騒ぎ。

    それは惨劇の序曲に過ぎなかった・・・。

    旅行に出たはずの同僚が死体となって発見されて・・・。

    謎を追う若き学芸員とミステリ作家の兄妹が導き出す驚愕の真実とは?


    作品の出来その物としては素晴しいのですが、読み終わった後の物悲しさが勝っています。

    「何故?」

    とやりきれなさを隠せない・・・と書くとその作品の良さも解るのでは無いでしょうか?

    昨今のやりきれない事件の数々と照らし合わせてしまった作品です。

  • 新国市にある地元の作家の文学記念館、その新米学芸員とその妹のミステリ作家が遭遇する放火事件と殺人事件、一見のんきそうな資料館をめぐる思惑とは、ちょっと社会派かな

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著者プロフィール

東京都生まれ。立教大学文学部史学科卒。1991年、『ぼくのミステリな日常』でデビュー。2013年、「暗い越流」で第66回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。その他の著書に『心のなかの冷たい何か』『ヴィラ・マグノリアの殺人』『みんなのふこう 葉崎は今夜も眠れない』などがある。コージーミステリーの第一人者として、その作品は高く評価されている。上質な作品を創出する作家だけに、いままで作品は少ないが、受賞以降、もっと執筆を増やすと宣言。若竹作品の魅力にはまった読者の期待に応えられる実力派作家。今後ブレイクを期待出来るミステリ作家のひとり。

「2014年 『製造迷夢 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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