- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062647816
感想・レビュー・書評
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花村萬月にしては、エロと暴力の描写が大人しい。花村作品を初めて読む人にいいかも。それでも、読んでいると、自分の弱さとずるさに向き合わされるようで、心が波立つ。
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先に、映画を観ていた。映画がかなり印象的だった。
小説は、映画とは多少異なっていた。最後のシーンとか。
花村萬月の作品は、好みはわかれると思われるけど、面白い。 -
これは何だかすごい
人間のどうしようもない生々しさをつきつけられて 自分の醜いところまで暴かれたような気持ちになるのに なぜか強烈にひきつけられる 読むのをやめられない
すばらしいです -
『だが、納得したい。できうることなら、心の底からあきらめたい…だから…』
『高価な物など求めてはいなかったと思う。欲しいのは気持ちだ。それが夫婦というものではないか。』
『セックスは、終わる。私が射精をすることによって完結してしまう。しかし、こうしてふたりで支えあって歩いているぶんには、当分持続するだろう。』
『私を必要としている人間がいる。これほどの幸福が他にあるだろうか。』
『法律とかは関係ないの。なにをやろうとあたしの勝手よ。基本的にそう思ってるもん。』
『人間の性は、性欲を発散するためでもなく、子孫を残すためのものでもない。性の根元にあるのは、孤独だ。この世界にたった独りでいることに対する不安だ。だから、他人を求めるのだ。』
『世の中の馬鹿な人をいちいち相手にしていたら、何もできなくなっちゃうよ。』
『かまわない。生きている。問題ない。さあ、行こう』
『 ー わたしも、あなたも、アキラも、あのころわたしのまわりにいた人間は、みんなお月様だった。自分では光ることができず、他人の光を反射するのがやっと』
『あなたは嘘さえつかずに、ひたすら誠実な月だった。いつもおなじ面だけをわたしに向け続けた。あなたは自分の裏側、月の裏側を決してわたしに見せようとはしなかった。』 -
アキラが魅力的。不可解な行動の理由がわかったときに、明らかに悪人なのにいとおしく感じられる。
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ストーリーは良いが、文章が読みにくい。くたびれた中年オヤジが二十歳そこそこの女性と恋仲になり、次第にプライドを取り戻していくというストーリーや退廃的な雰囲気が「どうしようもない恋の唄」(草凪優)に似ている気がした。
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アウトローの人々の生活を通して人間の本質を垣間見る。
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妻に逃げられた中年男、ソープ嬢、やくざ、、、、「暴力」「セックス」、、、萬月ワールドの原点がここにあり。