皆月 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062647816

感想・レビュー・書評

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  • 自分と名字が同じというだけの理由で気になっていた作家さんです。

    読んでみて後悔はなかったです。
    愛と暴力で彩られた世界観が人を魅了するのも納得です。

    違う作品も読んでみようと思います。

  • 吉川英治文学新人賞受賞作品。

    登場人物の異色さうんぬんよりもむしろ、登場人物の織り成す心模様の展開が魅力的な作品。花村作品といえば、セクシャル&バイオレンスですが、そういった描写が違和感なくすっと入り込んでくるのが不思議。

  • 簡単に言うと、逃げられた妻を追う物語だったと思う。
    アウトローな世界が満載で、展開も速く面白い。

  • ロードムービー

  • 諏訪徳雄は、コンピュータおたくの四十男。ある日突然、妻の沙夜子がコツコツ貯めた一千万円の貯金とともに蒸発してしまった。
    人生に躓き挫折した夫、妻も仕事も金も希望も、すべて失った中年男を救うのは、ヤクザ者の義弟とソープ嬢!?胸を打ち、魂を震わせる「再生」の物語。

    第19回吉川英治文学新人賞受賞作品。

  • 作者が得意な愛と暴力とセックスの表現がこの本でも秀逸。バランスをとれずにギリギリの所をいく・・・いや、踏み外してる話。やっぱり面白い。

  • 「魂を震わせる『再生』の物語」とあるのは、そうだな、とは思う。
    でも、やっぱり萬月はちょっと苦手。
    暴力シーンとか、読後とか、なんだか嫌な気持ちになってしまう。 すっきりしないかんじ。
    「じん・じん・じん」もかなり後味悪かったし、うちの中で萬月といえば「じん・じん・じん」のイメージが強すぎるのかもしれません。
    でも、よさは分かる。
    萬月をすごく好きな人がいるのも、よく分かります。

  • 10月30日読了。初めて読む花村萬月作品。暴力とセックスの香りが横溢し、男と女の強さと弱さが交錯する小説。登場人物たちは皆「ろくでもない」人種ばかりだが、ひたむきさ・純粋さのようなものを強く感じる。突然姿を消した女房を探す男・・・というお話に意外性はないが、世界観とキャラクターで最後まで退屈せずに読まされる。ま、とは言え結末の意外性や凝ったギミックで読者を驚かせるミステリより、こちらの方が小説としてはまっとうと言えるものか?

  • 080904(n 080930)
    100309(n 100625)

  • 失踪した妻を捜す中年男とその義弟、そしてソープ嬢。再読。一度目はエロイだけのイメージで全然おもしろくなかったのですが、2度目は結構おもしろく読めました。ソープ嬢との恋愛よりも、義弟との擬似父子愛の方が惹かれたかなぁ。結局妻と義弟が求めていたことは同じだったんですよね。妻との関係では気づけなかっただけで。清清しい終わり方はとても好きです。

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著者プロフィール

1955年東京都生まれ。89年『ゴッド・ブレイス物語』で第2回小説すばる新人賞を受賞してデビュー。98年『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞、「ゲルマニウムの夜」で第119回芥川賞、2017年『日蝕えつきる』で第30回柴田錬三郎賞を受賞。その他の著書に『ブルース』『笑う山崎』『二進法の犬』「武蔵」シリーズ、『浄夜』『ワルツ』『裂』『弾正星』『信長私記』『太閤私記』『対になる人』など。

「2021年 『夜半獣』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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