銃とチョコレート (ミステリーランド)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062705806

感想・レビュー・書評

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  • ひらがなが多かったり漢字にルビが振ってあったり平易な単語が使われていたりと、「児童書コスプレ」をしてはいるけど内容はバリバリ大人向け、という印象です。

    そもそもこのレーベルのキャッチコピーが「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」ですもんね。
    純粋な「子ども向け」ではないので、下手に童心に返って読んだりすると大怪我しそう。ホント、大人の中の子ども心に訴えかける系の作品って、読み手のスタンスが難しい……。

    手に取るだけでワクワクしてしまう装丁、そして甘々な人物名とは裏腹に、少年の冒険はかなりビター。
    少年少女の目線でもって人生の理不尽さに立ち向かうか、大人の目線で先読みと粗探しをしてしまうかは、好みの分かれるところでしょうか。

  • いや〜、面白かった!!ちょっと怖い部分も有ったけど。

    もうすぐ図書館が整理期間に入ってしまうため、今の内に借りておくと20日間も借りられるとあって、待っている人が居なくてすぐに借りられる状態の本を沢山リクエスト。そのうちの一冊。

    大抵は電車内や寝る前が読書の時間なのだけれど、なんとなくこの本は挿絵から怖そうな予感がしたので、寝る前に読むのは避けていた。
    昼に読み始めたら止まらなくなって結局深夜になってしまった。
    でも大丈夫。今から寝ても、面白かったから怖い夢は見ないと思う。

    なんとなく伏線の行き着く先も見えたりもしたけれど、もう脳内映像が凄かった。映画を観ているかのように読み進められて、本当に面白かった。興奮した。

    読み終わってからこれが児童書だと知ったが、よく本を読む子なら理解できるかもしれないけれど、普通の小学生にわかるのかな?
    怖いからというより、ちょっと難しいんじゃないのかな?と思う。

  • 「かつて子どもだったあなたと少年少女のための――」

    このコピーが大好きでね(笑)
    ミステリーランドのシリーズ(レーベル?)好きなのです。

    コピーに違わず、子供も読めるし、大人にも読みごたえあり。


    乙一はそこまで好きじゃない・・・というか、恐いので(苦笑)苦手な部類なのですが・・・

    『銃とチョコレート』という題名に吸い寄せられました(笑)
    チョコレート愛ですから。

    暴力的な描写が妙にリアルだったり、人間の嫌な部分いっぱいだったり、という点はゲド戦記の時のように受け入れられなかったのですが。

    ミ ス テ リ と し て よ い!!!

    そこら中に張り巡らされた複線が、謎のままじゃなくちゃんと解き明かされているので読後は爽快です。

    ロイズのキャラクターがね・・・
    もう、ハウルの駄目っぷりと、ハリーのロックハート先生(だっけ?)の駄目っぷりを足して二乗したような・・・(最低・・・)
    皆はっきりしてて読みやすかったです。

    しかしながら挿絵が恐くてびっくりしました。
    何が恐いって「mama's laboratory」って題の挿絵。
    ぜんっぜん恐いシーンじゃない・・・と言えば嘘になるけど・・・えぇ?だから恐く描いてあったのかな・・・(読後に混乱)
    そうか、そういう複線・・・???

    ともかく、登場人物の名前もロイズにリンツにメリーに・・・と、チョコ好きなら納得の顔ぶれ(笑)
    現代的冒険譚です。 (そう、とっても現代的)

  • 児童書なので、アドベンチャー要素が多いかなと思っていましたが、乙一らしいダークな面も多々ありました。人間の本性、秘密、正義についても書かれており、大人でも十分に楽しめるファンタジーです。何よりチョコレート関連の名前がそそります(笑)

  • 児童書というだけあって
    子どもでも安心の一冊。

    悪人って何だろう?善人ってなんだろう?
    人の評判よりも自分で確かめることの大切さを教えてくれます。

    固有名詞がゴディバ、ロイズ、リンツ等のチョコレートなので
    無意識にチョコレートが食べたくなりますね。


    しかし児童書といっても小学生低中学年には少し難しいのでは?

    小学校高学年から中学生くらいにオススメです。

  •  なぜか10年以上積んでいた大好きな乙一作品。こんなに読みやすくて面白いのにもっと早く読んでいれば良かったと、懲りもせず何回も繰り返す後悔。これは子どもの頃読んでいたら絶対お気に入りだっただろうな。怪盗ゴディバの正体は大人が読むとすぐ想像がつくが、それでも展開が面白かった。児童文学だが乙一らしいちょっぴりのほろ苦さも感じられる。ドゥバイヨル救出シーンのモノローグが胸熱。ディーンとデルーカとの友情が復活する場面も読みたかったが、ヴィタメールの町で新たな友人を作り逞しく育ってほしい。ロイズのチョコ食べたいなー。

  • 乙一がけっこう好きで。読み始めはあまりすすまなかった。でも読んでいくうちにあっという間。おもしろかった。小学生のころにこの本に出会ってたらまたよいなあとおもった。

  • 少年リンツの住む国では富豪の家から金貨や宝石が盗まれるという事件が多発していた。現場に残されていたカードに書かれていた『GODIVA』という文字から、悪党の『怪盗ゴディバ』、そしてその怪盗を追いかける探偵ロイズは英雄として国民に知れ渡っていた。
    著者初の児童書、とうたわれているが、内容は中高生向け。少年リンツの真実を探すための冒険ミステリ。

  • 「銃とチョコレート」乙一◆聖書に挟まれていたのは怪盗ゴディバの財宝の地図だった?少年リンツの冒険譚。子供の純粋さと大人の狡さが混じり合い二転三転、カカオ含有率60%といったところ。ファンタジックでもおとぎ話にならないところが乙一さんでしょうか。チョコレートを食べたくなること必至。

  • とてもわくわくしながら読めました。
    特に終盤が、すごい。
    近所で有名ないじめっ子(より恐ろしい存在なのかも)が
    憎まれ口をたたきつつ、主人公と共に冒険するという
    2人の関係が、なんだか好きでした。

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著者プロフィール

1996年、『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。2002年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞を受賞。他著に『失はれる物語』など。

「2022年 『さよならに反する現象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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