キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え! (講談社+α新書)

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  • 講談社
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  • / ISBN・EAN: 9784062729246

感想・レビュー・書評

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  • 著者の田村潤さんは元キリンビール代表取締役副社長という方なのですが、著者が東京本社勤務時代にマーケティングに関する意見が対立した事により高知支店に左遷された事からこの物語がスタートします。1987年にアサヒスーパードライ発売が発端の全国的なキリンビールシェア低下が始まってその波は例外なく高知の市場を侵食していたが、この危機的な状況の中、著者が行った対策とは!? 会社は千差万別なので自分が勤めている会社でそっくりそのまま実践するのは難しいと思いますが、とても参考になると思います。正に、
    「現場に本質はある」と思います!

  • ■アサヒスーパードライは発酵度を非常に高めた製品でコクとキレという対立する概念を一つのものとして「美味しさのイメージ」をつくった。
    ■1996年のラガービールの味覚の変更により事前の消費者調査と正反対の結果が市場に生じた。
    ■尊敬する上司から学んだこと。
    ①現場に本質がある
    ・すべてはそこからスタートさせる
    ・現場のリアリティを大事にし,机上論や美辞麗句を排する
    ②人間の能力は無限大である
    ・それを引き出して会社の業績につなげる
    ・従業員に素晴らしい人生を歩んでもらう
    ■過去のキリンの営業組織風土
    ・役所以上の役所
    ・官僚主義,形式主義,実行より手続,現場より会議,本質把握より細かな手続
    ■闘う相手はライバルメーカーではなく社内風土。
    ■起点となる現場強化が決定的に大事。
    ・そこで働く人,一人一人の主体性が重要
    ・他に頼らず自ら進んで行動し,自分で考え,工夫や努力で突破する
    ■これだけは絶対にやってはいけない。
    ①自分で考えて確信を持てることしか部下に言ってはいけない
    ・本部から言われたことをそのまま下してはいけない
    ・いずれ聞き流される
    ②総花的な営業
    ・「戦力の逐次投入」は必ず失敗する
    ■バカでもわかる単純明快
    ・100人いたら100人がすぐに分かるような施策が必要
    ・単純なことを愚直に地道に徹底してやる
    ■「結果のコミュニケーション」
    ・営業結果についてのフィードバックを徹底
    ・目標達成できなかったのはなぜか
    ■なぜ売れるビールと売れないビールに分かれるのか。
    ・ビールは情報で飲まれている
    ・「美味しそう」「元気がいい」「売れている」
    ・目立つ場所にたくさん置いてあるのが売れている美味しいビール
    ・イメージが大衆心理に押し寄せる波のようなもの
    ■ビールはマーケティングの教材に取り上げられる。
    ■キリンを選んでもらうには,おキリンビールを飲むことに自信を持ってもらうこと。
    ・「メジャー感」「元気感」「売れている感」「安心感」
    ■最下位クラスから1位への要因はテクニックではなく,捉え方であり,行動スタイル。
    ■買われる人間と買われない人間の差。
    ・仕事は1から10まで上から言われてそれをこなすものだという考え方が抜けきらない
    ・視点や心の置き方を変えて見られるかどうか
    ・身を捨てられるかどうか
    ■四国は一つの島であるが4県四様の市場の違いがあり県民性の違いも大きく県同士も中がよいとは言えない。
    ・統一的な対策を打つとミスマッチが生じる
    ・理念,ビジョン,行動スタイルは高知のものをそのまま使用し,戦略・戦術は現場で考え,現場で責任をもって実行
    ・ビジョン実現のために自分の得意先でどう実現したらいいかということを自分で考えて主体的に行動する
    ■大きく役割が細分化された組織では「会議」が増える。
    ・会議が好きな風土の組織は実行への関心が希薄になる
    ・正しい施策を作ること自体への関心が大きくなるので会議が多くなる
    ・習慣化した会議は内向きの言い訳づくりの場となる
    ■「会議廃止」の効果
    ・営業部門と企画部門の関係が良くなる
    ・内勤の人数を減らせる
    ・資料作成や事前打ち合わせなど会議の準備と報告書の作成が無くなる
    ・エネルギーを社内から社外へ
    ・自分の立場を守るためのエネルギーを顧客増のエネルギーへ
    ■仕事とはすなわち理念に裏打ちされたビジョンを達成するもの
    ・上から命令された施策や企画を忠実にこなすことのみが仕事だとする考え方は間違っている
    ・細部にわたる上からの強制により営業マンに必要な「お客様の視点」が見えなくなる
    ■「美味しいしいキリンビールを飲んでいただく御客様を増やす」という理念の実現のための行動規範。
    ・営業マンに必要なことは不屈の精神と主体性の確立
    ・決してあきらめない
    ・現場力こそが最大の競争力の源泉
    ・勝敗の決め手は前進する力
    ・自己満足的で保身的な仕事をやめ顧客の信頼を高めることを第一に
    ■マンデーメールで送っていた内容
    ①主体性を持つ
    ・指示待ちスタイルの変革
    ・自分で考え行動して主体的に議論する
    ・組織や立場にとらわれず最終目標に向かうために自由に意見を述べる
    ・組織の壁に委縮して大事な意見を述べないことは延いては組織の損失につながる
    ②結果を出すことにこだわる
    ・人相手の営業は必ず競争,競合に勝たねばならない
    ・負けるということは御客様の満足低下を意味する
    ③基本を徹底する
    ・ビジョンと戦略に基づき,愚直に基本を繰り返す鼓動スタイルが大切
    ・会社の基礎体力の強化をもたらし変化に柔軟な対応を可能にする
    ■キリンの戦後の歴史的背景により醸成された風土。特に現場から遠い本社社員に評論家タイプが増えてきた。
    ・施策を連発した方が管理する側も目先が変わり目標を立てやすい
    ・現場はやらされ感があるがたとえ成果が上がらなくても上の命令に従っているのだから責任は問われない気楽さがある
    ・それぞれ自分を安全な場所に置き,業績が振るわなくても悪いのは他者で自分はやるべきことはやっているという意識
    ■リーダーの強化
    ①正しい決定を下せる
    ②現場を熟知している
    ③覚悟と責任感を持っている
    ■アサヒからキリンに変えてもらうため,キリンを飲んでいる人に喜んでもらうことに専念した結果,キリンを飲んでいる人の幸福度が相対的に高まった。
    ■勝つための「心の置き場」
    ①事実をベースに考えつくす
    ・現実を正視してから学ぼうという誠実さ
    ・現実と格闘してこそ営業にとって普遍的なフィロソフィーが得られる
    ②理念
    ・理念がないと前進しない
    ・リーダーには理念を形骸化させないという役割もある
    ③ビジョン
    ・「あるべき状態」を共有できれば戦略の絞り込みが可能
    ・戦術は個人が自由に工夫するというダイナミズムが出来上がる
    ・理念,ビジョン,戦略,戦術が一貫性を持てば数字にも変化が表れる
    ④腹をくくる
    ・コミットメントとは腹をくくること
    ・すべてはリーダーの責任
    ⑤成功体験
    ・大きな成功体験はその後の自分を助けてくれる
    ⑥ブランドとは守りの思想
    ・ブランド育成で重要なのは一貫性
    ・個々のブランドが持つ本質的価値に軸足を置き同じメッセージを伝える
    ⑦営業のイノベーション
    ・対照的なのは官僚的支配(画一性を好み,計算不可能なものは認めない,仕事を事務処理的に遂行)
    ⑧リーダーシップの確信を支えるもの
    ・ひたすら考えること
    ・未来は予測できないが創ることができるという思想
    ・実行力への信頼
    ・戦略を柔軟に実行できる適応力
    ⑨勝ちたいという執念
    ・執念の持続性が勝敗を分けることに直結
    ⑩結果のコミュニケーション
    ・できなかった場合は「なぜできなかったか」「本当にできないことだったのかを突き詰める」
    ・辛くても続けていくと営業マンが自分で考え,行動して,主体的に議論する能力を呼び込む
    ⑪最小のコストで最大の顧客満足を
    ⑫チームワーク
    ・日本企業の勝ちパターン
    ・部分最適の考え方を捨て全体最適を達成すると,そこに成長がある
    ・メンバー一人一人にとっても精神的な力になる
    ・個人が達成する喜びより広く深い
    ⑬量は質に転化する
    ・基本活動を愚直に地道に継続するといつかそれが質を生み出す
    ・平凡を極めると非凡に変わる
    ⑭苦しいときの変革は地方から起こる
    ⑮顧客目線のシンプルな戦術
    ・やることをシンプルにしておかなければやらなくなる
    ・御客様や流通の人もシンプルなことしか聞いてくれない
    ⑯バックミラーを見ながら運転してはいけない
    ・データだけに基づく計画が多すぎる
    ・データは過去の我々の行動の結果に過ぎず過去の行動が我々の未来を決定するのはおかしい
    ⑰動きのあるものとして捉える
    ・市場を止まっているものとしてみてはいけない
    ・市場のダイナミズムを活かしうねりをいかに起こすかに関心を持つ
    ■5つの要素と2つの在り方
    (5つの要素)
    ①ビジョンを明確に描く
    ②ビジョンを「自分が実現する」と決める
    ③ビジョン実現のための戦略・戦術(勝利へのシナリオ)を考え抜く
    ④勝利へのシナリオを「自分がやりきる」と決める
    ⑤結果のコミュニケーションと徹底した活動の継続
    (2つの在り方)
    ①「約束」(コミットメント)
    ・約束とは決して人から迫られるのではなく自発的に湧き上がるもの
    ・ビジョン実現のためにすぐやる,何でもやる,手に入るまでやる
    ②「責任者」(自分が源・自分ごと)
    ・すべては自分の選択の結果であり,何かのせい,誰かのせいにしない
    ・常に自分が源,自分が当事者であるという意識
    ■価値を創造する営業の「正しいマネジメント」
    ①事業目的
    ・御客様に自社商品を買っていただき喜んでもらうこと
    ・御客様の満足と価値が重要(貢献)
    (旧来のマネジメント〔以下「旧来」〕)
    ・売上,利益を上げること(自己満足・維持)
    ②良い会社
    ・理念の追求度が高い会社
    (旧来)
    ・大きな事業規模を持ち,利益額の高い会社
    ③ビジョンと目標
    ・すべてのよりどころとしてのビジョン
    ・ビジョン実現に本気になることにより高い目標に向かう意味も明確になる
    (旧来)
    ・ビジョンは御題目で活動指標等の目標がよりどころ
    ・活動指標をゴールにするため働いている意味を失い疲弊しがち
    ④求められること
    ・ビジョンの実現に本気になること
    (旧来)
    ・言われたとおりに実行すること
    ⑤目標達成へのプロセス
    ・ビジョン・戦略・戦術の軸が明確なので発想や行動に自由度が高まる
    (旧来)
    ・管理志向が強まり現場の自由度が下がる
    ・やらされ感が生まれやすくなる
    ⑥問題解決
    ・どうしたらうまくいくかを考える
    ・広い視野からあらゆる可能性を検討する
    ・すぐに行動,行動しながら修正
    (旧来)
    ・なぜうまくいかないのかを分析する
    ・原因の克服のみを考える。
    ・原因の究明に時間をかけ過ぎ行動が遅れる
    ⑦何と向き合うか
    ・最も重要な市場の事実
    (旧来)
    ・決められた指標の達成度
    ⑧思考の基準
    ・現場のリアリティ重視
    ・強みの強化
    (旧来)
    ・机上の理論と分析重視
    ・弱点補強
    ⑨行動スタイル
    ・主体的行動スタイル
    ・自らの力を信じ自らの工夫と努力により困難な状況を突破する
    ・決して諦めない
    (旧来)
    ・受け身の行動スタイル(細部にわたる管理により醸成される)
    ・自由度が低い分言い訳が可能となり無責任な体質が生じる
    ・すぐに諦める
    ⑩行動力
    ・正解が分からなくても前進する
    ・動きながら考える
    (旧来)
    ・会議で議論し結論が出てから動く
    ・動けばすぐに分かることも考えすぎて前進しない
    ⑪営業の能力
    ・様々な局面に対して自分で最善の手を見出そうとする気概(自分の意思決定による一歩を最善と信じそれを実行するものが評価される)
    (旧来)
    ・社内での説明能力の高さ
    ⑫求められる人材
    ・イノベーションを起こし付加価値を生み出す人材
    (旧来)
    ・決められた範囲の仕事を正確にこなす人材
    ⑬リーダー
    ・理念・戦略・戦術の軸をメンバーに説明・共有し,主体的に行動するようリードする
    ・現場で率先垂範し現場に強い
    ・現場の事実を戦略立案につなげる
    (旧来)
    ・現場から離れた後方で指標によりメンバーを管理する
    ・社内の報告や会議に強く現場への関心が低い
    ■多くの会社で企画管理部門が強くなる一方で営業や製造の現場の力が弱くなっている。
    ・会社内部の官僚主義の蔓延
    ・「現場力」と何のためにこの仕事をするのかという「理念」が弱くなってきている
    ■日本企業が強みを失った二つの原因
    ①デフレが長期にわたったこと
    ②近視眼に陥りやすい四半期決算制度導入を始めとする近年の会社統治改革の失敗や過剰なコンプライアンス強化

  • キリンビールのシェアが落ち込む中、今までのやり方に疑問を持ち、営業力を上げていったチームの指導者が一体何を思い、考え、行動していたのかを明らかにしている。高知からはじまり、四国、東海そして本社まで駆け上がったキリンビールの副社長の自伝。

    営業や経営に携わるものにとって、非常に参考になることたくさん書かれており、ぜひビジネスマンには読んでほしい。
    理念やビジョン、またなぜ働くのかという点についても述べられている。

  • 「人間、一生懸命相談されると悪い気はしません」という一文が一番印象に残りました。どうしたら売れるかストレートに聞いてみる。そして実行して、フィードバックする。相手も実行してくれた、実行しようとしてくれたことに対して気分は悪くないから、信頼関係が生まれる。自分の営業にも行かせるルーティンだと感じました。

  • 今では絶対に許されない働き方にはなるが、個人的には何かを劇的に変えようとするには、そのぐらいの熱量が必要だと感じている。今はやりたくてもやれない、働き方改革の言葉を借りて業務負担を拒否するような人もいると聞く。

    講演で一度お会いしたことがありますが、淡々としゃべられますが実績に裏打ちされた話ですので、引き込まれた記憶が残っています。

  • ◾️2017/08/12読了。
    ◾️あらすじ
    ・筆者は元キリンビール代表取締役副社長
    ・高知支店長に左遷されたところから反撃
    ・その後、四国地区本部長、東海地区本部長、本社営業本部長へ。
    ◾️コメント
    ・高知支店12名のトップとして赴任したところから本はスタート。
    ・個人的にはどう地道な活動をしたのか知りたかったから、共感するところが多い。
    ・反撃のきっかけは、支店の一番の若手がやりましょうよ!と言ったところではないか。若いパワーは重要と感じた次第。
    ・そして、戦略の絞り込み、自分たちの存在意義の確認、自発的な目標設定。
    ・でも、「行動スタイル」が変われる人間と変われない人間がいることも確か。行動スタイルの変革とは、結局視点や心の置き方を変えられるかどうか、人によっては身を捨てられるかどうかということ、と言い切っている。
    ・「結果のコミュニケーション」という言葉も多用されているが、自分の経験からはまだピンと来ていない。これからこの対話が必要だと個人的に感じている。
    ・営業をやり切った方の経験談だが、普遍性も追求している。第3章まとめは使える。
    ・営業に限らず、自分の組織がうまく行動できていないと感じているリーダーに適した良書。


  • 営業の本質、とか今のもやもやがすっきりした気がします
    現場の営業の人間としてどうしなければいけないのか、どうすべきなのか、どうしたいのか、かなり元気・パワーをもらいました

  • 前から少し気になっていた本。
    企業風土をどう改革し、社員の意識をどう改革し、いかに「自ら考え、自ら動ける」集団にするかという点、参考になったし、例えば今後そういう立場になったときにどこまでできるか、、、とも思った(それぐらい参考になった)。

    なんのために働くのか、存在意義は、と自ら考え抜く機会をどう作るか、、例えば研修で議論させて出た案を実際採択するというのは良さそうだし、リーダーとの間で目標設定させて守らせる(合意したのだから)、というのも本質的。

    そして4ヶ月ぐらい回っていると体も慣れるし、顔の見える信頼関係ができ、それで結果が変わってくるという循環に至った、と。(顧客側の意思決定スピードにもよるのだろうけど)

    高知が一番、という、地域に訴えるメディア戦略や、地域のことを知る内勤社員の貢献も重要(女性に会議に出てもらうとか!)。
    また、本社から来る施策を取捨選択することや逆に本社に実情をレクして情報量のギャップを埋める努力も重要(リーダーの役割!)。

    新しいポジションに就いてすぐに(400名もの!)みんなを面談し、考えをきくというのも、本質的だし、そのアウトプットとしての「会議廃止」もなるほどと思う。
    また、現場の営業とのパイプを持つ努力、「最近どう?」ときける関係も大事。
    けっきょく、「理念」「自ら考える」なんだよな。スタバのように。

  • 食品メーカーで働いているので普通の読者よりもさらに現場の風景が思い浮かび、心を打たれた。飲料はもちろん、食品メーカーの人は一読する価値がある。

    かつて、本部指示にひたすら従うだけの御用聞き営業の現場。
    市場で勝っていたからこそ、のらりくらりしていたキリン。そんなところを営業力と製品力を蓄えたアサヒに追撃され首位奪還を許す。
    本部と戦いながらも、自支店に必要なことをするようになった著者の行動を振り返る。

    著者が名古屋支店で行った、「キリンラガーにまつわるエピソードを投稿すると抽選で純金天守閣プレゼントキャンペーン」のところ、涙。。
    自分の会社が作っている製品は毎日見飽きているものだが、世界中の人に思い出と共に愛用されている。そんなことを改めて思った。営業、特に飲料メーカーの営業はbtobで間接的だが、その先には「お客様」の幸せや飲用シーンに必ず貢献している。いい気づきになった。

    ーーーーーーーーーーーーーー
    以下、メモ↓

    ・結果のコミュニケーション
    メンバーが自発的な目標を定め、リーダーとの間で約束したら、その合意のけっかをしっかり検証するやり方。結果のみ重視する。これは夜職のホストやコンサルの育成に似てるかも。
    今までうまく行ってなかったことも自分たちの選択だったことを自覚させ、自分で目標をたてさせる。ノルマではなく自発的コミットメント。
    なぜできないのか、できなかったのか、こうすれば?などお互い納得するまで突き詰める。結果のクロージングにこだわる。
    やらされてる感は生まれないやり方。

    4ヶ月の法則で、続ければ当たり前になる。3ヶ月目が辛い。週間は4ヶ月目から。

    ・同じ県でもシェア率の差がある
    消費者は、味はさほど気づいていない(←ぐうわかる)。消費者に手に取られる明暗をわけるのは「情報」。
    美味しそう、元気がいい、売れてるらしい、、ビールを飲む場所いずれにも目立つ場所にたくさん置いてあるのが売れていて美味しいビール、とのこと。情報で飲まれている。今はsns効果とコンビニキャンペーンのマーケ施策が大いに営業あるだろうが。

    飲料は波のようなもの。
    イメージが大衆心理に押し寄せる。
    一度波が起こるとメーカーの手を離れ、手の施しようがなくなる。

    これは本当に真理。逆も然りで、一度波を作ることさえできればに波はとめどなく続く。(ex.チョコレートカカオ70%以上は健康に良い、ケンタッキーとクリスマス、コカ・コーラとクリスマス、トクホ)

    ・ブランドはメーカーのものではなく、お客様のものである
    味を変えると超批判をくらい落ちる点から。

    ・数値目標よりビジョン共有
    どこにでもキリンビールがある、と言うビジョンを打ち立てた後数字は追わない。
    農家の休憩でルーティン的に飲まれるビールが全部キリンだったら、、漁師の船に積むのが全部キリンだったら、、そう考えて動く営業マンたち。ビジョン原点だからこそ思い浮かんだことである。

    ・軸があれば自由になれる スタンスの重要性
    言われるがままにやってきた人は変わりづらい。やれ!勝て!といわれてもわからないから。砂礫の短い人や女性の方が前向きに捉えて行動スタイルを早期に変化させた。
    視点や心の置き方を変えられるか?が行動スタイルを変えられるかに影響する。
    身を捨てられるか?
    「そこで今まで見えなかった景色が見える。」ことで人は成長する。

    ・チームワーク 同じ使命を持つ
    同じ共通目標を持ってるチームであればKPIよりもその使命のために頑張れる。なぜこの仕事をしているかの意義を持たせることが大事。

    ・考え方や方針ではなく、わかりやすく今日の仕事に直結する具体的なものに 人は影響をうける。
    exへんな考えではなく会議禁止!

  • audiobookで聴きました。

    地域を知る、商売をするためには、これが大事。
    春の転勤が発表になった日に、再度聴いてみている。

著者プロフィール

1950年、東京生まれ。元キリンビール株式会社代表取締役副社長。成城大学経済学部卒。1995年に支店長として高知に赴任したのち、四国地区本部長、東海地区本部長を経て、2007年に代表取締役副社長兼営業本部長に就任。2009年、キリンビールのシェアの首位奪回を実現した。2011年より100年プランニング代表。著書に『キリンビール高知支店の奇跡』(講談社+α新書)、『負けグセ社員たちを「戦う集団」に変えるたった1つの方法』(PHP研究所)、『人生に奇跡を起こす営業のやり方』(共著・PHP新書)などがある。

「2022年 『やる気の正体』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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