キッド・ピストルズの慢心: パンク=マザーグースの事件簿 (講談社文庫 や 45-2)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062730051

感想・レビュー・書評

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  • キッドとピンクの生い立ちが分かるシリーズとして外せない1冊。「キッド最初の事件」は、所謂アンチミステリで、全ての出発点であることが分かる。「ボンデージ殺人事件」は、魅惑のSとMの世界に目覚めさせてくれる...ことはなく、むしろ用法・用量を守って正しく使えという教訓になるだろう。

  • 5/12 読了。

  • かなり軽ボリュームな短編が並んでいて読みやすい。「靴に住む老婆」の密室トリックが小気味よくて◎

  • シリーズ初読。英国パラレルワールド。パンクな警察官が探偵士の下で謎解き。短編集で読みやすい。キッドとピンクのそれぞれ一人称で語られる話も興味深い。それぞれの話に引っ掛けたマザー・グースの歌の解説も面白かった。知らないのばっかりだ。長編もがっつり読んでみたい。

  •  舞台はパラレルワールドのイギリス。そこでは警察よりも名探偵が威張っている。が、本作の探偵役は刑事二人組、が、その二人は一見頭のイカれたパンク野郎(&ガール)である。 しかも、描かれる事件はマザーグースにちなんだもの。欲張りというか豪華というか、仕掛けがたっぷりの短編集である。
     時々、似たようなトリックを見たことがあるかなって思ったりもしたが、別にトリック重視というわけではないのだろう。すうすうと流れるような文章で、おもしろかった。が、盛りだくさんの設定があんまり生きていないような気がした。パラレルワールドならではの何かも欲しかったし、パンク野郎っていったって、あんがい普通にまともなのである。これなら、御手洗潔氏の方がずっとパンクな気がした。それにしてもやはり独特の味がある短編集で、もっと読みたいと思った。

  • マザーグースてんこ盛り。なんで今までこれ読まなかったんだっ! ってなくらいに狂喜乱舞するマザーグースフェチがここに一人(笑)。
    ほんっと、マザーグースの絡め方が巧いっ! しかも使われるマザーグースのセレクトがまたツボ。いやあもうどっぷり。使いみちは「見立て殺人」だけじゃなかったのね。これぞマザーグースミステリの見本といってしまっていいかも。
    シリーズものだけど、たぶん他作のネタバレはなかったと思う。設定についての解説もちゃんとついているので、いきなり読んでも大丈夫な一冊。むしろこれを先に読んだ方が、キッド・ピストルズやピンク・ベラドンナのキャラがつかみやすくて良いんじゃないかな。他のをまだ読んでいないので断言はできないけれど。
    「さらわれた幽霊」がイチオシ。マザーグースの使い方も一番巧いと思うし。数々の要素が絡み合った上でのこの真相。まさにやられた!

  • パラレル英国を舞台にしたミステリー小説。いつも事件はマザーグースを連想させます。主人公キッドとピンクの二人の過去も語られています。前作(創元推理文庫)を読んでいなくても大丈夫。ミステリーファンにはオススメの一冊。

  • 作品としての力はやや弱いが、心理学の参考書としての用法が認められる。

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