みんなの秘密 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 892
感想 : 78
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062730648

感想・レビュー・書評

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  • 林真理子のこの手の話はもはやおとぎ話のような。今は色々アウトな男女格差。仕事に打ち込みながら女遊びもして一人前なサラリーマン。ステータス上々な伴侶を得て悠々暮らしながら女としての不満を募らせ不倫に走る専業主婦。
    数珠繋ぎでみんなの秘密に触れていく短編が、林真理子好き読者の興味をそそるワイドショー的小説。

  • 数珠つなぎになっていて、それぞれの視点がすごく面白かった。
    円ではなく線でつながっていく感じも、狭い世界を感じずに自然で、次の話で前回の主人公の意外性を感じるところが、リアルで良かったです。

  • まずは、筆の力がある方の文章だなと思った。最近読んだ方の小説とのギャップがあって、流石に引き込まれた。内容について。各話の主人公の気持ちに共感できるできないは、人それぞれだし、倫理的道徳的に良し悪しを語るのはナンセンスだと思う。人は誰しも秘密や歪みを抱えていたり、何らかのきっかけで抱え得るものなので。今の自分の立場と年齢だからこそ、理解できる、すっと入ってくる部分もあった。

  • 登場人物が次々と連鎖しながら、それぞれの持つ秘密に迫っていく短編集。ここまでスキャンダラスな話ばかりではないだろうが、表面からは知り得ないものはきっと誰しもが抱えているのだろう

  • もういろんな主人公が連鎖的に登場してくる作品。前の章でのサブキャラがその章ではメインキャラになる。いろんな人目線で書かれてるから、すごく奥が深い。これ読むと、人を全て理解するのって無理なんだなと思う。ある人がある行動をとることは自分の知り得ないような背景や理由があるのかもしれないと思った。
    林真理子さんって女性だけど、男性目線がすごくリアルですごい。逆に男が読むと女の人ってこんな風に考えるんだとか、そういうのがわかる。ドロドロしすぎなのである。
    面白かった。

  • 短編集のようでいて、物語ごとに主人公が変わっていく。いろんな立場の人達の感情がこれほどまでに上手く表現されているのは林真理子さんの得意とするところである。幸せそうな人達の裏側を覗き見る感じがおもしろい。

  • 一緒に過ごしているだけでは感じ取れないような、人の秘密って本当におもしろい
    男の不倫は目を瞑りなさい系の言葉ってぜんぜん納得いかない

  • リレー形式に主人公になるスタイルが新鮮で
    一気に読めてしまう作品。

    幅広い世代の男女の価値観の違いを考えさせられる。

  • 第32回吉川英治文学賞
    解説:藤田宜永

  • 他人からみてどんなに幸せな家庭でも大抵なにかしらの秘密がある。
    この本の面白いところはリレー式に秘密が書かれてること。読めばわかります。

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著者プロフィール

1954年山梨県生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、コピーライターとして活躍する。1982年、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を刊行し、ベストセラーとなる。86年『最終便に間に合えば』『京都まで』で「直木賞」を受賞。95年『白蓮れんれん』で「柴田錬三郎賞」、98年『みんなの秘密』で「吉川英治文学賞」、13年『アスクレピオスの愛人』で「島清恋愛文学賞」を受賞する。18年『西郷どん!』がNHK大河ドラマ原作となり、同年「紫綬褒章」を受章する。その他著書に、『葡萄が目にしみる』『不機嫌な果実』『美女入門』『下流の宴』『野心のすすめ』『愉楽にて』『小説8050』『李王家の縁談』『奇跡』等がある。

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