果つる底なき (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062731799

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったです。
    銀行に立ち向かう主人公。
    かっこいいですね。

  • 半沢直樹で池井戸潤氏を知った私には衝撃的な小説。ハードボイルド銀行ミステリーだ。さすが江戸川乱歩賞受賞作。池井戸潤小説の中で今のところいちばん好きだ。

  • 池井戸潤の小説を読むのは7作品目だが、「果つる底なき」はデビュー作。読んだ7作品共に銀行マンが絡んではいるが、銀行マンが主人公の作品は初めて。半沢直樹シリーズや花咲舞シリーズはまだ読んでないので。
    大手都市銀行の渋谷支店融資課課長代理の伊木が主人公で、同僚の不可解な死から、銀行の不正と倒産した取引先に関わる不正の解明に挑んでいく。組織にとらわれずに信念に従って行動する様の痛快さと複雑に入り込んだミステリーを解き明かして行く展開にワクワクする。
    1998年のデビュー作だが、その頃多発した銀行不祥事事件が背景となっていたのだろうと想像して、その後の小説でゼネコン談合や企業不正事件、そして更なる銀行不正事件を背景として発表された数々の小説の原点となっていると推察する作品だった。

  • 第44回江戸川乱歩賞受賞作品。
    元銀行員が描く、企業ミステリーものだけど、そこらへんのミステリーより、ず〜〜〜〜っと面白い。
    池井戸潤自体は、この作品で3作目。
    もうすっかり虜。
    銀行の裏事情なんて、手を出すのも戸惑うような世界なのに、それを素人にも分かりやすく、ミステリータッチで描ける、この人の能力はすごいっ!!

  • 池井戸潤さんの江戸川乱歩賞受賞作のデビュー作は著者入魂の金融殺人ミステリーの傑作ですね。主人公の銀行員・伊木遥はクールで出世欲とは無縁の地味な男ですが、いざとなれば実力を発揮してソフトなだけでなくハードで手荒な命懸けの勝負にも怯まないハードボイルドなタフガイなのですね。池井戸さんは初期の頃は金銭欲に狂った非道な犯人が行く手を阻む邪魔者を大量に抹殺するこんなにもど派手な大量殺人物語を書かれていたのですね。無残に殺された死者達と哀しみに沈む生者達の為に最後の砦として外道の悪党に挑む伊木の心意気に痺れましたね。

  • 池井戸潤のサスペンス、銀行モンとサスペンスどちらも、好きなジャンルなんで、読み応えがあった。ランポ賞とるぐらいあるなぁと感じる。池井戸は銀行もん、ビジネスもんばかりと、思ってた。

  • 次々にヒット作を連発する池井戸さんのデビュー作。

    銀行の債権回収を担当する坂本が亡くなった。
    同期の不審な死に疑問を抱いた主人公の伊木は、真相を求め動き出す...

    次々に露わになる銀行の闇。
    本当の悪は、誰なのか?
    果たして、伊木は、真実にたどり着けるのか?

    まさしく銀行ミステリーと言うジャンルを立ち上げた氏の真骨頂が、見られます。
    登場人物の性格の書き分けや、テンポの良いストーリー運びはさすがです。

    銀行の上層部(企画部長、副頭取など)を、もう少し書き足してもよかったかなと、思います。





  • 銀行の人事、銀行員の仕事の様を活かしたミステリーで面白かった

  • これも重厚な内容で、最高に面白い。池井戸潤は文章ディテールの描き方が上手く、ストーリーに入り込める。

  • やはりぐいぐい物語に引き込む力の強い池井戸作品。
    「果つる底なき」はまだ数々の名作を生み出す前の新人時代の本だけど、めちゃくちゃパワフル!銀行同僚の死からの謎解きから、関連する人物が何人も殺され、カーチェイスもあり、主人公が刺されて… とまあ、えらいことになってます。一気読み必至。

著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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