文庫版 絡新婦の理 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (1408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062735353

感想・レビュー・書評

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  • 最初、面白かったんだけどなー。
    後半、どんどんよくわらなくなってきてしまった。
    長編大好きだけど、長編すぎて話の流れや人物が自分の頭から抜けてしまった。

  • シリーズ第五作。巷を賑わす連続殺人鬼とお嬢様学校に伝わる黒魔術の謎が交錯する構図の複雑さはこれまでのシリーズ随一で、読むのに少しでも間を空けると置いていかれるので、難儀な作品だった。結末を冒頭に持ってくる巧妙な演出のおかげで、最終頁まで物語の緊張感が持続していて読み応えはあったが、それぞれの事件や謎の真相が尻すぼみ(【駒】である以上仕方ないのか)だったり、最後に『実はこういう血縁関係だったのだ!』と畳み掛けてくるのは少々興醒め。物語のプロットが複雑過ぎる所為でどこか煙に巻かれた印象も残る。再読必須な作品。

  • 【本79】本の分厚さを感じさせない、すばらしい構成。横移動の事件が視点を変え縦移動になる。奥までいっても辿りつかず最後には京極堂さえ絡められてしまう。最後の読了感も申し分なしの一冊です。

  • 再読。なんかね、読みながら茜さんの脳内イメージが綾瀬はるかさんだった。今の常識が、昔もそのままだったわけじゃないんだよなあと。同じように、今の常識は未来の非常識になるのかも。常識を拠り所にしてたら、過去も未来も正しく捉えられないっていう?

  • 蜘蛛の巣に絡め取られた人間は蜘蛛の思うままに誘導されます。どんな経過を辿ろうとも蜘蛛が思った通りの結末に辿り着きます。登場人物はそれぞれの考えで動いているのですが、結局は背後にある大きな意志(蜘蛛)が働いているという構成です。複雑なので一気読み推奨ですが、この長さなので中々大変です。

  • 再読。プロローグを全く覚えてなかったわ

  • 京極堂シリーズの5作目。

    房総の富豪、織作家と目潰し魔、織作家創設の女学校の美貌の堕天使。

    心に残ったフレーズ
     世間の人は無闇矢鱈と順位をつけたがる。
     ランクをつけると云うことはそもそも無意味且つ下品なことである。そうしたことを平然と受け入れるのは愚かだし、それで一喜一憂することは更に愚かだ。

  • 余り物厚さに、本を机にべったり置いて読みました。以前読んだときは、300ページくらい読んでも一向に京極堂はおろか、他の見知ったメンツが誰一人出てこず挫折しました‥。
    数年ぶりにチャレンジしたら読めました。

    複数の事件、人物が蜘蛛の巣のように徐々に絡み合っていく。真犯人は蜘蛛の巣の中心にいるので、全てが終わらないと出てこない。京極堂の解決モードになっても、京極堂の言葉通り、事件は続き、今までの作品のようにすっきりとは解決しません。

    複雑な事象により起こったかに見える事件が、驚くほどシンプルに個人に収束されていく様は見事でした。
    そして、巻末の続きが冒頭という構造が、抜かりなく絡新婦で驚きました。
    読み応えのある作品です。

  • 物を持ちたくないのと、ケータイならほんのちょっとの隙間時間でも読めるので今はほぼ電子版で本を読んでるんですが、京極さんの本は書籍で読みたいのです。
    辞書みたいなボリュームと重みがたまりません。全1387ページ。

    細部まで精巧に作られた巨大建造物のような小説でした。

  • 分厚い。

    なもんで本を片手で持って読めないから、まぁ頑張れば読めるけど、手が痛いし、重いし。

    さておき、本が重いんだから内容も重苦しく、とは言えそんなに読みづらくはないので、すいすい読めるっちゃあ読めるんだけども、トリックというか、話の展開というか、このあたりが込み入りすぎてついていけない。教科書みたいに読み直していくんか、これ。

    なんて面倒なことはしないもんで、えー、なにそれすごいー、みたいな小学生レベルの反応をしながら読み進め、最終的には一番怪しくなさそうな人が一番怪しいと思ってたら案の定そいつが犯人で、やったーやっぱりそうだったー、なんて思えないくらいにもうその人が何をしたから事件が起きたのかもよく分からないくらい、要するに、頭の良い人の考えることはよく分からん。

著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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