月は幽咽のデバイス (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 4133
感想 : 292
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062736985

感想・レビュー・書評

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  • 本の登場人物で魅力的なキャラクターは沢山いるけれど、個人的にこのシリーズの保呂草潤平はかなり上位にランキングされる魅力の持ち主だと感じている。
    ミステリアスで、嘘が上手。惹かれたら危険とわかっていてもどうしても気になる、そんなキャラクター。

    今回は大きく括ると「館もの」。造りを頭の中で確認しながら読んでいくのが楽しかった。
    そういえば、オスカーってなんだったんだ?読み損ねた?

  • 音楽鑑賞室?のような密室で人が亡くなっていた。
    水槽から水がこぼれていると言うだけで、あそこまで推理させるのはすごいと思ってしまった。

  • ここ最近で読んだミステリィの中ではかなり好きな方だった。
    トリックはかなり単純。部屋に散乱する水や死体の状態など現場は複雑だったが、水槽と池の接続の伏線、館の独特な構造を考えれば正解に辿り着けても良いくらいのシンプルさだった。
    パラボラアンテナとか全く事件に関係ないのに、こちらが意味を読み取ろうとしすぎて作者の術中にハマってしまった気がする。人は意味のないものに意味を見出そうとする、作為の有無にかかわらず事象はひとしく事象である。教訓。
    探偵役の推理に粗があり、他殺の線を完全には消し切れていないところがやや引っかかったが、被害者が覚醒剤を使用していたことも踏まえると事故で結論づけて良いんだろうなと思う。
    Vシリーズ3巻目にして1番ちゃんとハマれた作品だった。最後の「キスなんかじゃ起きませんから」で瀬在丸紅子を一気に魅力的に感じてしまった。
    個人的に、前の夫である林警部をごりごり引きずってるのが自分が紅子を好きになれない原因なのだが、これはキャラクターのひとつの味だと思うので完全に自分が悪い。創作物に出てくる林警部みたいなプレイボーイが苦手だ。
    ところで、エンディングで保呂草がなんか企ててるっぽいけど、この描写って1巻や2巻にもあったっけ…
    1巻はそもそも保呂草の偽物が出てきてたのは覚えてるけど、2巻にもこんな匂わせあったか定かじゃない。
    シリーズ全体のストーリーを追うことに影響するので、なんとか前作もフォローアップしたいと思った。

  • 3作目にしてこれはおもしろかった!一見関係なさそうな話が最後につながったり、話のテーマが一貫していることが最後に解ったり。さくさく話が進むのでテンポが良かった!

  • エピローグが最高。今回もKHAOSな主人公瀬在丸紅子が大活躍?このすっとぼけた我儘天才キャラが愛らしくまた憎らしい。mysteryとtrickがついでに思えるくらい保呂草潤平がカッコいい。今回の学びは…「見ようとすれば見れる」です。

  • 既読

  • 貴方はね、私の飲んだお酒のお代を支払う。そのために地球にいるの。それを忘れないでほしい

  • トリックが分かったと同時に「ずるい!」と声に出してしまった。
    そりゃあ考えつかない。やられたー!

    でも、やっぱり面白い。紅子は素敵だし、七夏とのバトルも気になるし、へっ君のことももっと知りたい。
    れんちゃんは可愛いし、保呂草も林も妖しい魅力満載。しこちゃんはちょっと煩いところもあるけど、それでもみんなの会話がめちゃくちゃいい。素敵。

    このシリーズはミステリーの既成概念を取っ払って楽しむお話が多いのかな?
    続けてシリーズを読むのが楽しみです。

  • 恒例の最後の大人チームの会話が好き。

  • 「人は全ての現象に意図を見出そうとする」

    特に、ミステリーだと余計その思考が働く気がする。

    逆手にとられた感じ。

著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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