- Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062738873
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
トレーダーに抜擢されたヒロインを中心に、国際暴落をめぐるサラリーマン反抗記かと思いきや、その裏では政治権力の影もちらほら。というわけで、話の筋は大人向けの少女漫画チックなキャラクターとストーリーで好き嫌いが分かれるところでしょう。しかし、国債という地味なモチーフ選択と実際のディーリングの現場の描写などは、国債について関心を持って学ぼうとする方の入門書としては最適だと思います。
-
チャットを信用して重要ツールとして使っている点や実行犯が小さいことにちょっと不満。でも面白い。今後幸田真音を続けそう。
-
日本国債のディーラー達を描いた経済小説。98年~2000年に執筆した小説を2003年に文庫化する際に、03年の状況に合わせて数値や状況を書き換えたそうだ。
国債を扱うディーラーの世界を知らなかったので、解説の児玉清さんじゃないが「とてもためになった」。思わず、ネットで関連情報を読みながら、小説を読んだ。
小説で書いた「未達」が2002年に実際に起ったこと、2005年にシ団が廃止されプライマリー・リーダー制度が導入されたことも初めて知った。日本国債に多くの種類があり、財務省国債課がクーポンを決めて売り出すと、ディーラーが指値をして買いを入れる。手元の国債や先物取引も絡んで、日本国債だけで複雑な市場ができている。
ほとんどを国内プレーヤだけで売買する閉塞的な市場だから、シンプルな業界かと思っていたが、そうでないことがわかって興味深かった。 -
‼
-
一気に読んだ。日本の借金国債について初めて触れた。少しは分かったような気がする。膨らむ一方の日本の借金。いつ誰が返すのだろう。
-
このかたの本はスピード感があった面白いです。
-
27冊目。
日本国際をテーマに或る事件が繰り広げられ、政治家・マーケタの思惑による意図的な未達(国債の発行額に入札額が達しない)と、それを契機に日本がプライマリー・ディーラ制に転換していく...という内容の経済スリラー。
「国債って何?」っていう自分も愉しんで読むことができました。日本国債のクーポンが外債に比べて低い/発行量が多い理由にも言及している良書。
『日本銀行券』も読んでみたいと思います。 -
内容は、日本が毎月発行している国債。
これはシンジケート団という国内金融会社に割り当てられる部分と
競争入札の部分があり、割合が2:8だが(今は知らないけど)
競争入札の8割の部分が想定以下の購入量(未達)で日本大混乱
っていう話。
おれとしては国債が暴落したらどうなるのか、
メカニズムと起こりうる生活への影響みたいなのを知りたかったんだけど
あんまりわからなかったかな。
国債未達⇒日本の経済への不安⇒円売り&日本株売り⇒財政不安
⇒アメリカ国債売るのでは?⇒アメリカドル売り&アメリカ株売り&国債売り
っていうような流れで描写がなされていたんだけど
タイトルと違ってそこはメインポイントではなかったらしい。
いかにして未達は(小説の登場人物が組織的に)引き起こされたのか
という事件解決モノでした。