朽ちる散る落ちる (講談社文庫)

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  • 講談社
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本棚登録 : 3283
感想 : 210
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  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062751391

感想・レビュー・書評

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  • うーん何だかとってもフワッとした感覚のお話だった……。
    そして最後に明かされるトリックがS&Mシリーズのあの話を少しだけ思い出しましたね。

    何だか今回の話、いつもの作品と少し雰囲気違った気がするのは私だけなのだろうか。
    過去に事件の舞台となった場所で見つかる新しい謎。荒唐無稽に思える実際に起きたとされる殺人事件の話。そして謎の死体と世界で暗躍する組織の話。
    それぞれがまるで関係ない話のようなのに少しずつピースがはまるように繋がっていくのは流石だなぁと思ったのですが、如何せんちょっと回収されなかった部分なんかもあったりして不完全燃焼感を拭いきれないというか……あの、結局あの組織何だったの?
    あ、今回の彼は若干「ざまぁ」でしたね。

    何やかんや読み進めているうちに遂にVシリーズもあと一冊を残すのみになってしまいましたね……早いなぁ。

  • Vシリーズ第9弾。今作は『六人の超音波科学者』の続編のような内容。明かされなかった地下になにがあるのかということ。密室の謎や推理の面白さはこれまで通りであるけれど今回はその奥にあるなにか不穏なものが感じられる。まだ謎が残ったままだし次作でどう決着がつくのか楽しみ。

  • 六人の超音波科学者で、あれ?一つ伏線回収していないなぁ・・・
    とずっと気になっていたのが、ここへ来て回収!
    あぁ、とてもスッキリした(*^-^*)

    森先生の作品は密室が多いが、よくもこんなにたくさん思いつくものだなぁと感心してしまう。
    萌絵ちゃんのシリーズより、こちらのシリーズの方が登場人物が好きだなぁ。まるでマンガを読んでいるかのように、鮮やかに想像できる(*^-^*)

  • これまでのストーリーに関連を持たせているのがすごい

  • Vシリーズ第9弾。一見複雑だけど一つ一つの要素はシンプルだったので、あっさりした読後感でした。Vシリーズの登場人物達はみんな二面性があって、シリーズを読み進めるほど惹き込まれます。

  • 約10年前に読んで以来の再読。

    Vシリーズ9作目。

    正直に言って、あまりグッとこなかった。
    スケールが大きすぎるからなのか、
    キーパーソンの多くが死んでるからなのか。
    何となく、ワクワクしないまま終わった感じ。

    まぁ、主要登場人物同士の会話は、
    相変わらず楽しませてくれるので、
    これはこれで、安心して楽しめる。

  • …設定についてゆけなかった。

    シリーズすべての作品のクオリティが、高いレベルで等質であることなどないのだと思う。

    こうして「森ミステリー」を読み漁っていると、忽然と気づくことがある。森博嗣はやはり、謎解きとか殺人の動機とか密室トリックとかには、実はさほど興味はないのではないだろうか。

    元々私自身、ミステリーは読まない人なのに、なぜか読み続けているわけで、何が面白くて読んでいるかというと、ミステリー要素ではなく、ひとりひとりの登場人物のキャラクターや背負った過去、現在進行形の成長や変化、未来の姿に思いを馳せるのが楽しいのだった。

    おそろしく希薄な関係でしかないはずの登場人物たち。主要な人たちは基本的に他人との間に距離をとるか、壁を作るかしているのに…なぜか希薄なつながりの「友人」たちを大切に思っている。その人たちのために怒り、泣き、体を張る。

    なにか読者には見えない糸「宿命」のようなもので繋がれているのだと思うことにしている。その不思議な関わりが、時に胸に迫ってくる。なんだかうれしくなるのだ。

    わからない人もいるだろうと思う。共感してくれる人も少しはいることを願って、シリーズ最終作に進むことにする。

  • 「6人」とリンクしたVシリーズ9弾。間に「捻れ」を挟んだのはズルいわあ…(褒め言葉)。

    「6人」では紅子様がアクロバティックに決めてくれましたが、今回は現場設定とトリックがアクロバット(笑)。宇宙空間で殺人て!そこ、切り取って一編書いて欲しい。ウルトラ級クローズドサークル。孤島とか目じゃない^^

    シリーズ終盤でそろそろ風呂敷を本格的に畳んできました。残すはラスト一冊、きれいな回収作業に入りますよ〜。
    森作品は伏線のまきかたがスゴく上手いんだよな。ミステリィではなくシリーズとしての伏線だから、殺人事件メインの本格推理小説の回収とは違う楽しみ方なんだけど…。

  • 相変わらず森博嗣の作品は良い。
    今回は保呂草さん災難でしたが
    いいキャラしてるなぁ☆
    何げに今回は森川くんいい味だしてました。
    密室トリックも個人的には好きやったし☆いい作品だ。

  • 第9弾
    土井超音波研究所の事件が解決して数日。
    開かずの地下から死体が見つかる。
    謎がこんがらがり過ぎて、最後までぐちゃぐちゃ。
    事件がこれなのに、微妙な人間関係もぐちゃぐちゃで、ややこしい。
    森博嗣さんは、女が嫌いになる女を描くのが上手。

著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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