最期の喝采 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062752909

感想・レビュー・書評

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  • 舞台俳優のトビー・フラッドははかばかしくない興行成績を残している「気に食わない下宿人」の主演俳優だ。また妻から離婚訴訟を起こされているが、未練たっぷりだ。そんな彼はブライトンでの八日間にとんでもない出来事に巻き込まれていく。別居中の妻のジェニーから、付きまとわれている男を何とかしてほしいとの依頼が最初だった。

  • なんかねぇ、文章が、不思議な感じです。読んでいると引き込まれはするんですが、取っ掛かりがちょっと取っつき難い印象です。これは、この人の作品一般に、共通することなのかな。ジェットコースターストーリーなんですが、なぜだか、ジェットコースター感は、あまりありません。

  • ゴダードって良い意味でも悪い意味でも優等生すぎるんやろな。

  • 今回は珍しく主人公が他の街に移動していません。
    ゴダードは登場人物全てが怪しい人に見えてくるけど、今回もそうでした。でも、全体的になんだかぱっとしない感じがしました。
    元奥さんは魅力的ではないし、その婚約者もすごく悪者というわけではないし、その他の登場人物も中途半端でした。それでもいつものように追い込まれていき、人が何人も死んでしまうのは登場人物がそれぞれに動いた結果招いてしまった結果であり、完璧に仕組まれた展開より何だか現実味がありました。
    最初の方であきそうになったけど、途中から続きが気になってどんどん読みたくなるところはすごいと思います。

  • 久々のゴダード。これまでの作品と明らかに雰囲気が違うという前評判の通りだった。重厚な歴史が錯綜するなかで浮かび上がる、意外な真実、というのがゴダードの持ち味だったけれど、本作はそのような雰囲気は全くなく、極めてテンポの速いサスペンスだ。
    二転三転する複雑なプロット造りはさすがだと思ったが、今一つ良いと思えなかった。その理由は、主人公が窮地に何度も陥ってはらはらするのだが、その理由が主人公が間抜けであることに起因するからだ。これはサスペンスとしてはいただけないと思う。
    この人結局、「蒼穹のかなたへ」を超えられずに終わるのだろうか。

  • イギリスの話、俳優が探偵役、退屈。

  • 大好きなロバート・ゴダード
    の変化球的な作品。

    展開がまったく読めず、
    どきどきしながら読む楽しさはあるものの、
    今までの作品の中では一番読みにくかったかな。

    ただ、個人的には海外ミステリー№1作家
    であることには変わりません。

  •  ゴダード様の新刊でございますww

     落ち目の舞台俳優トビーが、地方巡業先で離婚調停中の妻に助けを求められる。それをきっかけに、離婚成立後妻と結婚しようとしている資産家の一族の闇が浮かんでくる。

     ゴダードなので、やっぱり巻き込まれ型でございます。
     が、今回の主役は微妙に骨があります。でも、ヘタレなところはヘタレなんだけど<をい
     ここんとこ、うーんゴダードもいまいちだわねぇ、と思ってたけどやっぱりゴダードはすごい。やるじゃん、ゴダードっつーのを実感させていただける本でした。
     ま、私はゴシックなゴダードが一等すきなんですけどねww

     最後の一行まで、しっかり生きてます。

     山椒は小粒でもぴりりと辛いってとこでしょうか。

  •  ロバート・ゴダードは好きな作家だけど、読むのに少し覚悟が要るので、できれば1年に1冊にしときたいのが本音。面白さにハマるまで何ページも費やすので、すごくしんどいんですね。ただ、ハマりだすとページを捲るのが止まらなくなるので、どうにも止められないのだなあ。

     「最期の喝采」は珍しくしんどくないゴダード。最初からエンジン全開で面白い。その分、いつもの知識欲をくすぐってくれる深さはないので、ゴダード・マニアには不満なのかもしれないね。おいら的にはこんなゴダードも歓迎なんだけど、どうやらこれ1作だけで、つぎはまた、いつものゴダードらしい。ま、どっちでも良いか。

     ゴダードに限らず、これは英米の作品を読むときの宿命なので仕方ないのだけど、物語の背景がピンと来ないのが悲しいですね。きっとイギリス人がこれを読むと、ハリウッドで花が咲かず自国で舞台俳優をしている主人公やプラスティック産業の公害なんかに、ああ、あの俳優がモデルだ、とか、あの事件だなあ、とか判るんだろうなあ。それが判んないからって楽しめないって訳じゃないけど、ちょっと悔しい。

     高村薫「レディ・ジョーカー」あたりが英訳されれば、おらおらこの事件知ってるか、などと胸を張れるのにね。なんとも浅はかな優越感だけど。

     それから、Play to the End は、どう転んでも、「最期の喝采」ではないと思う。しっかりとした翻訳なので、この邦題が本当に残念。でも、どんなのが良いと訊かれると、思いつかないのが弱いところです。

  • ゴダードらしい、テンポの早い作品でした。次から次へと登場人物が出てきて、大変ですが、最期まで面白かったです。

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著者プロフィール

1954年英国ハンプシャー生まれ。ケンブリッジ大学で歴史を学ぶ。公務員生活を経て、’86年のデビュー作『千尋の闇』が絶賛され、以後、作品を次々と世に問うベストセラー作家に。『隠し絵の囚人』(講談社文庫)でMWA賞ペーパーバック部門最優秀賞を受賞。他の著作に、『還らざる日々』『血の裁き』『欺きの家』(すべて講談社文庫)など。

「2017年 『宿命の地(下) 1919年三部作 3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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