「超」発想法 (講談社文庫)

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  • 講談社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062754316

感想・レビュー・書評

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  • 発想に関する5つの原則を提示。
    現在ではそれほど珍しくないがとりあえず発想というのは既存のアイデアの組み替えや入れ替えなどからできあがっているということ。ちなみにこれが第一原則。

    KJ法を痛烈に批判しているのがなかなか楽しい。

    具体的なメソッドまでには落とし込んでいないが、その分個人的なアレンジをやりやすいという点で巷に溢れる発想法よりは上かと思う。

  • 野口さんの書かれた本はどれも理論整然としてわかりやすく、実践で使えることが多いと思います。この本持おすすめの1冊です。

  • 『「超」整理法』(中公文庫)や『「超」勉強法』(講談社文庫)などの著書で知られる野口悠紀雄が、発想法について語った本です。

    ただし、著者が発案した具体的なテクニックが紹介されているわけではありません。むしろ従来の発想法についての本が陥っている誤りを指摘し、発想の本質を探ることがめざされています。

    多くの場合、独創性と模倣は対立するものと考えられていますが、著者によればこの2つはけっして対立するものではなく、むしろすでに学んだモデルを利用することで、新しい発想が生まれてくると主張されています。

  •  あとがきを読んだ感じだと、『「超」勉強法』の続編、発展編のような位置付けの本なのでしょうか。(『「超」勉強法』は我が家で積ん読状態ですので、はっきりとしたことは分かりませんが。)

     この人の本は、私の場合、参考文献の引用が面白いです。いや、本文も面白く読めることは読めますが、どうしても引用の方に興味がいってしまいます。で、コラムや引用があっちこっちに入っているので、楽しくは読めますが、その分、本文がぼける印象があります。

     それから、『「超」整理法』では、新しい手法のようなものが提案されていますが、少なくともこの本は、そういう提案はありません。誰もが無意識でやっているようなことを、明文化して整理しただけという印象です。

     どちらにしても、高校生くらいの時に読みたかったです。

     以前読んだ、『「超」文章法』ともかなりかぶっている感じがしましたが…。

  • 発想について書かれた本
    発想のためには「既存のアイディア、無意識、知識、環境、モチベーション」の5つの原則が必要であるとする考えを書いてある本。
    画期的な発想法を求めている人には向いていない。この本はまさにそのような、例えばKJ法の様な近年提唱された発想法を批判するスタンスをとっている。
    あとがきにも書かれている通り、この本に書かれていることは別段革新的なことではない。はるか昔から偉人と呼ばれていた人々の発想法を詳しく実例とともに紹介している本である。
    この本に書いてあることは当たり前の事ばかりであるが、それ故にハッとされられる場面が多々ある。
    発想について近年の人々が抱きがちな誤解を解消する本であると言える。

  • 発想の原理/発想の障害/発想支援環境

    方法よりも、①知識の増量と、②支援環境の整備、そして③アイデア獲得の熱意。
    パソコンによる発想支援

    *巻末参考文献を読もう

  • 発想(基本的に数学者のポアンカレの思想が多く見られる。
    1発想は既存のアイディアの組み替えによって生じる
    2アイディアの組み替えは頭の中で行われる。
    3データを詰め込む作業が必要
    4環境が発想を左右する。
    5強いモチベーションが必要

    5つの事項を中心に行動しながら、審美眼、大量の思考からの直観、発見モデルを使った思考などで発想する。

    発想の敵
    ・権威主義・事大主義
    ・異質なものの拒否と新しいものへの敵意
    ・思い込み
    ・独善性

    マニュアル的発想の問題点
    モデルなき分野なら少し役に立つが、基本的には詰め込んだり、目的を定めている中での頭の中で行われるもの。わざわざ外に出す必要ない。

    発想法
    遊び
    創造的模倣
    抽象化したモデルの学習
    逆発想(答えから逆向きに問題を考える。)

  • 「新しいアイデアが無から生まれることはない。すべて既存のアイデアの組み替えである。」
    これにつきる。

    そのためには、"これまでのアイデア"を知る必要がある。
    詰め込み教育はだめだと考えがちだが、知識・情報を詰め込むこと、
    すなわち知ることによって、新たなアイデアを生み出すことができる。

    また、他の情報を知らないと、さも自分でアイデアを生み出したと思っておきながら、
    実は独りよがりのアイデア(ドグマ)であったりする危険性もある。
    だから、まずは勉強しましょうね。

    情報を詰め込んだ後は、あとはず〜っと考えましょう。インキュベートの時期ですな。
    脳はそれらの情報を孵化(ふか)しているんでしょう。それが、海馬ってやつの働きか。
    ずっと考えていると、いつかふとした瞬間にアイデアがひらめく。
    この瞬間を待つんですな。


    新たなアイデアを生み出そうと、たくさんの情報を集めても、それらすべてが有効となるわけでもなく、
    無駄な情報を選りすぐって新たなアイデアへとつなげていくことが必要だそうで。
    多くの情報を結びつけると考えられるアイデアは無限となっていく。
    ここで無駄な情報をそぎ落としていくことが重要なんだけど、KJ法が役に立つ。
    はずなんですが、そういう作業は、頭の中でやってしまうよ。普通。と切り捨てられました。
    その作業(情報の取捨選択)が上手な人は、審美的感情が有能、豊か(?)であり、
    審美的感情を磨く(?)ことを考えようっと。


    「超」なんとか法で有名な著者の野口氏。著書の中で、けっこう駄目だ、間違っている、
    と思われていることは、ばっさり切り捨てられます。あいたたた。

  • 発想は、どんなプロセスで生まれるのか。論理的に考察しています。

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著者プロフィール

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業。64年大蔵省入省。72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授(先端経済工学研究センター長)、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て2017年9月より早稲田大学ビジネスファイナンス研究センター顧問。専攻はファイナンス理論、日本経済論。ベストセラー多数。Twitterアカウント:@yukionoguchi10

「2023年 『「超」整理手帳 スケジュール・シート スタンダード2024』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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