アンダー・マイ・サム (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 168
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062755269

作品紹介・あらすじ

いびつな、長すぎる僕の左手の親指は携帯メールの早打ちが出来る。そして、他人の心に触れることも。顔に傷を負ったみゆき、家族から孤立する清春ら友人たちと、「いまいましい若さ」を共有しながら過ごした十七歳の日々。『ミカ!』『ぎぶそん』等、児童文学でも注目を浴びる芥川賞作家が描く鮮烈な青春小説。

感想・レビュー・書評

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  • 内容もさることながら、言葉がいい。流れていく文章の中で、はっとするような素敵な言い回しや描写が光る。

    幽体離脱する話、と表現してしまえばありふれていてとてもつまらないものかもしれない。でも伊藤たかみさんの作品は言葉がありふれていない。ありふれていないのに、誰にでもわかるあったかい言葉。あるいは少しふふっと笑ってしまうような、人を元気にさせる言葉。

    だけど色々詰め込み過ぎのような気もするし、何より誤字が多い。もったいない。

  • 言い回しなのか、文の順番なのか海外の小説の様な世界観があります。
    全体的に漂う諦念感が、
    逆に青春にあっていて一気に引き込まれました。

    とっても素敵。。

  • 幽体離脱のように身体から外れてしまう反面身体の方もしっかりと動き、その間人に触れると心が読めるようになったしゅんすけが、顔に傷のあるみゆきや家族から孤立し殺したいと思う清春と共に過ごしたりメル友に会う為東京へ行ったりする。十七歳の彼らの有り様が剥き出しで、万引きや放火等の悪さまで何だか文学的だった。

  • 【記憶は曖昧で記録は改竄されるものだから】

    まず、読んでいて排他的で薄汚くてとてもよかった。まともじゃない事が当たり前でまともな世界で正しくないものばかりが鈍く尖っている。良くある話だ。突っ撥ねる事は僕にはできない。
    だからなんだと言う人もいるだろう。わかる。でも敢えて言わなくてもだからなんだと言う世界じゃないですか。現実は。

  • 他人のレビューを見てると割と評価低いのね。ある意味うれしい。描写と文体、大好き。
    取り留めもなく意味もない、それを許容できない立派な人には価値のわからない小説。ストーンズの同名曲のイントロが無限ループで再生されていると満たされる、という人にはわかる(てきとう)。

  • 「アンダー・マイ・サム」伊藤たかみ◆彼の左手の親指は人よりも長く、特技はそれを生かしたメールの早打ち。家族の中で孤立する清春や、顔に傷を負ったみゆきらと過ごす17歳の日々は痛々しくて忌々しい。自分の中の淋しい部分を指摘されて、そのあと少しだけそれを埋めてもらえたような感じがした。

  • 幽体離脱の話?と思って読めば面白くないこともないかもしれないんじゃないかなとなんとなく思ったり思わなかったり。

  • 何一つ面白くなかった。高校生が悪いことをしているだけという中身のない小説。

  • 100625(a 100807)

  • 初めて伊藤たかみ作品読みました。ファンになりました。

    軽い感じだけど、的確に描写されててすごい!!と思いました。

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著者プロフィール

いとう・たかみ
1971年兵庫県生まれ。1995年、早稲田大学在学中に「助手席にて、グルグル・ダンスを踊って」で第32回文藝賞を受賞し作家デビュー。2000年『ミカ!』で、小学館児童出版文化賞、’06年『ぎぶそん』で坪田譲治文学賞受賞、「八月の路上に捨てる」で芥川賞受賞。主な作品に『ドライブイン蒲生』『誰かと暮らすということ』『 そのころ、白旗アパートでは』『秋田さんの卵』『ゆずこの形見』『あなたの空洞』など。

「2016年 『歌姫メイの秘密』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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