幸福な食卓 (講談社文庫)

著者 : 瀬尾まいこ

• 講談社 (2007年6月15日発売)

感想・レビュー・書評

[シンボリズムさんの感想 · 2023年2月10日]

出てくる登場人物、みんなが良い人で心が癒されました◎
人には各々悩みがあって、それをなかなか周りに言えなくて。そんなときに無防備になれるような食卓があれば人生は少し楽になるのではないでしょうか。なかなかラストは悲しいけれど、それでも主人公はこれから先も強く生きていけることが想像出来るので暗い気持ちにはならずに読みおわれました。

[まもさんの感想 · 2023年1月30日]

父が自殺しようとしているシーンは、そういう殺人系の本を読んだことがなく耐性がなかったのもあって、本当に鼓動が早くなって息が荒くなりました笑
始めてこんなに本の世界に没頭して読みました。この衝撃は一回目しか味わえないので残念です…
色々と衝撃の展開が多く、私も主人公と一緒で感情が忙しかったです
やはり死は心に来るなと思いました。

[マルマリさんの感想 · 2022年8月10日]

お父さんは今日からお父さんをやめるってどういう事?
読み進むにつれ家庭の事情が明らかになってくる。日常を描いた作品だが、キャラ設定が特異なためか少し遠くから眺めるように読み終えた。

[あやさんの感想 · 2022年8月9日]

こんな幸せな日々が続けばいいのにという暖かい気持ちに読んでいたのにまさかの恋人が亡くなってしまうなんて…。衝撃的で悲しかった。

それぞれがやりたいように生きている自由奔放な家族だけど、心の奥底で繋がっていて、誰かが落ち込んでいる時にはしっかりと支える。目に見えないけれど守られているという関係がよく分かって、家族のありがたさを感じるとともに、本当に大切にしなければならないものだと再認識させられた。

読みやすい文章で、会話も楽しい小説でした。

[sariさんの感想 · 2022年6月3日]

お母さんは別居中でお父さんは自殺未遂してお兄ちゃんは謎の団体の農業やってるって一見やばそうな家族だけど、それは本当に外から見た印象だけで、家の中ではどこまでも家族で素敵な形だと思った。
佐和子に絡んで登場する男子が揃いも揃ってイケメンしかいなくて羨ましい。
学校内の雰囲気とかも読んでてすごく学生時代思い出したし、大浦君の事故は本当に辛かった。日常を描いた小説だけに感情移入しやすい。そしてハッピーエンドで綺麗に完結しない形だからこそストンと心に落ちる終わりだった。

[mamekoさんの感想 · 2022年3月12日]

いろいろな方法で
相手を守ることができる。

わたしも守られているから
だれかを守りたい。

[ueshoさんの感想 · 2022年3月5日]

父は父をやめ、母は別居。兄はマイペース、そんななか、中3の多感な妹の日々を描く話。

それぞれの事情がありつつのこの状況であるわけだが、ともかくこの家族、優しい。
周りの人を常に気遣い、何かあれば全力で支えようとする。人への思いやりが本を通じて伝わり、ほっこりする。

[ナマケモノさんの感想 · 2022年2月16日]

父を辞めると宣言した父。家出中なのに料理を届ける母。元天才児の兄。そして主人公の佐和子と、ボーイフレンドの大浦くん。
そんな不思議な家族のつながりが描かれた話

面白い家族もいるもんだと思いながら読んでたら、後半の展開にびっくり、えええ…

暗い空気の中にも瀬尾さんの優しさや明るさが滲み出てて、読者を暗い気分に引き込まないのが凄い

家族は知らないところでもちゃんと自分を見守ってくれている存在なんだなと思った

[sono0621さんの感想 · 2021年11月18日]

ときどき家族って面倒くさいって思うけど、立派な親じゃなくたって、優秀な子じゃなくたって、ふだんはみんなバラバラだってお互い思いあって安心できる。
辛いことや悲しい事は突然やってくるかもしれないけれど必ず立ち直る事が出来る。
個性的な家族やヨシコや大浦くんのそれぞれのやさしさがほっこり温かいストーリー
ラストはこの家族の幸せを願って…

[ｻﾁｬﾝさんの感想 · 2021年10月4日]

好きじゃなかったなー。
瀬尾まいこさんを読むのはこれで2作目？？かな。
変わった人たち（現実にはあまりいないような）を好むのかな。感情移入誰にもできず・・

著者プロフィール

1974年大阪府生まれ。大谷女子大学文学部国文学科卒業。2001年『卵の緒』で「坊っちゃん文学賞大賞」を受賞。翌年、単行本『卵の緒』で作家デビューする。05年『幸福な食卓』で「吉川英治文学新人賞」、08年『戸村飯店 青春100連発』で「坪田譲治文学賞」、19年『そして、バトンは渡された』で「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『あと少し、もう少し』『春、戻る』『傑作はまだ』『夜明けのすべて』『その扉をたたく音』『夏の体温』等がある。