バンギャル ア ゴーゴー(1) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764346

感想・レビュー・書評

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  • ◆あらすじ◆
    家にも学校にも居場所がない中学生のえりの心の拠り所は、大好きなヴィジュアル系バンド。
    札幌のライヴハウスに通い、ノリコとユキの3人でメンバーを「追っかけ」る時だけが「生きてる」気がする。
    くだらない日常から逃げるように、ライヴハウスの暗闇と轟音にまぎれる少女たち。
    女の子青春文学の金字塔!

  • 今まで雨宮処凛の本はノンフィクションしか読んだことがなかったけど、小説でも面白いものを書いていることが分かった。
    普段平板化している感情に深く響くものがある。笑ってしまう場面も多い。
    読者を笑わすセンスは<1>が一番ひかり、<3>は笑う所は少なく、悲劇的な事態が多い。
    異性の登場人物と主人公がセックスする場合が田口ランディの作品並みに多い。そういえば田口ランディの作品は同性の友達が物語の主要人物として登場する事が少ないように思った。この雨宮処凛の作品は同性の友達が主要人物として頻繁に登場する。
    受験勉強は意味のない暗記テストで高得点を取る為の忍耐勝負であり、大学受験勉強の価値を認めず大学生を馬鹿にしている記述がいくつかあった。
    夢を追いかけてヴィジュアル系のバンドマンとして活動する男を強く肯定し、その男たちとセックスする事で自分をパンピーとは違う特別な存在だと錯覚するという記述もいくつかあるが、バンドマンとして夢破れた者などの現実もわずかに書かれている。
    キャバクラ嬢になる事は許しても風俗嬢になって体を売ったりする事は否定する記述もある。
    大学を出てなくてV系ファンでキャバクラ嬢も経験した雨宮処凛本人の価値観でもあるのだろうか。

  • ヴィジュアル系バンドのおっかけの女の子の話、だと思う。音楽の話というよりは、中高生の持つ曖昧な不安や葛藤、欲求やらを描いた話だと思う。話は面白いが、音楽を逃げ場として書いているようで少し不満だ。
    2009/11/14

  • これは完璧にジャケ買い(笑)
    最初は「1だけで良いや」なんて思いながら、ダラダラと読んでたんだけど、読み終わったら続きが気になる、気になるwww

    青春小説だな~って感じです。
    思春期の行き場のない憤りや焦燥感が上手に表現されていると思いました。

  • (200909)

  •  少し昔のバンギャの少女達の姿を描いた小説。らしい。
     こんな時代があっただなんて認めたくない、バンギャはこんな子ばかりじゃない、そんな感情を抱きながらもこの小説を否定したりすることは出来なくて。
     主人公達の気持ちには、確かに自分の気持ちと共通するものがあって。
     中毒性のようなものを感じて一心不乱に読み耽った。

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著者プロフィール

1975 年北海道生まれ。作家・活動家。「反貧困ネットワーク」世話人。フリーターなどを経て2000 年、『生き地獄天国』( 太田出版/ちくま文庫) でデビュー。主な著書に『生きさせろ! 難民化する若者たち』( 太田出版/ちくま文庫)、『相模原事件・裁判傍聴記 「役に立ちたい」と「障害者ヘイト」のあいだ』( 太田出版)、『コロナ禍、貧困の記録 2020 年、この国の底が抜けた』( かもがわ出版) など多数。

「2022年 『手塚マンガで学ぶ 憲法・環境・共生 全3巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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