永遠を旅する者 ロストオデッセイ 千年の夢 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 515
感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062767910

作品紹介・あらすじ

カイム。永遠の生を生きる男-すなわち、死ねない男。数えきれないほどのひとの誕生と死を見つめながら一千年の旅をしてきたカイムがかつて訪れた町、出会った人々。あまりにも短くはかない、だからこそまばゆい、人間の命の輝きがそこにある。ゲームとのコラボレーションから生まれた一期一会の奇跡の物語。

感想・レビュー・書評

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  • いつもの重松節とは180度違う
    力強く静かに物語が進んでいく

    短編なのにただの短編じゃないところが
    重松さん


    カイムをカムイと読んでしまうのは私だけ?

  • ・読み終えて感じた事
    明るいストーリーは1つもない。
    気が滅入りそうな話が続くけど、読み続けてしまう。
    それは孤独を恨んでいるけど、孤独を生きたからこその優しさが垣間見れる主人公だからだと思う。

    ・記憶に残ったシーン
    たくさんある短編の中で、今の自分の孤独にドンピシャなストーリーがあった。

    ・残っているセリフ
    "忘れないでね"

    ・オススメしたい人
    ゲーム『ロストオデッセイ』をした人、これからしようとしてる人。
    人に言えない孤独や悲しみを持っている人。

  • 製作総指揮・坂口博信、音楽・植松伸夫、キャラデザ・井上雄彦…という錚々たる顔触れで製作されたゲームのサブシナリオとして執筆されたらしい。
    この表紙はズルイ。。

    死なない、死ねない傭兵の話。
    永遠の時間の中でたくさんの、本当にたくさんの人と出会い、同じ数だけ別れる。

    心を通わせた人が自分を置いて死んでいく。
    死後の世界や生まれ変わりという希望すらない。
    ただひたすらに悲しく、孤独な主人公。

    それでもなお他人と関わり、できる限り大切にするカイムに涙が出そうになる。

    悲しいことがあったとき、泣きたいときにまた読みたい。

  • 2019年5月12日読了。
    2019年43冊目。

  • 「一千年を生きることの哀しみが感じられるようなものにしてほしい」。坂口博信が本書のオファーを出す際、重松清に出した唯一の条件であったという。それは、重松清が死にゆく者と生き続ける者とが居合わせる「別れの情景」を描く天才であることを、坂口Pが見抜いていたからに違いない。ライトノベル風のファンタジー作品でも、純度100%の重松ワールドであった。

  • 重松清らしくない作品。ロストオデッセイのゲームをしてこその感動かもしれないが、あいにくゲームをしていないのでいまいちだった。普通のファンタジーというより、世界各国の歴史にあったことを重松なりに書いてある。一話一話が短い点は読みやすいが、逆に読み応えがないと感じられた。また、もう少し話と話がリンクしていれば傑作になっていたかもしれない。

  • ゲームのサブストーリー。
    不老不死の主人公が戦乱の世を生きるという設定。
    いくさや死がテーマのお話が多いが、短編集だからかファンタジーだからか、他の重松作品より軽い感じ。
    個人的には普段の現代ものの方が好き。

  • 2017.05.01読了

  • どれもとても短いのに、印象深く、素晴らしい話ばかりでした。

  • 一つ一つの物語にすごく心を打たれた。カイムは死ぬことができず1000年のときを生きている。そのことが人々の人生の儚さや短さ、命の脆さや人間の臆病さ、温かみをいっそう引き立ててくれる。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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