山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)

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  • 講談社
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感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062769181

感想・レビュー・書評

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  • 刀城言耶シリーズ。
    今回はわらべうたの見立て連続殺人。相変わらずの「ベタ」な雰囲気がいいですね。ていうか極端な話、謎解きよりもこの雰囲気を楽しむための物語だと言ってもいいくらいの。謎解きは正直そこまで・・・うん。
    よく言われることですが、この手の見立て連続殺人ってその通りに殺人が行われないと話が成り立てないので、どうしても探偵がひたすら手をこまねいているように見えてしまう。その有能っぷりが全然でてこないというか。名探偵により快刀乱麻な活躍を期待する人には向いてないですよね。まあそういう話なんでしょうがないんですけど。

  • 刀城言耶シリーズ。
    順番がわからない・・・。

    忌み山で起こる一家消失事件。
    六地蔵見たて連続殺人事件。

    最後のころころ変わっていく真相が面白い。
    ああ、これを待ってましたぁ!!って感じ。
    最近、すっかりはまっています、このシリーズ。
    世界観や雰囲気も好き。

  • 相変わらず、恐怖の描写が秀逸な作品でした。引用もしましたけど、この台詞が本当に怖い…。

  • 伝奇ホラーと本格ミステリの融合。二度、三度と繰り返されるどんでん返し。おどろおどろしく怖くてしょうがないくせに、やめられない止まらない。ホラー嫌いのはずがなぜ、三津田信三にはまってしまったのか(汗)。

  • ふっと刀城言耶シリーズの雰囲気に浸りたくなって読みました  
    この不気味さ怖ろしさ、いいですね  

    巻を重ねるごとに読みやすくなってるのかなあと思いましたが、今回は郷木靖美の手記以外にはホラーめいた怖ろしさをあまり感じなかったからかもしれない  
    というか、前作の「首無~」がホラーすぎたのではないだろうか……  
    今回はちゃんと言耶が登場して謎解きをしているので、それもあるかな  

    将夫へのミスリードがわかりやすすぎた(私が気づく程度だから相当)  
    だから彼が真犯人だったら本気で起ころうと思ったのだけれど  
    二転三転する言耶の推理を楽しめた  
    そして、謎が解けたと思われるのに、依然として推理では解ききれない、怪異としか思えない謎が残ってしまうのがこのシリーズの魅力だと思います  
    ああ、怖かった

  • 本作は刀城シリーズの他作品に比べて登場人物達の立場や関係についての情報量が多いので読んでいる途中でそれらにしばし混乱させられるものの、物語自体は相変わらず怖くて面白くて凄く良かった ”真”犯人が明かされたことにより何故童謡を用いた見立て殺人が行われたのかわかった時のモヤモヤが晴れてスカッとしたという感覚が最高

  • 期待した割には落差がなかったように感じる。

  • ホラーを読みたいのでなく、本格ミステリーを読みたいんだぁ!
    と心の中で叫びつつずるずると引きずりこまれるように刀城言耶のシリーズにのめりこむ。「恐いよ~」と恐る恐るページを繰る。

    だかしかし!読後感はホラーを読み終えたそれではなく、本格ミステリーに翻弄され、脳内の九十九折を行きつ戻りつした心地よさだった。

  • 山女郎・山魔の怪異が残る忌山を持つ山村で、
    わらべ歌になぞらえて連続殺人が起きる、
    土着的なホラーと本格ミステリの融合した
    本シリーズの中でももっともらしい一作でした。

    山魔に纏わる怪異小説を作中作から始まり、
    さらにその逸話を絡めた連続殺人、
    そして冒頭の怪異まで論理的に片付ける終盤はきっちりミステリ。
    ここまで綺麗に片付けられてしまうより、
    もう少しあやふやなホラー余韻を残してくれも私は好きかなぁ。

    さらに今回は民俗学薀蓄も減ってきて、
    しっかりしたミステリとして1本かと思います。
    毎回似ているようでこり比率が微妙に変わるのも、
    読めなくていいかもしれません。

    祖父江さんのちゃっきり加減、好きだな。

  • 刀城言耶シリーズ第4弾。

    初戸の郷木靖美の手記から始まりその手記の内容を立証しようと
    刀城が現地を訪れるだが、そこで連続殺人に巻き込まれる!

    楫取家と鍛炭家の間に忌山とされる山がある。
    その山に金が眠っているという風聞を元に事件が起こる。
    この地方に伝わる童歌にそって殺人が起こる。

    最後はなかなか意表をつく展開となり、犯人だけではなく
    この事件を取り巻く環境さえも解明されるのだが、その謎解きが
    かなり面白い♪

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著者プロフィール

三津田信三
奈良県出身。編集者をへて、二〇〇一年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。『水魑の如き沈むもの』で第十回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、映画化された『のぞきめ』、戦後まもない北九州の炭鉱を舞台にした『黒面の狐』、これまでにない幽霊屋敷怪談を描く『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』がある。

「2023年 『そこに無い家に呼ばれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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