- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062770767
感想・レビュー・書評
-
ベストセラーの棚にあり、可愛い表紙だったので読んでみた。
軽い内容にも関わらず、文章の組みかたのせいか読むのに変に時間がかかった。
キャラクターや設定は好みだったが、全く話の内容が残らない不思議。
表題作のアイスクリン強しとワッフルス熱しは楽しく読めた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
20150419
-
時は明治二十三年。
文明開化の足音高く、食文化にも変化があり「西洋菓子」なる物が巷に出回ることになる。その西洋菓子を作るのが築地の居留地で育った真次郎。
彼の西洋菓子屋「風琴屋」にやってくるのは「若様組」という元幕臣の警官や、成金の娘だけどしっかり者でやきもちやきの女学生沙羅。
それぞれお菓子の名前を冠した短編集なんですが、お菓子がとにかく美味しそう!今はありふれているチヨコレイトやシユウクリームが出てくるので夜読むのには向きませんね。お腹がすいちゃう。
「なんだか不思議なタイトルだなぁ」と思っていたんですが、これ続きがあるんですね。機会があれば読もうと思います。 -
(明治の)日常のちょっとした謎解き物語。
短編形式で読み易く、謎解きよりもキャラ重視。
作中にあったお菓子の作り方付き。 -
明治23年頃の東京を舞台にしており、つい先年までは「江戸」であったとの会話が再三出てくる。変革期の雰囲気が良く描かれている。スイーツつくりの職人・皆川真次郎、元幕臣の警察官・長瀬健吾、成金のお嬢様・まさに現代っ子の小泉沙羅などの人情世界は、現代と共通する一方で、この時期に江戸時代の人情ものの空気が多く残っていたことを改めて感じさせる。アイスクリン、チョコレート、シュークリーム、ゼリケーキ、ワッフルズなどの洋菓子が当時には時代の最先端をいっていたのだろう。
-
読書部課題図書その19
-
登場人物のキャラがたってる。
面白れー。
ほのぼのとしたストーリーで、のほほんと読めて
読み終わりがほっこり。
こゆうの好き。
ゆるーいの好きな方なら、是非読んでくださいまし。 -
明治に入って日々変わっていく全てに翻弄されながらも一所懸命に過ごす菓子屋さんと警察のひとたちのお話。みんな頭の回転が良くて羨ましいです。そして作るスイーツがどれもおいしそうです。
-
とってもおもしろい!
明治に入り20年すぎたころの、西洋菓子職人とその幼馴染巡査の仲間・幼馴染の女学生を中心に様々な出来事と向き合い解決していく、心温まる物語。
一応時代物なんだけどあまりそんな感じがしない。言葉づかいや文体なんかは近代文学に似通ったところがあるけど読みやすい。
ストーリーはもちろん、キャラがみんなすてき!
それぞれに個性が光っていて、読んでいるうちに、自分もするりとみんなの輪に溶け込んでいるような錯覚になった。
あとは作中によくでてくる西洋菓子がとってもおいしそう~、お腹が空いてきちゃう一冊でもあります!
わたしは主人公の皆川真次郎と幼馴染の長瀬巡査のかけあいが好きでした。
今後の展開が期待できそうな終わり方だったので、続編待機です! -
ぅむ。
別に、スリルがどうとか、手に汗握るとか、そういうのじゃないんです。だから、涙腺が緩むとかでもないし、感動した!!とかっていうのでもない。
こういう類の本で4をつけることは、私にはなかなか珍しいんだけれども。
なんていうか、新鮮だったんですよね。そしてなんというか、秀逸だった。
なんのことのない青春群像という感じなのだけれども、部隊が江戸→明治に変わって少し経った頃。そして、そのころのお話って切った張ったになりやすいと思うのだけれどもそうではなくて、そのころの「一庶民」のおはなし。皆生活していて。歴史とか、お上に文句とか、そういうことじゃなくて、(ちょっと戦争の下りは唯一そういう意味で意図的に組み込まれたのか、面白かったけど)当時の人たちだから出たのかもしれない視点で(そういう意味で場面設定が面白かった)若者たちの心を映し出していた。
そして、1話1話の小タイトルが「シュウクリーム危うし」、とか、「ワッフルス熱し」お菓子の名前になっていて、そのお菓子が活躍するとともに、その名前に思わず唸るようなストーリーがお菓子とは関係なく与えられているのですよ。
そういう、ひねった感が好きでした。
そして、最後のなんとさわやかなことか!!
風が吹き抜け、思わず微笑んでしまいました。
こういう読後の本は久しぶりだな~。