浜村渚の計算ノート 3と1/2さつめ ふえるま島の最終定理 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.04
  • (124)
  • (160)
  • (85)
  • (5)
  • (4)
本棚登録 : 1767
感想 : 108
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062773010

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 今までと違い、一冊かけて一つの事件を掘り下げていて、面白かった!屋根のヤギ、双子、寺森…最後に、全ての伏線が繋がった時、爽快だった。

  • 140906

  • 増間島、パスカル。
    好み。
    C0193
    蔵書、電子書籍

  •  『2012年 8月 7日 第3刷 発行』版、読了。


     本作より文庫からの書き下ろしになった、浜村渚シリーズです。そして初の長編でもありました。

     作品中も夏であった設定から、読了した時期とあわせて、良い意味で作品に読みふけることができた内容でした。

     また黒い三角定規からの挑戦的な数学合戦…という趣ではなく、結果的なバカンスっぽい旅先での事件性の高い出来事に加え、数学三昧なホテルと従業員という…読み進めて「解決編」まで読了すれば、驚くような仕掛けばかりでした。

     ただ、個人的には「なかがき」はなかっても良かった気がします。とはいえ、小休止的に、それまでの展開を頭のなかで整理することができたのは確か。

     また巻末の解説を担当していたのが、作家のはやみねかおるさんだったのですが「なぜ? どういうつながり???」と、思ったものに、当人が解説内で語っていらっしゃた内容に納得。

     これまでのシリーズ中、最もページ数が多い印象がありましたが、数学にまつわる推理小説として、本作も十分楽しめた一冊でした☆

  • シリーズ4冊目ですが、一応番外編。初の長編でしたが、わたしは長編の方が好きかもしれない。
    数学の島に行ったということで、いつもよりもさらに数学濃度が濃かった気がします。どこに行っても数学だらけで、渚ちゃんたのしそう。ミステリとしては普通でした。作者の挑戦とかそういうのはほんと答えがわからないので、うんうん唸ってしまいました。このシリーズを読むと、数学って素敵だなぁと思います。数学はなんとなく苦手意識があるけど、これを読むたびに数学を学びたくなる。学生の頃に出会ってたら違ったのかな。解決編後のソフィとパスカルの話が好きです。また、伏線が大量に残された気がするのでそれが どう消化されるのかたのしみです。

  • 「昔の人と今の人をつなぐだけじゃなくて、今の人と今の人もつないでくれて、そして誰が何と言おうと正しいんです。悲しいときも、私が何かにムカついているときも、ちゃんと正しくそこにいてくれるんです。すごく優しいんですよ数学って」
    (P.147)

  • 浜村渚の計算ノート3と1/2さつめ~瀬戸内の島で黒い三角定規によるテロ予告があり,浜村渚は大山と武藤に連れられてやってきたが,岡山県警の2課の寺森が案内したのはふえるま島というホテル一軒だけの離島。3階の部屋から転落した事故が事件ではないか,調べて欲しいらしい。ホテル従業員は青い三角定規とは無縁だが,中国で企業相手の法律顧問をやっていた,塩沢が開館し,従業員全員が数学好きだという変わったホテルだ。浜村渚は支配人のパスカルらと数学談義に華を咲かせ,推理は武藤の仕事となった。空いている(2p+1)号室からは黒い三角定規のカードが発見され,3階の厨房から2階の玄関脇に降りるリフトや2階と3階の間に,書庫に使用されている空間があって,β室から支配人のパスカル氏とバーテンのソフィア氏の部屋の下まで続いている。塩沢氏の遺言は浜村渚によって解き明かされる~本として9冊目なので,フェデリコ・フェリーニ監督の8と1/2を真似,マルコヴィッチ監督の7と1/2のアイディアを貰ったらしい。初の長編

  • シリーズ初の書き下ろし長編ミステリ。フェルマーの最終定理やパスカルの三角形などを組み合わせたトリックとは。


    フェルマーの最終定理を主なテーマにして、孤島のホテルで起こった事件を描く。

    数学の定理を組み合わせたトリックは手が込んでいて面白い。
    普段の連続短編もいいけれど、長編の方が好みかも。

    読者への挑戦状がしつこい気もするけれどそこはご愛嬌。

  • 長編。 でも、密度もユーモアも今までと負けず劣らずです!
    作者の青柳さんからの推理の挑戦状には驚きました。
    ちなみに私は負けた!(笑)
    とても面白かったです。推理もだけど、数学も。ストーリーも。


    「数学が人をダメにする」って方針を打ち出した国家に対して反発した組織「黒い三角定規」だけれど、今回は彼ら(彼女)が誰よりも人間らしい一面を見せた気がした。

    思い過ごしだといいのだけれど、作中に出てくるヤギは、青柳さんと掛かっているのだろうか・・・? ちがうか!(笑)

  • シリーズ初の長編。モチーフはフルマーの最終定理?パスカル?
    いつも通りペンとノートを脇に置いて読み進めました。
    ミステリーとしては多少ガチャガチャした感じはしますが、相変わらず数学ネタを仕入れるには最適。今回はフェルマー数を覚えました。

全108件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

1980年千葉県生まれ。2009年『浜村渚の計算ノート』で第三回講談社birth小説部門を受賞しデビュー。「ブタカン」「西川麻子」「猫河原家の人びと」などシリーズ多数。2019年刊行の『むかしむかしあるところに、死体がありました。』が各ミステリーランキングや書店年間ランキングにランクインし、本屋大賞にもノミネートされた。

「2023年 『あかがみんは脱出できない(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

青柳碧人の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×