浜村渚の計算ノート 3と1/2さつめ ふえるま島の最終定理 (講談社文庫)
- 講談社 (2012年7月13日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062773010
感想・レビュー・書評
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140906
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増間島、パスカル。
好み。
C0193
蔵書、電子書籍 -
シリーズ4冊目ですが、一応番外編。初の長編でしたが、わたしは長編の方が好きかもしれない。
数学の島に行ったということで、いつもよりもさらに数学濃度が濃かった気がします。どこに行っても数学だらけで、渚ちゃんたのしそう。ミステリとしては普通でした。作者の挑戦とかそういうのはほんと答えがわからないので、うんうん唸ってしまいました。このシリーズを読むと、数学って素敵だなぁと思います。数学はなんとなく苦手意識があるけど、これを読むたびに数学を学びたくなる。学生の頃に出会ってたら違ったのかな。解決編後のソフィとパスカルの話が好きです。また、伏線が大量に残された気がするのでそれが どう消化されるのかたのしみです。 -
「昔の人と今の人をつなぐだけじゃなくて、今の人と今の人もつないでくれて、そして誰が何と言おうと正しいんです。悲しいときも、私が何かにムカついているときも、ちゃんと正しくそこにいてくれるんです。すごく優しいんですよ数学って」
(P.147) -
浜村渚の計算ノート3と1/2さつめ~瀬戸内の島で黒い三角定規によるテロ予告があり,浜村渚は大山と武藤に連れられてやってきたが,岡山県警の2課の寺森が案内したのはふえるま島というホテル一軒だけの離島。3階の部屋から転落した事故が事件ではないか,調べて欲しいらしい。ホテル従業員は青い三角定規とは無縁だが,中国で企業相手の法律顧問をやっていた,塩沢が開館し,従業員全員が数学好きだという変わったホテルだ。浜村渚は支配人のパスカルらと数学談義に華を咲かせ,推理は武藤の仕事となった。空いている(2p+1)号室からは黒い三角定規のカードが発見され,3階の厨房から2階の玄関脇に降りるリフトや2階と3階の間に,書庫に使用されている空間があって,β室から支配人のパスカル氏とバーテンのソフィア氏の部屋の下まで続いている。塩沢氏の遺言は浜村渚によって解き明かされる~本として9冊目なので,フェデリコ・フェリーニ監督の8と1/2を真似,マルコヴィッチ監督の7と1/2のアイディアを貰ったらしい。初の長編
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シリーズ初の書き下ろし長編ミステリ。フェルマーの最終定理やパスカルの三角形などを組み合わせたトリックとは。
フェルマーの最終定理を主なテーマにして、孤島のホテルで起こった事件を描く。
数学の定理を組み合わせたトリックは手が込んでいて面白い。
普段の連続短編もいいけれど、長編の方が好みかも。
読者への挑戦状がしつこい気もするけれどそこはご愛嬌。 -
長編。 でも、密度もユーモアも今までと負けず劣らずです!
作者の青柳さんからの推理の挑戦状には驚きました。
ちなみに私は負けた!(笑)
とても面白かったです。推理もだけど、数学も。ストーリーも。
「数学が人をダメにする」って方針を打ち出した国家に対して反発した組織「黒い三角定規」だけれど、今回は彼ら(彼女)が誰よりも人間らしい一面を見せた気がした。
思い過ごしだといいのだけれど、作中に出てくるヤギは、青柳さんと掛かっているのだろうか・・・? ちがうか!(笑) -
シリーズ初の長編。モチーフはフルマーの最終定理?パスカル?
いつも通りペンとノートを脇に置いて読み進めました。
ミステリーとしては多少ガチャガチャした感じはしますが、相変わらず数学ネタを仕入れるには最適。今回はフェルマー数を覚えました。